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韓国との関係軽視
「非現実的なこと言ってる余裕ない」
半島統一なら「日本と逆転も」
京大教授
<time class="article-header__article-ttl-item" datetime="2020-01-20 20:07">2020年1月20日 20:07</time>北京都政経文化懇話会の1月例会が17日、福知山市篠尾新町のM.(サンプラザ万助)で行われ、京都大大学院人間・環境学研究科の小倉紀蔵教授が「激化する日韓対立と日本の役割」と題して講演した。日本の文明観や両国のこれまでの歩みを踏まえ、関係改善に向けて進むべき道筋や思想を示した。
小倉教授は、朝鮮半島が統一した場合、30年後は人口や経済力も日本と逆転している可能性があると指摘。韓国との関係を軽視する嫌韓派の主張に「非現実的なことを言っている余裕はない」と強調した。
その上で、大陸国家でも海洋国家でもない、多様な文化を組み合わせて良いものを作り出すという「群島」と呼ばれる日本の文明観を提示。「日本は新たな価値観を持つリーダーとして世界に発信していくべき」と述べた。
韓国は日本と似た文化を持ち、観光や土産などは日本から取り入れたもので、日本的な価値観が発展に寄与してきたと述べた。しかし、文在寅大統領はそうした自国の経済成長の過程を評価せず、日本に支配された側面を強調している現状を憂慮。両国の関係改善に向けて、これまで築かれてきた関係を虚心坦懐(たんかい)に見つめ直すことが大切だと指摘した。
1965年の日韓基本条約以降、日本は韓国に技術や人材を供給するなど日韓が経済の現場でも親密だったことに触れ、そうした「日韓モデル」が今後、世界で顕在化してくるであろう国家間の対立や紛争の解決にも役立つとの見方を示した。