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虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

本は心や精神に与えるかけがえのない栄養

2008-07-28 16:35:19 | 教育論 読者の方からのQ&A
前回の記事の続きです。

『5歳から8歳まで』のなかで
著者のドロシーバトラーさんは、

「本を読むことを、上達をめざす課題や成績通知表の点数と
同列に考えてはなりません」

と語っています。
彼女は、「本とは心や精神に与えるかけがえのない栄養であり、
生きていくための道具だ」とみなしています。

読書が子どもの知能や精神の発達にどれほど影響を
与えるものなのか…
だれもが知っているはずなのに、
この豊かな時代に学校の図書室が
魅力のないぼろぼろの本だらけで、
低学年への読書の配慮もないとすれば、
大人たちの関心がいかに授業時間の増減にばかり
向けられているかがよくわかりますね。


子どもの学習意欲とか、
自分で学ぶ力をものすごく軽く見ているんです。
もし図書室が充実し、学習マンガがそろっていたら、
子どもは授業で1年かけて学ぶ歴史の知識を
1週間もしないうちに身につけてしまうかもしれません。

読書マンガだけでなく、魅力的な児童書は、
子ども達に読む力や考える力をあたえ、
読書の習慣を付けてくれることでしょう。

ですから、先生方や読書好きの親は、
子どもが出会うときっと読書が好きになる!と思える
一押しの本を学校の図書室にそろえてあげなければならないように
思います。

子どもを読書から遠ざけているのは
こうした環境の貧しさだけではありません。
ドロシーバトラーさんのお話を紹介します。

本を愛する気持ちが、根をおろし育っていくためには、
子どもの暮らしの中に、「時間」がなければなりません。
これはあきらかなことですが、いつも見過ごされます。
今の子どもたちの生活では、その「時間」が
ありません。なげかわしい現実です。
とくに、いわゆる「めぐまれた」子どもの日常生活に、
その時間がないように思えます。
めぐまれた子ども達の多くは、必要以上に日課がきめられ、
あちこちつれまわされます。
手に余るほど何々教室に属し、習い事をしています。
そういう子たちはおきている時間の大半を
送迎されてすごします。
ピアノや体操教室、…スイミングスクールの合間に、
読書塾がわりこんでくるにちがいありません。
これでは子ども達が、ようやく家にたどりついたとたん、
テレビの前にどしんとすわりこんでしまうのも
しかたありません。
彼らの子ども時代は、どうなってしまったのでしょうか。
活力と驚異と気まぐれの子ども時代、
あこがれに胸を熱くし、笑いのこみ上げる子ども時代、
説明のつかない倦怠と、荒っぽい突発的な行動に走る子ども時代は、
どこにいったのでしょうか?
(『5歳から8歳まで』ドロシーバトラー)


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (みっきーまま)
2008-07-29 10:30:41
いつも拝見させていただいております。
「クシュラの奇跡」のクシュラのおばあちゃんですね。私も、「5歳から~・・」読みました。
私は理屈は知らなかったのですが、長男があまりにも「あきらめない子」(先生が先日おっしゃっていた)で、断乳など、親の都合に全くと言っていいほど、思うとおりにいかず、その結果二人で楽しめることが絵本を読むことだったのです。おかげで、最近、その重要さに気付き、長男のおかげで、私は下手に幼児教育や他人の意見に振り回されずに済んだのだと今はあの子の個性に感謝しています(笑)
今も、こちらの言うことを聞きません(笑)もう、自分で考えて自分の思うとおりに行動してます。頼もしくもあり、周りの子どもと少し違うことで不安になるときもありますが、先生のブログでいつも励まされております(笑)ありがとうございます!
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Unknown (みっきーままさんへ(なおみ))
2008-07-30 22:37:22
コメントありがとうございます。子どもの強い個性に救われるときがありますね。うちの子も同じです♪
子育ては本当に面白いですね。
返信する

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