暫くは雨の日が続いていたが、その日は朝からカラリと晴れ渡った。小僧の真吉が表を掃いていると、侍がやって来た。
「亥之吉どのはご在宅かな?」
すっかり顔見知りになった北の与力、長坂清三郎であった。
「あ、長坂さま、主人は居ります、只今お呼びしてきます」
真吉が店の奥に入ると、時を置かずに亥之吉が顔を出した。
「これは、これは長坂さま、使いを寄越してくだされば、此方から参りましたものを…」
「亥之吉どの、そなた程揉み手が似合わぬ商人(あきんど)は居ないのう」
「なんと、これはご挨拶だすなァ」
「いやあ、済まぬ、別に喧嘩を売りに来たのではない」
「安ければ、お買い申します」
「いやいや、喧嘩では、そちに敵わぬわ」
「何を仰せられますやら」
長坂は真顔になって、やや声を落として言った。
「本音はその位にして…」
「これからが冗談だすか?」
「北のお奉行が、三太を連れて参れと申されておられる」
「三太が、何か悪さをしたのだすか?」
「そうではないと思うが、拙者にも分からぬ」
亥之吉は、真吉に目で合図をして、三太を呼びに行かせた。
「嫌だす、定吉兄ちゃんみたいに、罪を着せられて首を刎ねられるのは御免だす」
三太は長坂の前に出てくると、長坂に付いて奉行所へ行くのを拒んだ。
「三太、何か心当たりがあるのか?」
あるとしたら、猟師が罠で捕まえた狐を逃したことか、ご領主が管理する里山に、狐の死骸を埋めたこと位だろう。
「無いけど、お奉行やったら勝手に罪を作って着せるのにきまっている」
「兄の定吉の恨みが三太から離れまへんのや、堪忍してやってください」
亥之吉が弁解して謝った。
「存じておる、無理からぬことじゃ、だがのう、拙者はお奉行から、三太を召し捕って来いとは言われていないぞ」
三太は不服だったが、長坂に言い包(くる)められて仕方なく従った。
三太は、お白州ではなく、控えの間に通された。どうせ意地の悪そうな奉行が出てくるのだろうと、ブツブツ文句を言いながら暫く待つと、襖が開いて若くて柔和そうな奉行が入ってきた。三太は長坂に無理やり頭を押さえつけられて、お辞儀をさせられた。
「長坂、手を放して面(おもて)を上げさせなさい、お白州ではないのだぞ」
「ははあ」
長坂は畏まって、三太の頭から手を離した。
「そなたが三太か、年端もいかぬのに、中々の面構えじゃのう、なるほど強そうじゃ」
三太は少し気を良くして、奉行の目を見た。
「福島屋の丁稚(小僧)、三太でおます」
「よく来てくれた、奉行の井川対馬守じゃ」
「長坂さまに、無理矢理連れてこられました」
「そうか、それは済まぬことをした、この奉行が是非にと言い付けた所為じゃ、許してくれ」
「まあ、ええけど」
長坂が、慌てて注意をした。
「これ三太、口を慎みなされ」
奉行は、二人をもっと近付かせ、急に声を潜めて言った。
「まだ、長坂にも明かしていないのだが、末の六歳の倅(せがれ)が何者かに拐われて、儂の屋敷に矢文が射込まれた」
三太は、冗談で自分を試しているのではないかと疑ったが、奉行の表情は真剣だった。
「その矢文の内容は、最近捕えて殺しの罪で極刑を言い渡した男と、倅との交換なのだ」
長坂は、驚いて奉行に詰め寄った。
「何故それを、もっと早く言ってくださらなかった」
「それをそなた達に言えば、倅の命が大事と、罪人を解き放そうと言うであろう」
「当たり前です」
「だがのう、奉行の倅を拐かして、殺さずに返すと思うか?」
「それは…」
「同じ殺されるのであれば、罪人を解き放すこともなかろう」
長坂が、返事に窮していると、奉行は話を続けた。
「そこで、はたと気付いたのじゃが、三太の不思議な力に頼ろうと思うてな」
三太は、奉行の「頼ろう」と言う控えめな言葉に、すっかり感服していた。
「わかりました、やりましょ、必ずお奉行の倅の命を助けてみせます」
長坂が焦った。
「これ三太、お奉行のご子息に、倅呼ばわりはご無礼でござろう」
「そやかて、お奉行さんが倅と言うてたやないか」
「それは、ご自分のお子様だからで、他の者が言ってはならぬ」
「そうだすか、それは済まんことだした」
長坂が、額の冷汗を手拭いで拭っていた。
三太は、罪人の解き放ちを薦めた。その罪人に守護霊の新三郎に憑てい貰い、隠れ家を突き止めるのだ。罪人には、奉行のお子が解き放たれたら、奉行所へのお伴と称して、子供である三太を付けることを解き放ちの条件に付けた。
罪人は、それが子供であることに警戒心を和らげた。
「何のために天秤棒を持って歩く?」
解き放された罪人が不審がった。
「ああ、これだすか? わい、虐めっ子によく虐められますので、こんな物でも持っていたら、少しは恐がってくれるのやないかと持ち歩いています」
「そんな物を持たぬと、喧嘩が出来ないのか?」
「そやかて相手は大勢だすから、すぐに泣かされてしまう」
「何だ、この弱虫めが」
男は、とあるお屋敷に着いた。付けて来た者はおらぬかと、いま来た道を振り返り、誰も居ないとわかると潜戸を開けさせて三太と共に中へ入った。門の内に立っていた仲間に三太を指差し、「始末しておけ」と命令すると、一人屋敷の中へ入っていった。
仲間の男が右手にドスを持って、三太を殺そうと駆け寄ってくるのを、三太は天秤棒で足を払った。男がフラ付いて前のめりになったところを、思い切り天秤棒の横の鋭い方で背中を打った。
「アホたれ、お前なんかに殺られてたまるか」
男は「うーっ」と、背中に左手を回し、座り込んだ。
罪人は、笑いながら集まってきた仲間に「ご苦労だった」と労い、縛られてぐったりしている奉行の子息を見て、一言「殺ってしまえ!」と命令した。仲間の一人がドスを出し、子供の首に押し当てようとしたとき、罪人は「待て!」と叫んだ。
「屋敷内を血で汚してはならん、奉行への仕返しだ、俺が殺る」と仲間に命令して縄を解かせた。罪人は、子供を脇に抱えると庭に出た。そこには三太が待っていた。
「三太、新三郎だ、この子を連れて外に隠れていてくれ」
「ホイ来た」
奉行の子供は、恐怖と一晩縛られて泣いていたのとで、すっかり力が抜けてフラフラである。三太が肩を貸し、なんとか表に出た。
屋敷の中では、男たちが何やら喚いている。罪人である親分が、仲間の子分達を次々と剣の峰で打ち据えているのだ。
「親分、わしらが何をしました?」
「黙れ、儂を裏切って盗んだ金を山分けしようとしていただろう」
「していません、千両箱は手付かずで秘密の場所に隠してあります」
「では、儂が確かめる、案内せい」
「へい、承知しました」
またしても、男たちは喚き散らしている。
「何やいな、煩いおっさん達やなァ、今度は裏の方で騒いどる」
暫くすると、シーンとした。三太が「どうしたのかな?」と思っていると、罪人である親分が一人で戻ってきた。
「三太、終わったぞ、坊っちゃんは無事か?」
「へえ、少し元気を取り戻して、お腹が空いたと言っとります」
「そうか、では早く戻ろう、坊っちゃんはあっしが背負って行きやしょう」
罪人が奉行の子供を背負って帰ったのでは、役人達が狼狽えるだろう。そればかりではなく、罪人を捕らえようとして子供に怪我をさせてはいけない。子供は奉行所のすぐ近くで罪人の肩から下ろし、歩かせることにした。罪人はお縄で縛り、三太が率いている体にした。
奉行所では、奉行が門の外まで出て三太を待っていた。
「三太忝ない、よくやってくれた」
「坊っちゃんはお腹が空いています、何か食べさせてあげてください」
「わかった、罪人は牢へ、子供には菓子でも与えてやってくれ」
父親の前に来ると、子供は大泣きをするだろうと思っていた三太であったが、菓子に気を取られて喜んで大騒ぎをしていた。
「流石、奉行の子や」
三太は、罪人の仲間達の隠れ家を役人に教え、全部縛って転がしてあると伝えると、驚くと言うよりも三太のことを気味悪がっているようであった。千両箱の在処も、忘れずに伝えておいた。
第十四回 奉行の頼み(終) -次回に続く- (原稿用紙1)
「シリーズ三太と亥之吉」リンク
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「第二回 政吉の育ての親」へ
「第三回 弁天小僧松太郎」へ
「第四回 与力殺人事件」へ
「第五回 奉行の秘密」へ
「第六回 政吉、義父の死」へ
「第七回 植木屋嘉蔵」へ
「第八回 棒術の受け達人」へ
「第九回 卯之吉の災難」へ
「第十回 兄、定吉の仇討ち」へ
「第十一回 山村堅太郎と再会」へ
「第十二回 小僧が斬られた」へ
「第十三回 さよなら友達よ」へ
「第十四回 奉行の頼み」へ
「第十五回 立てば芍薬」へ
「第十六回 土足裾どり旅鴉」へ
「第十七回 三太の捕物帳」へ
「第十八回 卯之吉今生の別れ?」へ
「第十九回 美濃と江戸の師弟」へ
「第二十回 長坂兄弟の頼み」へ
「第二十一回 若先生の初恋」へ
「第二十二回 三太の分岐路」へ
「第二十三回 遠い昔」へ
「第二十四回 亥之吉の不倫の子」へ
「第二十五回 果し合い見物」へ
「第二十六回 三太郎、父となる」へ
「第二十七回 敵もさるもの」へ
「第二十八回 三太がついた嘘」へ
「第二十九回 三太の家出」へ
「第三十回 離縁された女」へ
「第三十一回 もうひとつの別れ」へ
「第三十二回 信濃の再会」へ
「最終回 江戸十里四方所払い」へ
次シリーズ 江戸の辰吉旅鴉「第一回 坊っちゃん鴉」へ
「亥之吉どのはご在宅かな?」
すっかり顔見知りになった北の与力、長坂清三郎であった。
「あ、長坂さま、主人は居ります、只今お呼びしてきます」
真吉が店の奥に入ると、時を置かずに亥之吉が顔を出した。
「これは、これは長坂さま、使いを寄越してくだされば、此方から参りましたものを…」
「亥之吉どの、そなた程揉み手が似合わぬ商人(あきんど)は居ないのう」
「なんと、これはご挨拶だすなァ」
「いやあ、済まぬ、別に喧嘩を売りに来たのではない」
「安ければ、お買い申します」
「いやいや、喧嘩では、そちに敵わぬわ」
「何を仰せられますやら」
長坂は真顔になって、やや声を落として言った。
「本音はその位にして…」
「これからが冗談だすか?」
「北のお奉行が、三太を連れて参れと申されておられる」
「三太が、何か悪さをしたのだすか?」
「そうではないと思うが、拙者にも分からぬ」
亥之吉は、真吉に目で合図をして、三太を呼びに行かせた。
「嫌だす、定吉兄ちゃんみたいに、罪を着せられて首を刎ねられるのは御免だす」
三太は長坂の前に出てくると、長坂に付いて奉行所へ行くのを拒んだ。
「三太、何か心当たりがあるのか?」
あるとしたら、猟師が罠で捕まえた狐を逃したことか、ご領主が管理する里山に、狐の死骸を埋めたこと位だろう。
「無いけど、お奉行やったら勝手に罪を作って着せるのにきまっている」
「兄の定吉の恨みが三太から離れまへんのや、堪忍してやってください」
亥之吉が弁解して謝った。
「存じておる、無理からぬことじゃ、だがのう、拙者はお奉行から、三太を召し捕って来いとは言われていないぞ」
三太は不服だったが、長坂に言い包(くる)められて仕方なく従った。
三太は、お白州ではなく、控えの間に通された。どうせ意地の悪そうな奉行が出てくるのだろうと、ブツブツ文句を言いながら暫く待つと、襖が開いて若くて柔和そうな奉行が入ってきた。三太は長坂に無理やり頭を押さえつけられて、お辞儀をさせられた。
「長坂、手を放して面(おもて)を上げさせなさい、お白州ではないのだぞ」
「ははあ」
長坂は畏まって、三太の頭から手を離した。
「そなたが三太か、年端もいかぬのに、中々の面構えじゃのう、なるほど強そうじゃ」
三太は少し気を良くして、奉行の目を見た。
「福島屋の丁稚(小僧)、三太でおます」
「よく来てくれた、奉行の井川対馬守じゃ」
「長坂さまに、無理矢理連れてこられました」
「そうか、それは済まぬことをした、この奉行が是非にと言い付けた所為じゃ、許してくれ」
「まあ、ええけど」
長坂が、慌てて注意をした。
「これ三太、口を慎みなされ」
奉行は、二人をもっと近付かせ、急に声を潜めて言った。
「まだ、長坂にも明かしていないのだが、末の六歳の倅(せがれ)が何者かに拐われて、儂の屋敷に矢文が射込まれた」
三太は、冗談で自分を試しているのではないかと疑ったが、奉行の表情は真剣だった。
「その矢文の内容は、最近捕えて殺しの罪で極刑を言い渡した男と、倅との交換なのだ」
長坂は、驚いて奉行に詰め寄った。
「何故それを、もっと早く言ってくださらなかった」
「それをそなた達に言えば、倅の命が大事と、罪人を解き放そうと言うであろう」
「当たり前です」
「だがのう、奉行の倅を拐かして、殺さずに返すと思うか?」
「それは…」
「同じ殺されるのであれば、罪人を解き放すこともなかろう」
長坂が、返事に窮していると、奉行は話を続けた。
「そこで、はたと気付いたのじゃが、三太の不思議な力に頼ろうと思うてな」
三太は、奉行の「頼ろう」と言う控えめな言葉に、すっかり感服していた。
「わかりました、やりましょ、必ずお奉行の倅の命を助けてみせます」
長坂が焦った。
「これ三太、お奉行のご子息に、倅呼ばわりはご無礼でござろう」
「そやかて、お奉行さんが倅と言うてたやないか」
「それは、ご自分のお子様だからで、他の者が言ってはならぬ」
「そうだすか、それは済まんことだした」
長坂が、額の冷汗を手拭いで拭っていた。
三太は、罪人の解き放ちを薦めた。その罪人に守護霊の新三郎に憑てい貰い、隠れ家を突き止めるのだ。罪人には、奉行のお子が解き放たれたら、奉行所へのお伴と称して、子供である三太を付けることを解き放ちの条件に付けた。
罪人は、それが子供であることに警戒心を和らげた。
「何のために天秤棒を持って歩く?」
解き放された罪人が不審がった。
「ああ、これだすか? わい、虐めっ子によく虐められますので、こんな物でも持っていたら、少しは恐がってくれるのやないかと持ち歩いています」
「そんな物を持たぬと、喧嘩が出来ないのか?」
「そやかて相手は大勢だすから、すぐに泣かされてしまう」
「何だ、この弱虫めが」
男は、とあるお屋敷に着いた。付けて来た者はおらぬかと、いま来た道を振り返り、誰も居ないとわかると潜戸を開けさせて三太と共に中へ入った。門の内に立っていた仲間に三太を指差し、「始末しておけ」と命令すると、一人屋敷の中へ入っていった。
仲間の男が右手にドスを持って、三太を殺そうと駆け寄ってくるのを、三太は天秤棒で足を払った。男がフラ付いて前のめりになったところを、思い切り天秤棒の横の鋭い方で背中を打った。
「アホたれ、お前なんかに殺られてたまるか」
男は「うーっ」と、背中に左手を回し、座り込んだ。
罪人は、笑いながら集まってきた仲間に「ご苦労だった」と労い、縛られてぐったりしている奉行の子息を見て、一言「殺ってしまえ!」と命令した。仲間の一人がドスを出し、子供の首に押し当てようとしたとき、罪人は「待て!」と叫んだ。
「屋敷内を血で汚してはならん、奉行への仕返しだ、俺が殺る」と仲間に命令して縄を解かせた。罪人は、子供を脇に抱えると庭に出た。そこには三太が待っていた。
「三太、新三郎だ、この子を連れて外に隠れていてくれ」
「ホイ来た」
奉行の子供は、恐怖と一晩縛られて泣いていたのとで、すっかり力が抜けてフラフラである。三太が肩を貸し、なんとか表に出た。
屋敷の中では、男たちが何やら喚いている。罪人である親分が、仲間の子分達を次々と剣の峰で打ち据えているのだ。
「親分、わしらが何をしました?」
「黙れ、儂を裏切って盗んだ金を山分けしようとしていただろう」
「していません、千両箱は手付かずで秘密の場所に隠してあります」
「では、儂が確かめる、案内せい」
「へい、承知しました」
またしても、男たちは喚き散らしている。
「何やいな、煩いおっさん達やなァ、今度は裏の方で騒いどる」
暫くすると、シーンとした。三太が「どうしたのかな?」と思っていると、罪人である親分が一人で戻ってきた。
「三太、終わったぞ、坊っちゃんは無事か?」
「へえ、少し元気を取り戻して、お腹が空いたと言っとります」
「そうか、では早く戻ろう、坊っちゃんはあっしが背負って行きやしょう」
罪人が奉行の子供を背負って帰ったのでは、役人達が狼狽えるだろう。そればかりではなく、罪人を捕らえようとして子供に怪我をさせてはいけない。子供は奉行所のすぐ近くで罪人の肩から下ろし、歩かせることにした。罪人はお縄で縛り、三太が率いている体にした。
奉行所では、奉行が門の外まで出て三太を待っていた。
「三太忝ない、よくやってくれた」
「坊っちゃんはお腹が空いています、何か食べさせてあげてください」
「わかった、罪人は牢へ、子供には菓子でも与えてやってくれ」
父親の前に来ると、子供は大泣きをするだろうと思っていた三太であったが、菓子に気を取られて喜んで大騒ぎをしていた。
「流石、奉行の子や」
三太は、罪人の仲間達の隠れ家を役人に教え、全部縛って転がしてあると伝えると、驚くと言うよりも三太のことを気味悪がっているようであった。千両箱の在処も、忘れずに伝えておいた。
第十四回 奉行の頼み(終) -次回に続く- (原稿用紙1)
「シリーズ三太と亥之吉」リンク
「第一回 小僧と太刀持ち」へ
「第二回 政吉の育ての親」へ
「第三回 弁天小僧松太郎」へ
「第四回 与力殺人事件」へ
「第五回 奉行の秘密」へ
「第六回 政吉、義父の死」へ
「第七回 植木屋嘉蔵」へ
「第八回 棒術の受け達人」へ
「第九回 卯之吉の災難」へ
「第十回 兄、定吉の仇討ち」へ
「第十一回 山村堅太郎と再会」へ
「第十二回 小僧が斬られた」へ
「第十三回 さよなら友達よ」へ
「第十四回 奉行の頼み」へ
「第十五回 立てば芍薬」へ
「第十六回 土足裾どり旅鴉」へ
「第十七回 三太の捕物帳」へ
「第十八回 卯之吉今生の別れ?」へ
「第十九回 美濃と江戸の師弟」へ
「第二十回 長坂兄弟の頼み」へ
「第二十一回 若先生の初恋」へ
「第二十二回 三太の分岐路」へ
「第二十三回 遠い昔」へ
「第二十四回 亥之吉の不倫の子」へ
「第二十五回 果し合い見物」へ
「第二十六回 三太郎、父となる」へ
「第二十七回 敵もさるもの」へ
「第二十八回 三太がついた嘘」へ
「第二十九回 三太の家出」へ
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