虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

スーパーサイズ・ミー (2004/アメリカ)

2005年09月19日 | 映画感想さ行
SUPER SIZE ME
監督: モーガン・スパーロック

 1ヶ月間、マクドナルドのメニュー以外のものを食べない、スーパ-サイズを勧められたら断らない、すべてのメニュ-を制覇する、などのルールーで挑んだ1ヶ月マック生活の記録。

 個人的にとっても気持ち悪い映画でした。
 私は小学校の時から腎臓が悪いので、外食があまり出来ない。たんぱく質を過剰に取らない、塩分は1日4~7グラムまで。脂よりは油を摂る、の生活がずっと続いているので、マクドナルドなんて1ヶ月に一度食べるかどうか。ケンタッキーは付き合いで行ってもコーヒー飲むか、骨なしクリスピーを半分分けてもらうだけ。フライドポテトは毎日は食べたくない。それにああいう味の変わらないものを、しかも濃そうなものを毎日食べるなんて拷問。
 家族がモンゴルへ騎馬トレッキングツアーに行ったことがあって、そのときは1週間のキャンプの間中、ゆでた羊肉とパンとパサパサしたチーズだけがメニューだったそうだけど、味は薄いし、あの草原の中ではそんなもんだと頭も身体も納得してしまって10日間元気に過ごしてきたと言う。おいしいとは思わなかったそうだけど。
 やっぱりあのマヨネーズと揚げ物の取り合わせはきつい。
 アメリカものでも、ミステリでは美食家探偵とか最近ではケータリング経営探偵が増えたりしてるが「クッキングママ」シリーズのレシピとかはそれほど脂まみれでもなく、けっこう健康的でおいしそうなのに。

 まあ個人的な「うげげ」はともかく、これは日本で見てもさほど我が身に迫らず、アメリカってすごい国だな、というふうに見てしまうのではないだろうか。
 最近では日本のマックでやたら大きなパックコーラが登場してるけど、あれほど巨大なポテトはあまり一般的でないし。
 2リットルのソーダを一人で抱えるのが異常だという日本人なら普通思うだろう。
 マック食べ続けの人も少ないだろうし、食事の選択肢がまず第一にご飯ものとパンものがある。
 日本の給食はお菓子だらけってこともなく、ほとんどでメニュー押し付けだから「今日は魚だよ~」とか不満言いつつ食べてる。あの袋菓子だらけの昼食なんて、良く親が黙ってますね。

 ただ、アメリカでも一日に摂取する食物の望ましいあり方ってキャンペーンされていて、参考になるからと食事療法の教室でも紹介された覚えがある。
 一番問題なのは食文化教育とキャンペーンですね。
 それにフード産業と保険業界の綱引きが浮き上がってくるのもなんか資本主義だなあ…でおかしい。
 実に「極端なあり方」を感じる。極端を訴えるのにこんな極端なやり方というのもすごい。

 しかしアメリカでも、こんなに食べられるようになったのは最近の数十年ですよね。「小鹿物語」なんかで描かれるギリギリの生活はそれほど昔のことでもない。どうしてこうなっちゃうのだろう。