暇人映画

映画嫌いが映画を見まくる地獄のサーキット

地底の原始人キングゴリラ TROG

2010年12月11日 22時54分07秒 | 洋画>殿堂>その他
1970年/英/フレディ・フランシス監督/ジョーン・クロフォード
2010年12月6日 日テレ映画天国

【あらすじ】
学生探検サークルが発見した洞窟に、なんとゴリラ面の凶悪原人が潜んでいた!独り難を逃れたマルコムは、類人猿研究の第一人者で病院経営者のブロックトン博士(クロフォード)に原人の処理を託し自ら助手に志願する。果たして原人は本物で、博士はテレビカメラが見守る中捕獲を成功させた。
猿人と人類の進化を繋ぐミッシングリングの期待も高まり、大興奮で原人<トロッグ>を飼育調教する博士。しかしマードック町長(かなあ)は、町内に殺人原人がいることが許せなかった。グリーンハム警部補やブロックトンの下で働くセルボーン博士を抱き込み、トロッグの殺処分を求めて裁判を起こす。だがブロックトン博士はトロッグに教育を施し、遂に言語を発せさせることに成功した!トロッグは恐竜の骨格標本を見て、あるはずのない記憶に興奮しちゃったりなんかもした…。
そんなこんなに業を煮やしたマードックさんは、トロッグを悪者にして早々に殺処分されるようにと手を打った。凶暴化させて檻から出した原人は、期待以上の暴走を見せる。果たしてトロッグの運命は…!?


イギリスっつー国も、真面目なんだかバカなんだか意外とこんな作品作っちゃったりしてるんだなあ。
凄い怪物造型と素晴らしい邦題センスに敬意を表して、詰まらないながらも殿堂入り。なんしかジョン・ランディス師匠は今作に衝撃を受けて、「シュロック」という作品を自身主演(つっても怪物役)で製作したらしい。更にそれを下敷きにしたのが、「シュレック」…な訳ないぞ。信じるな。
トロッグはゴリラ面で髪と髭がぼーぼー…なんだけど、体毛は薄く腰蓑と靴(!)を着用。なんか全然原人っぽくないの。ただ、あのゴリラ面は口唇の動きが微妙だったりして結構良く出来ていた。しかしなんで、顔面だけ青黒いのだろうか。ゴリラっぽい演技はいいが、ショーン・コネリーくらいの体毛と筋肉は欲しい。
撲殺一辺倒のトロッグだが、肉屋のオヤジを肉鉤に吊るすなんつー洒落たマネもする。金髪少女人形を可愛がるというおかしな感覚があるから、ひょっとしたら乙女の心を持っているのかもしれない。英語をスピードマスターする知能の高さも見せる。「ワーラー!」って、お前はヘレン・ケラーか。
その割に、家族たちや元の環境を懐かしむようなことはない。※トロッグは氷漬けからの解凍復活なんだそうです
恐竜大戦争の記憶も、あたかも現場を眺めていたような鮮明さ。眺めてるだけで、逃げようとか襲おうとかはないのね。って、情報(みんなのシネマレビュー様より、<なにわ君>様のコメント)によると、そこのシーンはよそ様の映像をかっぱらってきてるんだそうで…。お猿も関係ないのに、何のために?

こんなトホホ作品が遺作となってしまった大女優(だそうです)、ジョーン・クロフォードさんに、いろんな意味でお悔やみ申し上げます。
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