虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

死霊の盆踊り (1965/アメリカ)

2005年08月17日 | 映画感想さ行
ORGY OF THE DEAD
監督: A・C・スティーヴン
制作・原案・脚本:エド・ウッド

 ティム・バートンの映画「エド・ウッド」を見た当時借りてしまい「好奇心もいい加減にしよう」と思ったのに、DVD化されていたのでまたつい借りてしまった。やっぱり芸の無い裸が延々と続くどうしようもない映画だったが、DVDのオマケ映像がすごかったのだ!
 監督インタビューでスティーヴン監督自身が1時間以上も延々としゃべりまくるのだが、製作秘話(?)もむちゃくちゃだった。
 映画冒頭で車を外から撮ったシーンは明るく、車内を映すシーンでは真っ暗なのだが
「撮り直す時間も無かったので、そのままにした。映画が世にでないよりまし。ノープロブレム」で済んじゃう。
 主役はセリフ覚えず、カンペ読んでるのが誰が見たって明らか。それで棺桶に入って寝るのが好きになってよく寝ていたそうだし。火や黄金に執着するとか、古代の奴隷とかいろんな女の子が出てきて、延々と裸で踊ったり動いたり(踊りにもなってない)するのを見るだけなんだけど、登場では衣装があるけど、ほとんど脱ぐシーン無しで場面が変わるといきなり裸になってる。その理由が「そのほうが死霊らしい」「映画のテンポが良くなる」…唖然呆然。どうして?それにテンポ云々を言えるような映画じゃないぞ!ああ、他にもミイラ男と狼男の意味不明な漫才があったな。

 で、この映画を作った監督が、
「映画は監督のイメージが最優先」
「準備が大事で、現場での偶然の収穫を期待してはいけない」
「続編で残された謎を明らかにしたい」
とか語ってる!謎なんてどこにあったのか?!
 この映画の音楽というのは「どういうセンスでこうなるんだ?」としか思えないのだけれど、なんと撮影時とは全然違う音楽を後付したんだそうだ。終わりそうでいて、いつまでも終わらないテンションを下げまくる感じの音楽なので、もしかしたら、この人たちは本職のストリッパーで、いつもの営業用の音楽流してるのかな、とか考えてたのに。

 というわけで、つまらなさは変わらないのでお薦めは決してしないけど、ティム・バートンも物好きな…と思うか、エド・ウッドばかりが注目されてるけど、映画界の裾野は広いぞ、とかまあ、いろいろノックアウトされるDVDではあります。