虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

本年上半期の映画

2006年08月05日 | 映画の話題
今年はベスト選出できるほど見ていないので
1月~6月までの間に
楽しかった・ガシッとつかまれたベストの2本を。

・楽しかった
 プロデューサーズ
 …文句なしに。

・ガシッとつかまれた
 マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾 (2002/スペイン)
 これは、今年になってイーストウッドの「許されざるもの」を見直してちょこっとここに感想を書いて、その記憶が新しいうちに見たということも「琴線に触れる」以上につかまれてしまった原因になったと思う。
 西部劇というものが、もはや挽歌、ノスタルジーの対象として存在するようになってしまった現在、その最も優れた挽歌を奏でたのが「許されざるもの」のイーストウッドだったと思っている。
 そしてこの映画もまた、滅んでいくものの姿であっても、イーストウッドの描ききったようなある種の男の矜持を誇らかに歌い上げるものなのだ。私は西部劇を屈折した目で、でもかっこいいと複雑な思いで見た。ペキンパー以後の西部劇入門である。それでも西部劇ヒーローの時代、マカロニウェスタンの思い出への感傷を刺激されずにはいられなかった。
 とはいっても、やっぱりこの映画の西部劇村の面々がそばにいなくてよかったなあ。

 バート・レイノルズの「さすらいのガンマン」見ましたが、遅くなったのでまた明日に。
 結局、今年の上半期のマイ・ベストは「プロデューサーズ」ということになります。

歌は世につれ

2006年08月04日 | エンタテインメント
よく言われますが、
「死ね死ね団の歌」など検索のついでに
チョイ古い歌謡曲を聴いたり歌詞読んだりして
昔の歌謡曲がちょっとしたマイブーム。

「4つのお願い」とか、「小指の思い出」とか
きゃ~と叫びたいような歌がいっぱい。
「恋の奴隷」って、ギャグ95パーセントの歌かと思ってたけど
そうでもないような気がしてきた。
こんなすごいセンスのJポップがあるんなら
子どものうちから歌番組見ていればよかった。
(今でも全然見てないんだけど)
ケアサービスのボランティアで
藤山一郎(古すぎ、テレビ時代になってる?)とか三橋美智也歌わされたときは
音域広すぎて死にそうになったが
こういうは別の意味で死にそうになると思う。

ところで、そのボランティアで楽譜を貰った中に
「高原列車は行く」というのがあって

汽車の窓から ハンケチ振れば
牧場(まきば)の乙女が 花束なげる

というのが歌詞です。
イメージとしては
汽車の窓から手を振る青年
牧場で花束を彼に向かって投げる少女
…でも動いている列車に向かって投げるなんてすごすぎ。
プラットフォームで花束を投げる「(見送りに来た普段)牧場(にいる)乙女」なのか?

これはロシア民謡の「一週間」で

水曜日はお風呂をたいて
木曜日はお風呂に入り

にイチャモンをつけるようなものだとは思うが
数十年前の日本人は今より純真だったのでしょうか。

ラヴェンダーの咲く庭で(2004/イギリス)

2006年08月02日 | 映画感想ら行
LADIES IN LAVENDER
監督: チャールズ・ダンス
出演: ジュディ・デンチ   アーシュラ
   マギー・スミス   ジャネット
   ダニエル・ブリュール   アンドレア
   ナターシャ・マケルホーン   オルガ
   ミリアム・マーゴリーズ   ドルカス
   デヴィッド・ワーナー    ミード医師

 1936年、イギリスのコーンウォール地方に暮らす初老の姉妹ジャネットとアーシュラ。ある日、嵐の去った浜辺に一人の青年が打ち上げられているのを発見した姉妹は、彼を自宅へ連れ帰り看病する。ポーランド人の彼を二人は家族として受け入れる。回復したアンドレアは、素晴らしいヴァイオリンの演奏を披露し、近隣まで知れ渡る。そしてロシア人画家の美しく若いオルガが彼に近づき、それを、特にアーシュラは穏やかではいられなかった。

 ちょっとキツイ映画でした。
 アーシュラにとっての「なぜ彼なのか」「なぜ今なのか」という不公平感は強烈だろうと思うからで、私も経験しないで来た様々なものを、今のところは「ま、いいや。無きゃ無いで困らないし」で過ごしてきたけど、ある日切実な欲求を伴ってやってきたとしたら…どうなるかわかりません。老姉妹の会話からすると、アーシュラにとってはあれほどに激しい感情は生まれて初めてだったのでしょう。それがなぜ彼なのか。ほんとに人生は理不尽です。

 大女優二人の貫禄はさすがで、もう役そのものですね。イギリス名物の上品な老婦人にピタリと納まって、それでいてときめきとか嫉妬、求めて焦がれる感情を切々と感じさせます。
 私の場合は、ダニエル・ブリュールは今回あまり眼に入りませんで、マギー・スミス、ジュディ・デンチに圧倒されてました。マギー・スミス大好きです。「ムッソリーニとお茶を」とか「ゴスフォード・パーク」の権高な老婦人なんか最高です。

 知りたいと思ったのは、ラベンダーがどういうイメージを持っているのか。原題の”LADIES IN LAVENDER”で、イギリス・英語圏の人には共通してイメージされるものがあるんじゃないかと思う。日本で言ったら「橘=昔の恋人」みたいな(ちょっと古すぎかな?)
 それにアンドレアが家に帰るとか、故国のことを全く触れないのをまあみんなあたりまえみたいにしているけど、私は否応無く「戦場のピアニスト」方面へ連想が働くのだがその辺は実はどうなんでしょう。

中学生

2006年08月01日 | 日記・雑記
 横浜は今日も花火でした。
 今日は近くの公園へ、遠い花火を見物にいきました。
 ひんやりした空気でとても8月とも思えません。どうなってるんでしょう?
 今年のお米は大丈夫でしょうか。

 けっこう人出がありました。そばにご近所の赤ちゃん時代から知っている中学1年生の男の子たちが3、4人いました。彼らの話し声が聞こえてきたので聞くともなしに聞いていたら、きゃ~~~なんと女性談義なんかやってんの。

「水着と浴衣とどっちがいいか?」
「俺は浴衣だな、チラリズムがいい」

 ちょっと!中学1年生が何生意気なこと言ってんのよ!
 チラリズムだあ?
 12歳がなんだってそんな発言をしなきゃいけないんだ?

 こういうのも、少年のヰタ・セクスアリスというものなのだろうか?

 なんか自分が目いっぱい年とった気分になって帰ってきたのでした。
 ちなみに私は本日は足もとが泥だらけなので浴衣でなくジーンズとスニーカーで出かけました。

 そういえば、それを言ったW君は男ばっかり3人きょうだいの末っ子だっけ。そういう子は女の子に夢があるのかもしれないなあ。
 うちの女3人きょうだいに鍛えられてるたった一人の男の子は中3だが、周囲に女の子の影も見えない。心配である。あいつは結婚できるのだろうか。かわいい同級生や後輩もどうせ家に帰れば姉たちと同じ、とか思ったりしてないだろうか。