虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

クィーン(2006/イギリス、フランス、イタリア)

2008年04月08日 | 映画感想か行
THE QUEEN
監督: スティーヴン・フリアーズ
出演: ヘレン・ミレン    エリザベス女王
   マイケル・シーン    トニー・ブレア
   ジェームズ・クロムウェル    フィリップ殿下
    シルヴィア・シムズ    クィーン・マザー(皇太后)
   アレックス・ジェニングス    チャールズ皇太子
   ヘレン・マックロリー    シェリー・ブレア

 1997年8月31日、皇太子との離婚後も世界中の注目を集め続けたダイアナ元皇太子妃が、自動車事故に遭い他界する。すでに王室を離れ一民間人となったダイアナ元妃に対し、女王はあくまで「王室を離れたもの」に対する従前通りの方法で対処しようとするが、それは国民の激しい反発を招いた。首相に就任したばかりのトニー・ブレアは、女王にある提案をする。

 ダイアナ妃の葬儀の時に読んだ新聞のどれか、確か英字新聞(語訳付き)だったと思うけど、それに「英国が理性をなくした日」といったタイトルが付いていたと記憶している。石投げられるかもしれないけど、私もちょっとやりすぎではないかと思った一人。その時は彼女のことにさほど関心なかったし、離婚のときも「難しいところへお嫁に行ったからね~、お気の毒に」くらいにしか思ってなかった。
 それ以後、否応なしにいろいろ情報は入ってきたけど、結局「ほんとに合わなかったんだな、大変だったんだな」「せめてご主人にもっと大事にされていればね」というのが私のダイアナ妃に対する感想。

 この映画を見ると、まあ、冷静な人はいつでも存在するし、物事一方の立場だけでは語れない、と当り前な感慨を持たざるを得ませんです。
 ヘレン・ミレン演じる女王がエリザベス2世と全くイコールであるとは思いませんが、責任感と使命感、義務への忠実を第一に誇り高く己を持し、感情もコントロールし抜くことが、あの英連邦宗主の威厳をもった女性を作り上げていったのだとしたら … いや、難しかったでしょう。
 それに、嘆き悲しむ一般国民はまた、ダイアナを好奇心の餌食にした人々とも重なるわけで。
 あれこれ考えて、つくづくアタシは庶民でよかった、と思った次第です。 


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