どこ吹く風

旅のことを主に書く。

チルダイ

2011年04月17日 19時41分03秒 |  チェルヴィーノ
 記が落ち込む、げんなりする、気が抜けるような状態を方言でチルダイすると言う。
スイスアルプスを主としてチロルやドロミテへ4回行った。しかし都市部の観光は中継地として位置付けて特に観光の時間を割いてこなかった。
今年は”せっかく行くのだから少しは見てみたい。”という声があるので、どうせ見るなら本格的に観光しようと考えアレコレ検索して俄か知識を詰め込んだ。旅行社のツアー日程を参考に行くべき場所を選定し、ツアーに比べればたっぷり時間をかけて見るつもりだった。それが気まぐれというか熱が冷めたというかアッサリ”や~めた”となった。都市部を敬遠したきっかけは、京都へ行ったら暑かったのでイタリアはなお暑いだろうと考えたのだそうだ。

 少なからぬ時間をかけたのでガックリきた面もある。行きたいと願っていたわけでもないのに行かないとなると拍子抜けする、少々チルダイ気味である。捨てた下駄でも他人が拾うと惜しい気がする、そんな気持

ちに通じるような気分だ。

 今年は日程上スイスに足を踏み入れる時間が取れなかった。しかし都市部をカットすることでスイス周遊

の時間がとれそうだ。スイスではフルカ峠越えが残っている、初めてスイスへ行ったときフルカ峠を越える

つもりだったけど時期が早すぎてポストバスは運航していなかった。
その翌年はあの地域の四つの峠越えルートのバスに乗ったけどフルカ峠は通らなかった。この機会にフルカ

峠をドライブしてみようか、もともとスイスは私たちのアルプスのホームグランドである。今年は外してあったが、やはり縁は切れていなかった。

 シャモニーからブリーグを経てアンデルマットへ向かうか、日程によってはその逆も考えられる。またミラノとアンデルマットは184Km、2時間しか離れていない。しかし車なのでトゥージス thusis の駅に寄りたい。そこのプラットフォームに佇む「鞄を持った女」に会いたい、ゆっくり見てみたい、長年の夢です。
汽車を待っているのか鞄に腰を下ろしている銅像がプラットフォームの端っこにある。通る度に写真を撮っているけど彼女の脇に居る写真を撮りたい。

 当初の案だとハイキングや湯治の時間が窮屈だったけど、これも解消されそうだ。アルプスを楽しむという原点に立って改めて組みなおそう。ただ・・アイーダには未練がある、そ~っと入れておこうかナ。