雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

温故知新「子供がテーマの俳句」

2012-04-29 | 日記

    名月を取ってくれろと泣く子かな  (小林一茶)

 今時の幼児は、スーパーのお菓子売り場で床に寝転がって「お菓子を取ってくれろ」とダダをこねている子はよく見かけるが 月を取ってくれと泣く子はまず居ない。 私はこの句を、実際に子供がダダをこねたのではなく一茶の発想だと思っている。 だがまてよ、江戸の昔と現代では状況が違っている。 空は冴えて空気も澄み渡り、あたり一面真っ暗な江戸時代の月は、手が届きそうな程身近かに見えたのかも知れない。 

    とんぼ釣り 今日はどこまで 行ったやら  (加賀千代女}

 「えっ! とんぼ釣り? とんぼ捕りじゃないの?」 魚じゃないのに「釣り」とはおかしいと思う人もいるかも知れないが、私も子供の頃は「とんぼ釣り」をしたものだ。 「とんぼ捕り」で捕まえるのはメス、「とんぼ釣り」で釣るのはオスのとんぼと決まっている。 その訳は、メスのとんぼに糸をつけて竿につなぎ、竿を振ってオスのとんぼを誘き寄せるとオスが来て交尾をする。 地上に落ちてもメスを離さない「エッチでしつこい」オスを網で捕まえるのだ。 

    雪とけて 村一ぱいの 子どもかな  (小林一茶)

 長い冬が終わり、子供たちの待ちかねた春が訪れると、村の方々から子供たちが出てきて遊びまわる。 と言った光景はを関西育ちの私は見たことがない。 雪が積もれば、私たちは童謡「雪」の犬みたいなもの。 校庭でどろんこ雪だるま作りに雪合戦。 雪だるまはコロコロ転がしている内に、少ない積雪のためすぐ土に達して泥まみれになる。 雪合戦では、雪玉の中に故意に土を入れたとか入れないとか口合戦に移行する。 

    われと来て 遊べや親の ないすずめ  (小林一茶)

 この間、テレビを見ていて驚いたことがある。 雀がガラス窓に体当たりをしているのだ。 これに気付いたこの家の主がガラス戸を開けると、数羽の雀が転がり込むように部屋に入り込み、人の手から餌を啄んでいた。 自然界で得られる餌が少なくなっているのだろう。 雀たちが見出した苦肉の策かもしれない。 もっと以前に、雛の内から人間に育てられた雀が、手乗り文鳥のように人に懐いているのを見たことがあるが、文鳥よりもすごいのが、人の肩にとまってそのままスーパーに買い物に付いて行き、スーパーの外の高い木の枝で飼い主を待っていて、飼い主が出て来るとまた肩にとまり一緒に帰っていった。 文鳥ならどんなに懐いていても、どこかへ飛んで行ってとまうに違いないが…。 多分この二つの動画は、YouTubeにあると思う。 

  温故知新「子供がテーマの俳句」2012/04/29
  温故知新「徒然なるままに」2012/04/19
  温故知新「祇園精舎の鐘のこえ」2012/04/15
  温故知新「土佐日記」2012-04-12
  温故知新「太田道灌」2012/03/28
  温故知新「国木田独歩の運命論者」2012/05/06
  温故知新「南方熊楠」2012/07/24
  温故知新「ジョン万次郎」2012/07/22
  温故知新「杉原千畝」2012/07/24
  温故知新「自殺のすすめ・渡辺淳一著」2012/10/15
  温故知新「播州皿屋敷」2012/09/13
  温故知新「平将門の怨霊」2012/09/12
  温故知新「死者の奢り」2012-12-06
  温故知新「琴、花、酒のあるものを」2013/02/20
  温故知新「二宮金次郎」2013/04/17

ヤバい童謡

2012-04-28 | 日記
 (1)童謡 : 鳩ぽっぼ    

      ぽっぽっほ 豆が欲しいか そらやるぞ 皆んなで仲良く 食べに来い

    〇この歌を、子供たちに歌わせないで下さい。 (鳩害撲滅運動実行委員会&町内自治会)     

 (2)童謡 : 赤い靴

      赤い靴はいてた 女の子 異人さんに つれられて 行っちゃった

    〇この歌を、子供たちに歌わせないで下さい。 (人身売買撲滅実行委員会&けいし庁)

 (3)童謡 : 靴が鳴る

     花をつんでは お頭つむにさせば みんな可愛い うさぎになって 
     はねて踊れば 靴が鳴る

   〇園児全員にピコピコ靴を履かせて、町内ではねて踊らせるのは止めて下さい。 
    昼寝中の赤ん坊が目を覚まします。 (育児ママ&パパ)


      冗談です<m(__)m>    (写真は、ただの雑草)

鶏胸肉料理

2012-04-27 | 日記
 雲ひとつない快晴。 こんな日は、すっかり主婦の気持ちになって洗濯物を捜しまわる。 着替えて間の無い下着を脱いだり、一度しか着ていないTシャツも洗濯機に放り込んで、満悦している。  

 また、横断歩道を渡っていた子供の列に軽自動車が突っ込んだ事故で、子供二人が重傷を負っている。 二十歳代の男が逮捕されて「ボーッとしていた」と語ったとか。 うららかな季節が関係あるのか、されとも社会事情にも多少関係があるのか、真夜中のゲームのやり過ぎか、それとも、五月病なのか、十代、二十代の若者が起こす事故が相次いでいる。 

 この前、「猪原くんがMCをやっている番組で、鶏の胸肉を使った料理を紹介していた。 胸肉は食肉のなかでも100g48円と、一番安価でである。 「これが美味しく食べられるなら」と思い、試しに1パック買ってきて、料理してみた。 (実は、娘が)
 ソースは、玉ねぎのすりおろしに醤油とみりんを加えて一煮立ちしただけのシンプルなもの。 胸肉はパサパサしていて、今まではあまり使う気にはならなかったが、これならいけると思った。 実に美味い。 ソースは、わさび醤油でも、ポン酢でもいけそうだ。  (番組のホームページにレシピあり)
 
 

またもや車の大事故

2012-04-24 | 日記
 昔住んでいたところの近くの公園から、軽い車の衝突事故を目撃した。 そのぶつけた方の車は自宅の車庫から出てきてすぐの三差路で、右から走ってきた車の横っ腹に正面からドスンとぶつかった。 ぶつけた車を運転していたのは十代と思える若い女性で、ぶつけられた運転手には目もくれないで車から出て来ると自宅にさして一目散で走り込んだ。 「おかーさーん」と言う甲高い声が聞こえた。

 昨日は、またもや信じられないような事故が起きた。 登校中の小学生の列に、軽自動車がノーブレーキで突っ込んで、小学生と別の若い保護者の生命を奪っている。 あとに、意識不明の重体のこどもが居たようなので、「どうか助かって欲しい」と思わずにはいられなかった。 なんとも無残なことに、若い保護者の方は妊娠7ヶ月目だったようで、胎児もまた助からなかつたと報じられていた。 この加害者の少年は無免許で、昨夜眠らずに車を乗り回しており、居眠りが原因であったとか。 

 加害者の少年は動じることもなく、ただ淡々と携帯で多分親にだろう連絡をとっていたそうである。 この様子を聞いて、昔目撃した事故を思い出したのだ。 「親が何とかしてくれる」そんな無責任さが感じられて、いた堪れない気持ちになった。

めずらしく、コメントが…

2012-04-23 | 日記
 今日の朝方は雨模様だった。 どん曇りで今にも降り出しそうだったが、昼近くになってようやく陽がさしてきた。 慌てて洗濯をしたり、郵便局へ用足しにでかけたり、ついでに昼食の弁当を買ってきて、2時近くになってようやく昼食を済ませた。

 一休みして、ブログに記事を書こうと思ったら、珍しく「山路来て」の記事にコメントが入っていた。 読んでみると、「相互リンクを貼りたいからメールを下さい」みたいな内容で、メアドは Yahoo Mail であった。 相互リンクでも、片リンクでも「ご自由にどうぞ」と言いたいところだが、せめて礼儀としてプロバイダの契約メールを当方のメアドに送って頂きたい。 当方も、必ずプロバイダの契約メールから返事をお返ししする、従って、この段階では一応無視させていただこう。 送信者「ぱぴこ」様、よろしく。

  (写真は、子持ち野良猫) 

熊牧場への疑問

2012-04-22 | 日記
 熊牧場で、悲惨な事故が起きている。 逃げ出した熊に襲われ、お二人もの尊い人命が奪われている。 お二人のご家族にとっては、なんとも悲しくてやり切れないことだろうと拝察する。 

 熊を飼育している囲いの中に雪が積もり、囲いの角の一ヶ所に囲いの上まで届く雪の三角状の斜面が、丁度滑り台のようにできていた。 しかし、あの斜面は自然に積もったものだろうか。 私は、囲いの中を雪かきをして隅に集めた雪の上に、更に雪が積もって斜面を作ってしまったもののように思える。 

 このブログの記事のどれかに、私は「危険予知」のことを書いた覚えがある。 熊のような危険な動物を飼育しているのだから、常に危険と隣り合わせであっただろう。 雪を囲いの際に集めるのは逃走の足場を作ってやっているようなものだ。 雪が積もり始めた時点で危険を予知するべきではなかったのだろうか。 経営者は「あそこがあんなふうになっているとは、気が付かなかった」と話していたが、見回りは欠かさなかったのだろうか。 一度も、あの雪が積もった隅に目を遣らなかったのだろうか。

 私の書いていることは、勿論結果論ではあるが、経営者も飼育担当者も「危険を予知する能力」が鈍っていたように思うのは私だけだろうか。 人災とまでは言わないものの、偶発事故とも思い難い、第三者の私が診ても、実に悔しい、実に悲しい出来事であった。 

  

山路来て…

2012-04-21 | 日記
     松尾芭蕉の句 : 山路来て 何やらゆかし すみれ草 (くさ)

 「すみれ草」は、小さな薄紫の花を付ける野草である。 あまりにも小さいので、山登をしたとき、私などは心惹かれるどころか、無意識に踏み潰していたように思う。 山道の脇や、笹薮、沢の岩陰など、その季節には ここかしこにポツリポツリと それでも逞しく咲いていた。 

      猫助の場合 : 山路来て なにやら踏んだぞ すみれ草

 松尾芭蕉は忍者だったという説がある。 テレビドラマ「水戸黄門」にもしばしば登場して、「忍者かも知れない」ぶりを出していた。 この説はもっともなことで、芭蕉は伊賀の出身、先祖は代々忍者だったようだ。 俳諧の旅に託けて、幕府から「大名に不穏な動きがないか調べて参れ!」と託かっていたかも知れない。

            : 山路来て なにやら怪し 芭蕉かな (季語なし)

 とはいえ、松尾芭蕉が山賊など無頼の者に襲われて撒きびしを撒いたとか、蝉の声が煩いので十字手裏剣を投げて蝉に命中させたとかのエピソードは聞いたことがないが、もしかしたら…

            : 山路来て なにやらウザし 蝉の声
            : 山路来て 仕留めてやったぞ、アブラゼミ

 誰かに怒られそう。           

水のトラブル解決

2012-04-20 | 日記
 夕刻、地域の水道屋さんが修理を終えて帰られた。 この店の担当者は、「漏れている個所はどこですか」と訊いただけで水漏れの原因がすぐに判ったようだった。 「ロータンクは10年も経つとトラブルが発生するので、そろそろ取り換えた方が良い」とか、「壁紙を何年前に貼り替えたか」などと余計なことは一切聞かず、省略されていた部品を新たにを取り付けて20分で修理が終わった。 町のナントカ屋さんは、現金で払ったが、こちらは銀行振り込みで、後日振込用紙を郵送してくれるそうで、料金は「そんなにかかりませんよ」と笑っていた。 今回のことで、ことわざの「生兵法は大けがのもと」を実感した。 

 USBフラッシュメモリーの16GBを950円で売っていたので1個買って来た。 お金を出そうとしたら、レジの人に「ポイントが貯まってますよ」と言われ「じゃあ、それで」と、ポイントで支払った。 おまけに2リットルのペットボトルが6本入るアイスバッグを貰った。 電器店でも、スーパーでもポイントが付いて、知らぬ間に貯まっている。 ポイントはそのまま現金としてその店で使えるので便利なのだが、財布の中がカードだらけで探すのが面倒くさい。「一枚で全店共通だといいのになぁ」と身勝手なことを考えたりして…。  

 

温故知新「徒然なるままに」

2012-04-19 | 日記

吉田兼好法師の「徒然草」

   古文 : つれづれなるままに 日暮らし硯にむかひて 心にうつりゆくよしなし事を そこはかとなく書きつくれば あやしうこそものぐるほしけれ

 今の学生は「いいなぁ」と、つくづく思う。 たとえ「徒然草」を現代語に訳して来いと宿題をだされても、ネットでチョイチョイで検索するだけで、図書館に行って調べなくてもいい。 恐らく、今の先生はそんな宿題を出さないだろうと思うが…。 

 猫助訳 :  一日中他に何もすることなく、パソコンの前に座って「ふっ」と思いついた とりとめのないことを記事にしていると、なんだか物狂おしくなる。

 数学だってそうだ。 昔は「チャート式ナンチャラ」と言う参考書を首っぴきで解いていたような問題でも、今はネットで「この問題、解いて下さーい❤」とお願いすれば、秀才がチョイチョイと答えを返してくれる。 本人の身に付くかどうかは別にして、やっぱり「いいなぁ」最近の学生。

  温故知新「子供がテーマの俳句」2012/04/29
  温故知新「徒然なるままに」2012/04/19
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  温故知新「二宮金次郎」2013/04/17

もしやペンペン草?

2012-04-19 | 日記
 この写真の植物は何だろう。 街でティッシュと一緒に配っていたハーブの種を全部妻に渡していたので、何か判らないが妻が気分の良い時にでも蒔いたのだろうと昨年から一生懸命水をやってここまで育てた。 小さな白い花が咲いたとき「もしかしたらペンペン草?」という疑問がわいた。 もしそうだったら大笑いだ。 
 
 今、パプリカの種を蒔いた。 と言っても、ちゃんとした種ではない。 食べた後に残ったまだ白い未熟な種だ。 じつは去年の夏に悪戯で蒔いた種が芽を出し、初冬に沢山実をつけたのだが、赤く実らないうちに冬になって凍ってしまった。 そこで今年は早い目に蒔いてやろうと、密かに企んでいたのだ。 ひとつは、妻のWeb友達が庭で立派なゴーヤを育てておられたのを写真で見せて貰って「かっこいいなぁ」と思ったからだ。 去年はたまたま芽が出たのかも知れないが、もし芽がでたら日記の題材にしようと思っている。

水回りの修理屋さん

2012-04-18 | 日記
 温水便座が壊れて、「取り替えくらい簡単だろう」と、Amazon で購入して自分で取り換えた。 本体の取替は簡単だったが、以前のものは日立のファミレットで、今回買ったのは Panasonic のビューティ・トワレ。 配管が全く違っていた。 かなり苦労して、使用できるところまでこぎつけたが、配管の接続部分で、目で見て判る程ではないが、時間が経つとシワーッ濡れてくる。 締め付けても締め付けなおしてもやはりジワーッ。 その個所にタオルを巻きつけておくと、やはりじっとりと濡れてくる。 このままで放置しておくわけがいかないので、ネットで検索して、一番最初にヒットした水回りの修理屋さんに電話して来てもらった。 

 1時間まって、やってきた担当者は、配管の接続部分のを見てくれと頼んでいるのに、タンクの中のが悪くなっているとか、あれを取り換えてこれを取り換えて何万円だと勝手に高額な見積もりを始めたので、遮って水漏れの対処だけにしてくれと頼んだ。

 私が取り付けた新品パッキンの3ヶ所のうち2ヶ所が悪かったと取り換えてくれて、点検を含めて計3ヶ所、1ヶ所につき3千円、計9千円と、基本料金の5千円のうち、ホームページで見たというと、サービスで2千円引いて所得税とも12,600円を請求された。 

 そこまではいいのだが、修理担当者が帰ってしばらくすると、やっぱりジワーッ、全然直っていなかった。 タオルを巻きつけたままにして置き、翌日担当者に電話したら、「パッキンを2枚ずつ入れてみたら」と、自分で直せと言わんばかりの素っ気ない返答だった。

 素人の自分が、生意気に工事したという後ろめたさもあり、まあいいかと諦めた。 娘が「年寄りがあの業者に頼むと、故障していないところまで取り替られるそうよ」と教えてくれた。 そして、水道局の指定業者に電話してくれたようだ。  

 



温故知新「祇園精舎の鐘のこえ」

2012-04-15 | 日記

小泉八雲の「耳なし芳一」にでてくる幽霊は、一の谷の合戦や壇ノ浦の合戦で没した平家の武者という想定になっている。 私の生家は須磨で、一の谷のすぐ近くであった。 当時、須磨の海の浅瀬に、平家蟹の子供が居たものだ。 平家蟹の甲羅は、怒る人の顔に似ていることから、海に没した武者の霊がのりうつったものだと大人たちから教えられていて、捕まえても決して殺すことなく逃がしていた。 (そのくせ、大人はこの蟹を食べる)

 この地に、大本山須磨寺がある。 ここに平清盛の孫、平家の公達「平敦盛」の塚と、彼が持っていた青葉の笛が保存されている。 平敦盛は一の谷の合戦の折は、まだ14、5才の超イケメンの少年であった。 敦盛は戦に敗れて海に逃れようとした時、源氏の武将「熊谷直実」に捕まる。 直実に名を問われ、「他人に名を訊くときは、先に自分から名乗れ!」と敦盛は毅然とした態度をとる。 直実は心の隅に、まだ幼さがのこるイケメンの少年を逃がしてやりたいと思うが、少年は臆することなく「自分は平敦盛だ」と名乗ったため、直実は涙を呑んで敦盛の首をはねた。 

 と、須磨には敦盛の言い伝えのほか、船上の扇を射たことで知られるの弓の名手「那須与一」を祀る神社がある。 合戦で多くの味方の武将が殺され、水浮く屍を分けて命からがら逃げてゆく船上で「この扇を射抜いてみよ」などとゲームのようなことをするだろうか。 その扇を射抜かれて、船縁を叩いて「やんや、やんや」と敵の武将をほめたたえるだろうか。 こういった言い伝えというものは、後の世に脚色されて、事実とはまったく違う話になっていることが多い。 と、いうか臍曲がり爺の私に言わせれば、多分「嘘」である。


平家物語の出だし

 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰のことわりをあらはす おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし たけき者もつひには滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ

  祇園精舎は、インド(天竺)にある寺
  諸行無常は、生まれる者があるかと思えば、死んで行くものがあるように、世の中は常にかわる
  沙羅双樹は、ツバキ科の一重咲きの白い花
  盛者必衰は、今が盛りであっても、やがては必ず衰えるものだ
 

  温故知新「子供がテーマの俳句」2012/04/29
  温故知新「徒然なるままに」2012/04/19
  温故知新「祇園精舎の鐘のこえ」2012/04/15
  温故知新「土佐日記」2012-04-12
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  温故知新「国木田独歩の運命論者」2012/05/06
  温故知新「南方熊楠」2012/07/24
  温故知新「ジョン万次郎」2012/07/22
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  温故知新「死者の奢り」2012-12-06
  温故知新「琴、花、酒のあるものを」2013/02/20
  温故知新「二宮金次郎」2013/04/17

走馬灯

2012-04-14 | 日記
 壊れた便座の代替を、近くの電器店へ買いにいった。 予めAmazon の価格をメモして持って行き、比較してみた。 Amazon で配送料、手数料、消費量込みで30,800円の Panasonic DL-WE20-CP が、なんと 55,800円で 25,000円も電器店の方が高いい。 ちなみに別の型番のものを比べると、Amazon で 44,632円の DL-WE40-CP が、69,800円と、25,168円も電器店の方が高い。 迷うことなく Amazon で買うことにした。 Amazon で買って面倒なのは、保証期間内に故障した時に、箱に詰めて宅配便で送らなければならないこと。 そんなことくらい我慢ができる程度の値段差だ。 

 電器店へ行ったついでに、小さなゼラニュームの鉢を買って来た。 妻は切り花をあまり好まなかった。 すぐに萎れるので花が可哀想と、もっぱら鉢植えの花を喜んだ。 ゼラニュームの花は青臭い匂いがあるので、好まない人も居るが、私たち夫婦は共に好きだった。 仏壇に今日買って来たゼラニュームの鉢と、ミニ羊羹を供えて、暫し妻の思い出に耽った。 ご近所の庭の老齢の桜が、点滴などの手当も甲斐なく一昨年に枯れてしまった時、妻が嘆いていたことなどが私の脳裏を次々と走馬灯のようによぎっていった。

 
 

自動車事故と便座

2012-04-14 | 日記
 前前回の記事で、自動車事故について私の推理を書いたが間違っていた。 事故を起した運転手が癲癇の持病をもっていたようなので発作による事故だろうと思ったが、後の報道によると最初にタクシーに追突したことでパニックになって逃げようとしたらしい。 転換の発作ならブレーキを踏んだり、車をバックさせたりすることは無いが、目撃者によりその事実が証言されていた。 「どけーっ」とばかり警笛を鳴らして横断歩道の人々の群れの中に突っ込んで来たというおばさんの証言は正しかったようだ。 転換の発作だと思って、運転手に同情さえしたのに。 これは事故でなく、未必の故意による殺人か、積極的な殺人になるかも知れない。 被害者のご家族は勿論、加害者のご家族も心痛いかばかりか。 

 昨日は13日の金曜日、イエス・キリストが処刑されたのが「金曜日」であり、最期の晩餐に集まった人の数が13人だったから、13と金曜日を合わせた日を不吉とされたのだとか。 どこまで本当で、どこまでが嘘なのか、知れたものではない。 まして、日本人が好きな縁起など根拠も統計的に事実とするデータもない筈だ。 ところが、昨日眼科検診をうけた結果、「今年の夏に白内障の手術しましょう」と医師に告げられた。 「あーっ、やっぱり縁起わるーっ!」

 しかも、昨日トイレの便座が壊れてしまった。 今使っているのは、日立のファミレットなのに、近くの電器屋さんはパナソニックしか置いていなかった。 「縁起わるーっ」 ん? そんなこと縁起と関係ないか。

差別? 区別?

2012-04-13 | 日記
 前の記事で、奇麗な花が咲く桜やこぶしは切られないのに、銀杏やプラタナスは太い枝まで切られて丸坊主にされたのを差別だと書いた。 差別は大袈裟だが、去年まではこれ程までも枝を切らなかった。 すぐに回復して枝が茂るのだろうか。 

 差別といえば、20年ほど前にカルピスがロゴマークを替えた。 黒人がカルピスを飲んでいるマークが人種差別だという理由。 しかし、マークとして黒人の特徴を強調はしているものの、私は差別と思えなかった。 このマークを差別だと主張する人には、白いのは優れていて、黒いのは劣るという固定観念が無かっただろうか。 逆に白人の特徴を強調して、真っ白けの顔に尖った高い鼻、青い目の人物がカルピスを飲んでいるマークにしたら、人種差別だと主張する人は居ない筈だ。 当時から、私は疑問に思っていた。

 今日は眼科の診察日。 3か月に一度の観察診療とでも言おうか。 白内障が進んできて、漢字変換間違いが多くなった。 手術を受けようか、止めておこうか。 こんな時に年寄りは「先が短いのだから痛い思いをしてまで…」と、つい口にして若い者にうざがられる。 本心は「恐い」だけだけれど。