雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

渋柿

2011-10-27 | 日記

 柿実り 猪(しし)も小鳥も しかとかな   「なんで彼らにわかるのだろう、渋柿ってこと」                   

 その昔、子供が木に登って渋柿の実を穫ると、母ちゃんがセッセと皮を剥き干し柿にしてくれたものだ。 軒下に吊るしておくと、正月の鏡餅の飾りや干し柿なますやオヤツになる。 最近、八百屋さんの店頭に渋柿が置いてあった。 甘柿と間違って買っていかないように、大きな字で「これは渋柿です」と書いてあった。 手回しの皮むき器があれば、爺にも干し柿が作れそう。 


まくら

2011-10-23 | 日記

 暦のうえでは「霜降」だというのに、街路樹の銀杏の葉がまだ黄葉していない。 銀杏が元気よく黄葉をまくのは、間もないことだろう。

 タイトルの「まくら」は、イエス・ノー枕とかのまくらではない。 落語の「まくら」である。 その昔、ラジオで聞いた若くして亡くなった先代の桂春蝶師匠の噺にはまったことがあった。 

 ある長屋の男が寝ようとしていたら、入り口の戸を「ドンドン」と叩く音がする、何事かと戸を開けてみると、青い顔をした男が「ずぼーッ」と立っていて云うことには、「わいが寝ようとしていたら、ドンドンと戸を叩く音がするねん」 「ふん、それでどうしたんや」 開けてやるとな、青い顔をした男が立っていて。そいつが云いよんねん、俺が寝ようとしていたら、表の戸をドンドンと叩く音がするねん」 「また、ドンドンかいな、それで?」 「開けてやったらな」 「青い顔をした男がたっていたんやろ」 「違うねん、真っ赤な顔をした男が立っていてん」 「あ、そうか、それで?」 「そいつの言うのにはな…」 聞き手の男のってきて「ふん、それでどうしたんや」 「それでな、そいつの言うことにはな」 「ふんふん」 「わい、酔うてんねん」

 この時の落語は、「皿屋敷」だったような、違ったような。 年寄りというのは、ついさっきのことは忘れるくせに、古いことは馬鹿みたいに憶えていたりする。 お菊と青山鉄山の怪談話である。 お菊の美人幽霊が、毎夜井戸からでて来て皿を数えることを知った若い衆たちが、怖いもの見たさに皿屋敷に出かける。 皿を数える「9まい」の声を聞くと幽霊に殺されるというので、「7まい」の声で「わーっ」と逃げ帰る。 なにごともなかったので、また次ぎの夜もでかける。そのうち、人伝に噂を聞いて見物にきた人々が増え過ぎて、「7まい」で逃げ帰ろうとしても人がつかえて帰れない。 見物の人々がパニックになっていると、お菊の幽霊は「8まい、9まい、10まい、11まい…」 「こらーっ、お菊」と、見物客が怒り出す。 お菊の幽霊が言うには「わたい、風邪ひいてまんねん。それで2日分数えといて、あすの晩休みまんねん」

 


がんばれ息切れタイガース

2011-10-23 | 日記

 阪神タイガース真弓明信監督が今期限りで退団されるそうである。 来期は和田豊コーチが候補にあがっているとか、真弓監督と和田コーチの現役時代に阪神タイガースを応援してきた者として、複雑な心境である。 もっと、真弓監督の采配を見たかったし、和田監督の采配にも大きな期待が膨らむし…。 

 戦力外通告を受けた6人の選手のうち、葛城育郎選手のお立ち台でのサービス、「「ウォーッ」を、もっと見たかった。 

 大のテレ屋 下柳投手には、工藤公康投手の年齢まで阪神のユニフォームで投げてほしかった。 

 お立ち台でのサービスといえば、引退した矢野燿大(あきひろ)元捕手の「必死のパッチ」も懐かしい。こちらは、関本賢太郎選手に引き継がれているが…。

 現役捕手、藤井彰人の名セリフ「バッティングは顔ほども自信がないので…」 関西人らしいユーモアに、観客席の「笑い」がしばらく続いた。 考えてみれば、失礼な「笑い」なのだが。 それ以後、彼の応援幕は「男前藤井」となっていた。


100円ショップ4

2011-10-21 | 日記

 昨日だったか、テレビ番組で100円ショップの店長(?)が原価を明かしていた。 20円くらいから、赤字一歩手前のものもあった。 しかし、原価が高いから買って得だとか、安いから損だとかいっても、要らないものを買っても仕方がないし、損でも買う必要のあるものもある。 100円のものをあちらこちらの安い店を探し回るのも「骨折り損のくたびれ儲け」だと思う。

 と、前置きはこの位にしておいて、今日はゴムハンマーと、テーブルヤシを買ってきた。  テーブルヤシなんて、100円ショップが勝手に付けた名前だと思ってネットで調べてみたら、ちゃんとヒットした。 しかも、この小さな奴がヤシ科の植物だというから驚きだ。 多分、私が知らなかっただけだとは思うが。

 ゴムハンマーは、以前に使っていたものを、どこへ仕舞ったのか、はたまた何かに紛れて捨ててしまったのか探しても出てこないので買ってきた。 冬支度のビニールラックの組み立てや、「組立家具」の組み立てに使うと便利である。 傷を付けずに叩けるし、肩たたきにも使える。 肩たたきの場合、難を言えば肩のこりがほぐれたころには、腕がこりまくっていること位いかな。


良寛追記

2011-10-21 | 日記

 良寛和尚の言葉を引用していて、和尚の最期を思った。 直腸がんの激しい痛みと諸症状で苦しみ悶えて亡くなったのだ。 治療薬もなければ、痛みを鎮める薬もない。 きっと、早く「楽になりたい」という気持ちが有ったに違いないと私は思う。 しかし、良寛は曹洞宗の僧侶。 そんな思いは微塵も見せずに、最期をみとった貞心尼に「ねむるが如く坐化(成仏)したまふ」と言わしめている。 もっとも、亡くなる寸前は意識が朦朧としていたのだろうが。


インフルエンザ・ワクチン

2011-10-21 | 日記

 今日は病院に行ってきた。 月一で主治医の診察を受ける日だ。 時々眩暈があるので、血圧が高いのかなと思っていたが上の血圧138で、「まあまあかな」と先生。 「念のために今年も脳のMRIの画像を撮っておこう」と、予約を取ってくれた。 

 今年もインフルエンザワクチン接種の季節が来た。 11月から予約受付が開始されるそうだ。 病身の家内がもう居ないのだから、「どうでもいいかな」とも思うのだが、年寄りのなげやりな態度は好まない。 やるべきことはしっかりやって、気を付けるへきことはしっかり気を付けて、良寛和尚の言葉「死ぬ次節には死ぬがよく候」の心構えでいこうと思う。 今年もあの「チクッ」と痛い筋肉注射を受けておこう。

   うらを見せ おもてを見せて 散るもみぢ (良寛)      生死も表裏も一体という心性。 


爺の料理4

2011-10-18 | 日記

 先日、電子レンジで温めるとすぐに食べられる冷凍のグラタンを買ってきた。 エビとマカロニが入ってなかなか美味い。 1パック3個を、ひとりで食べてしまった。 これから、美味い牡蠣が出回るので、牡蠣グラタンを自分で作ってみたい気がする。 ネットでレシピを調べてみると、なんだか面倒くさそう。 やはり、冷凍で我慢するか。

 茄子のグラタンも美味しいと聞いたが、自分は茄子を食べると胸焼けがするので、アボカドとかズッキーニはどうだろう。 想像するとイケそうじゃないか。 今、検索してみたら、たくさん出てくる。 が、先ほどのよりももっと面倒くさそう。 やはり、冷凍で我慢しよう。

 こんなことを娘に話したら、ロクなことを言わない。 チョコレートに牛乳とチーズをかけて、オーブンで焼けとか、「栗むいちゃいました」のグラタンとか、グミもグラタンにすれば年寄りでも食べられるとか。 自分で作るのはやめた、やめた。 やはり、次も冷凍グラタンを買ってこよう。  

  


「痛み虫」と共存

2011-10-16 | 日記

 年を取ると、若いころには経験したことがないような種類の痛みに出会う。 自分の場合は、背中一帯に原因不明の痛みが半年ほど続いたことがあった。 今は全くなくなったが、原因は未だ不明である。 続いて網膜症の前段と診断され、レーザー治療を行った。 近い将来、破れて出血をする恐れがありそうな部分にレーザーを当て焼き固めるもの。 我慢できないほどの痛みではないものの、なんとも不快な鈍痛であった。 両眼を計6日間、一日10分程度の治療だったが、非常に長く感じた。 その後、帯状疱疹の痛みを味わった。 訳がわからないのは神経痛。 何でもないところがしばらくズキズキ痛んだかと思うと、嘘のようにスーッと治ってしまう。 年を取ると、「痛みの虫」と共存しているようだ。 将来おこるであろう膝腰の関節痛も含めて、「痛み虫」を毛嫌いせずに、仲よくと共存していこうと思う。


ちょっと気分がいい

2011-10-15 | 日記

 サンクライムという通信販売店でレコード・プレーヤーを買ったところ、メモリーに録音/再生する機能があるのに、全く動作しなかった。 休日であったがすぐさまメールでその旨を伝えたところ、連休明けには新品を送ってくれ、しかも故障かも知れない機器は、運送会社の人が持ち帰ってくれた。 

 早速試してみたら、やはり録音/再生ができない。 これも故障だと連絡すれば、クレーマーか機械音痴だと思われ、疎ましく思われるだろうなと思いながら再びメールしてみた。 と同時に、録音/再生は出来ないものの、返品した機器とは少し様子が違っていたので、メモリーを疑ってみた。

 同じところで買った同じメーカーの4枚の「SDメモリー」ばかりで試していたので、ずっと以前カメラ用に買ったメモリーを探し出して使ってみたらバッチリだった。 販売店に謝りりのメールを送信したところ素早く返信をくれて、「不良品の返送を行う際に商品引取り等、大変お手数お掛けし申し訳ございませんでした」とまで書かれいてたので、ちょっと感動した。 サンクライムのYさん、ありがとう。


爺の料理3

2011-10-14 | 日記

 グラタンとかピッツアなどのチーズものと、チャーハンとかチキンライスとか丼物が好きで、ついつい作ってしまう。 妻が生きていたころは、野菜中心の食事だったので、冷蔵庫の野菜入れはいっぱいであったが今は殆ど空である。  たまには青物をと、ほうれん草や小松菜を買ってくるが、気が付けば萎れていてポイと捨てる。 ところが最近、ほうれん草の白和えが食べたくなり、面倒くさかったが久しぶりに作って食べた。 そうなると、今度はキンピラだとか、千切りダイコンの煮物とか、わけぎのヌタなとも食べたいと思うようになった。 年を重ねると、自然にそうなるのかも知れない。あるいは、妻が居たころへの郷愁か。

 ゴーヤは常に安定した価格で、薄切りにして水に浸しておくと、料理も簡単である。 爺向きの野菜料理かも知れない。 このゴーヤ、沖縄などの亜熱帯でしか栽培できないものだと思っていたら、四国の香川でも家庭の庭先でもできることを知った。 今夏、しばらく香川県の方と掲示板でやりとりをする機会があり、ゴーヤの花から大きく実るまで、その都度の写真を掲示板にUPして頂いた。 私にとっては大変物珍らしく、わくわくしながら見せてもらった。 まるで子供みたいに。

 ゴーヤは、本州や四国でも栽培できるのか、それとも日本の夏が亜熱帯化しているのか、そんなことを考えながら、これからも美味しいゴーヤチャンプルに舌鼓を打とうと思う。 (写真は、四国の方のご厚意で頂戴したもの。 成長の中間点の写真で、大きな写真のままUPした)

 


手作りのガイガーカウンター

2011-10-14 | 日記

 昨日のニュースで「民家の床下から放射性物質が発見された」と報じられていた。 自分が子供の頃のこと、駄菓子屋さんに石膏で作った手のひらサイズの骸骨やら、幽霊の顔が売られていた。 で、それを子供たちが買ってどうやって遊んだかだが、実はそれに夜光塗料が付いていたのだ。 石膏の骸骨などに夜光塗料を塗って、友達と見せっこをしたり、布団の中で光らせて「こわ~」なんて、一人で喜んだりしていた。

 

 この塗料が僅かながらが放射能を出していると知ったのは、かなり大きくなってからだった。 当時のラジオ雑誌に「ガイガーカウンターの作り方」が載っていて、このテストには「夜光塗料を使うとよい」みたいなことが書かれてあったと思う。 この夜光塗料は、現在も販売されていることから、有害なものではないのだろう。 

 民家の床下から発見された物質は、夜光塗料に使うものだと「チラッ」と聞こえたように思う。 なにしろ夕食を作りながら耳にしたので詳しくは聞いていないが、夜光塗料と聞いて「ふっ」と、くだらないもので遊んでいた子供の昔を想いだし懐かしく思った。

 


おおらか人間になりたい

2011-10-13 | 日記

 昨日のニュースで、「ずごい!」と驚いたことがあった。 おおらかと言おうか、警戒心がないと言おうか、「私にはこのようなお金持の真似はとてもできいなァ」と感心するやら、驚嘆するやら。 

 200万円もの大金を自転車の前カゴに入れて置いて、道路をはさんだ向かいの店まで買い物に行くなんで、貧乏人の自分には考えられないことだ。 5,6分たって戻ってみると運悪く盗まれていた訳だが、被害者の方がお気の毒だと思う気持を忘れて、只々そのおおらかさを羨ましく思った。

 では、自分なら大金を持った時どうするか。 腹巻の中に押し込み、上から手で抑えてキョロキョロ警戒しながら歩くに違いない。 貧乏人の性(さが)というか、習性というか、なんだか自分が惨めでもある。


カモ…かも

2011-10-12 | 日記

 年寄りは「××詐欺」の絶好のカモ。 あの手、この手で金銭を騙し取られる。 若い人から見れば、「なぜあんな見え透いた詐欺に…」と思われるだろうが、あっさりと騙されてしまう。 私も既にカモられる年齢に達しているのだろう。 さいわい、私の家族には「おれ、おれ」とか「もしもし、わたしだけど…」なんて電話してくる家族はいない。 必ず自分の名前を名乗る。 とはいうものの、「警察ですが、××さんのご家族の方ですか?××さんが車の事故を…」と電話がきたら、気が動転するに違いない。ただ私の場合は、お金の話になったらとたんに冷静になるだろう。 決して「どケチ」だからではない。 用心深い(?)からである。 「どケチ」より、こちらの方が体裁がいいから、そうしておこう。

 サプリメントの広告にも、年寄りは騙されやすい。 「にんにくを食べると元気になる」、「コンドロイチンがすり減った軟骨の修復に良い」などと聞けば、高価なサプリに飛びつく。 販売側の広告的アドバイスを除いた専門家の意見を調べてみても、広告で語られるような効果は無いように思われるのだが。

 あるテレビ番組で、肝臓病のお年寄りが「肝臓に良い」と人伝に聞いて毎日のようにレバーを食べていたそうである。それを聞いた医師が、番組の中で「肝臓に良いどころか、むしろ害がある」と言っていた。 サメの軟骨由来のコンドロイチンは、はたして人の軟骨を修復をするものだろうか。

 「猿の脳みそを食べると、アルツハイマーが治る」 こんなバカげた噂を故意に流しても、信じる年寄りが出てくる恐れがある。 私もそうならないように、気を付けよう。