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2004年から2018年まで活動した洗足学園音楽大学・延原ゼミの活動の様子を写真を交えて紹介しています。

仙台復興支援公演を終えて(2)

2017-03-20 17:34:15 | 活動報告


閖上地区はその7割が津波で流されたと聞きます。
その閖上地区の甚大な被害に思いを馳せ、
ぜひ伺いたいと思いました。
この2日目に訪れたゆりあげ港朝市には鉄道やバスの交通手段がなく、
タクシーでしか行くことはできませんでした。
名取駅から高速・仙台東部道路を越えた途端に更地が広がります。
しかし、途中わずかに真新しい住宅もあります。
閖上港近くになって、震災の慰霊碑が現れました。
944名の方のご芳名が記されているそうです。

震災後にできた閖上浜に最も近い駅・美田園は、
震災前にはなかった地名で今は新築の住宅が散見できます。
綺麗な住宅はあるものの人はほとんどいない極めて静かな日曜日でした。

ただ6年が経った今、復興支援公演を行っているうちにわかったこと、
それはすでに多くの同様のコンサートがたくさん行われ、
被災地の方や関係者の方がそのコンサートを、
真に復興支援とはピュアに受け取めていないことがあることです。
復興支援と言いつつもいろいろなものがあると思います。
まして私たちは予算上一度も訪れないで公演をしようとするのですから、
どんなつもりで何が目的かはより分かりにくいでしょう。

そんな中、そこで見ている人がどんなに少なくても、
演奏する環境がどのような状態であってもできることを考えました。
今回2名の音響デザインコース生が参加し、撮影録音を行いました。
もちろん普通のコンサートではなく、結果的には編集する短い動画です。
音楽を採り入れた今の閖上を紹介できればと思うのです。

動画目的のフラッシュモブ撮影を約1時間半、
同じ曲目を何度も何度も角度を変えたり人数を変えたりしながら演奏、
それでも来るお客が変われば絶えず拍手がきたり、
興味を持って足を止めてくださる方がいらっしゃいました。



曲の最初のソロを吹いた日比野君、
そこにいらした方からしきりに何か話かけられています。
私たちが具体的に何をやっているかわからないかもしれませんが、
本気で一生懸命やっている姿を見て話しかけてくださるおばさん、
いつもどこにもいらして、やってよかったとありがたくなります。
でも、本当は何の話をしていたのでしょうか?

次のコンサート「奏春譜2017」が迫ってきました。
YAMAHAエレクトーンシティ渋谷で24日16時開演の、
エレクトーンと生楽器の聴き比べができるコンサートです。
昨年で閉鎖されるはずのこの会場での最後のコンサートです。
入場料500円ですが、当日券もあります。

1.カリンニコフ作曲 交響曲第2番イ長調 より第4楽章
 エレクトーン 伊久美里歩、大熊美子

2.田村李奈作曲 ALIVE
 エレクトーン 田村李奈

3.高嶋圭子作曲 春を呼ぶ声を聞く より第3曲「桜」
 トロンボーン 日比野龍人、荒谷悠斗 ピアノ 佐藤文香

4.清水渚沙作曲 Raqs Shargi
 エレクトーン 清水渚沙

5.ドビュッシー作曲 交響詩「海」より「風と海の対話」
 エレクトーン 大熊美子

6.ベートーヴェン作曲 ヴァイオリンソナタ第5番 へ長調作品24より第1楽章
 ヴァイオリン 髙橋沙織 ピアノ 稲村彩夏

7.菅田良奈作曲 sunflower
 エレクトーン 菅田良奈

8.佐藤梨乃作曲 Flap winds
 エレクトーン 佐藤梨乃

9.グラズノフ作曲 アルトサクソフォーンと弦楽のための協奏曲
 サクソフォン 金子葵 エレクトーン 大熊美子、田村李奈

10.ベダール作曲 ファンタジー
 サクソフォン 西村麻衣 ピアノ 加藤直子

11.ハインツ・フォン・ヘルマン作曲 Last Friends
 エレクトーン 髙橋里子

12.プーランク作曲 バレエ音楽「牝鹿」より第1曲「ロンド」第5曲「フィナーレ」
 エレクトーン 伊久美里歩

13.ゴーベール作曲 交響的小品
 トロンボーン 奥津すなお(NOBU-ZEMI DIPLÔMÉ) ピアノ 田中亮平

14.ベルガモ作曲 答のない質問
 サクソフォン 田中愛希(NOBU-ZEMI DIPLÔMÉ)
 ピアノ 末次実玲(NOBU-ZEMI DIPLÔMÉ)


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1 コメント

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会話の内容 (日比野龍人)
2017-03-22 10:41:54
私たちにとても興味を持って下さったようで、どこから来たの?これは何をやってるの?綺麗な楽器だね、とたくさん聞いて下さり、お話ししておりました!

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