虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

若き日のリンカン (1939/アメリカ)

2006年04月27日 | 映画感想わ行
YOUNG MR. LINCOLN
監督: ジョン・フォード 
出演: ヘンリー・フォンダ 
    アリス・ブラディ 
    マージョリー・ウィーヴァー 
    ウォード・ボンド 

 イリノイの雑貨屋から、学校へ行っていないリンカーンが恋人(?)の励ましで苦学して弁護士となり、人々を動かし、無実の人を救う青春時代を描くJ・フォード作品。

 100均ショップのダイソーで買ってきたクラシック映画DVD。ちょっと字幕に見難いところがありましたがまあまあです。315円では贅沢は言いません。

 なんたってリンカーンですから偉人伝なのかな?
 でもいつの間にか「法廷で真犯人を追い詰めての大逆転劇」でペリー・メイスンみたいな感じになってました。もちろん、ペリー・メイスンよりこちらのほうが先でしょうが。
 やはり「この偉い人は、実はこんなに素敵な人だった!」という映画のようですが、さすがに気持ちのいい男を描くのに長けたジョン・フォード監督らしく、リンカーンを正義漢で誠実でしかも柔軟性とユーモアに富んだ男性に描き、臭さもそれほど感じさせません。
 ヘンリー・フォンダも登場シーンから顔に落ちる影、手足の長さが実物を髣髴させます。お行儀悪く長い足を机の上などに上げているシーン、何か足を折りたたむように扱っているシーン、また身体の長さを画面の横方向に使っているシーンが多く、この不器用にさえ見えそうな足の長さを意識して強調しているみたい。
 全編にわたってリンカーンがなんとなく垢抜けていないところや、袖から飛び出したカフス、つんつるてんズボンなどがまたごつくてリンカーンらしいイメージです。

 これ見てて思ったけど、リンカーンって、なんだか日本の水戸黄門を連想させます。「庶民に伝説を生み出させる存在」という点が似てるかな、と思いました。


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