雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺の才能なし俳句「桜と二宮金次郎像」

2017-03-23 | 日記
   ◇花の径 朝日に光る ランドセル◇

 先週の「プレバト」は、録画するのを忘れていて見逃した。今週は、台所の片付けをしながら笑ったり感心したり。夏井いつき先生の添削に惚れてしまったり。
 今週のお題は、二宮尊徳(にのみやたかのり)の像とさくらの写真を見て一句。ところで、まだまだ多いのかな?柴を背負って本を読んでいる金次郎さん(本当は金治郎さん)の像。歩きながらのスマホを助長しそうで、「危ないから取り払え」というクレームが殺到して、かなり減ったように思っていたが‥‥。

   ◇さくら舞い 朝礼前の 群雀◇

 爺の小学校入学のときの新一年生は、1クラス50人程度で14クラス。喜び勇んで入学してきた新一年生が桜咲く(多分)校庭に一同に集められると、その煩さは群雀の囀りの如し(多分)だったような。そこへ厳かに朝礼台に校長が上がると、ピタッと静まりかえる(多分)。校長とは偉くて恐いものだと教え込まれていたように思う。そこで、校長は力士の話をされた。これは印象深かったので、爺になった今でも憶えている。太っている力士を「アンコ」と呼ぶのに対して、細い力士を「ソップ」と呼ぶが、石浦や宇良よりも細くて小さいソップ力士の話だった。
 いわゆる、軍国唱歌の「お山の杉の子」みたいな話にこじ付けたもので、「今は小さくとも大きくなったら国の為に働こう」という話。この唱歌、戦後にサトウハチロー氏が補作して、軍国性の部分を変えている。

 え? 何の話だっけ。そうそう、猫爺の子供の頃は、まだ軍国臭が漂っていたという、くだらない話である。

   ◇花風に、よぼよぼ爺 こかされる◇

 へなへなとこけたので、血は出ていないけど。

 当地、本当のところ、まだ桜は咲いていない。彼岸が過ぎたというのに、まだまだ寒い毎日が続く。明日も寒いそうである。春を通り越して、いきなり夏になったりして。嫌だなァ。

猫爺の才能なし俳句「早春賦」

2017-03-14 | 日記
   ◇啓蟄や 時期にあらずと 虫二度寝◇

 もこもこと、冬眠中の虫が地上に出て来た。粉雪ちらちら、「なーんや、早かったかいな」と、再び地中に潜ってグーグー。そんな今日この頃。爺の血圧が上がったり下がったり。

   ◇お水とり あと一缶と 灯油買う◇

 関西では「奈良の水取り」が終わると、その日を境に段々と温かくなってくると親から教わっていた。「ほんまかいな」そんな季節感は狂ってしまったかのように寒い日が続く。それなら、彼岸は裏切らないだろうか。「暑さ寒さも彼岸まで」は、まだ生きているのだろうか。

   ◆春は名のみの 風の寒さよ‥‥◆  (早春賦より)


 寒い中、今日も今から出かける爺。

 


 

 

猫爺の才能なし俳句「ひな祭り」

2017-03-04 | 日記
 プレバト、今週のお題は「ひな祭り」であった。

   ◇子等燥ぎ 売り場華やぐ ひな祭り◇

 「うれしいひな祭り」というサトウハチロウさん作詞の古い童謡がある。最近は、誰でも知っているとは言い難くなってきたが、それでもちょっと年配の方々はご存知であろう。
 この童謡の作詞者の間違いが、色々取沙汰されてきた。

   ◆‥お内裏様とお雛様、二人並んですまし顔‥◆

 二番の歌詞の書き出しである。これでは、男雛が「お内裏さま」で、女雛が「お雛様」になっているが、「お内裏」とは、男雛と女雛一対をさす。更に「お雛様」とは、三人官女も五人囃子も含む雛段の全部の人を指す言葉である。
 プレバトでは、おひな祭りに出される白酒と甘酒を混同している人も居た。白酒はアルコール分9度のれっきとした日本酒であり、甘酒(俳句の季語としては夏)は子供でも飲める甘味飲料である。

   ◇雛人形 年にひと日の 晴れ姿◇

 端午の節句、すなわち男の子節句五月五日は武者人形や鯉のぼりを一ヵ月間飾るが、女の子の節句ひな祭りはたった一日部屋に飾ると元の箱の中である。この差は、封建社会の名残なのだろうか。