暇人映画

映画嫌いが映画を見まくる地獄のサーキット

そして、私たちは愛に帰る The Edge of Heaven(AUF DER ANDEREN SEITE)

2011年01月31日 22時49分52秒 | 洋画>★★
2007年/独・トルコ・伊/ファティ・アキン監督/バーキ・ダヴラク ヌルギュル・イェシルチャイ トゥンジェル・クルティズ パトリシア・ジオクロースカ ヌルセル・キョセ ハンナ・シグラ
2011年1月31日 テレ東午後のロードショー〔「毎日かあさん」公開記念、家族のドラマ特集〕

【あらすじ】
ブレーメンで独り暮らすトルコ人のジイさまアリ(クルティズ)は、これまたトルコ人売春婦のオバハンイェテル(キョセ)を気に入って身請けした。アリにはハンブルクの大学で教鞭をとる息子ネジャット(ダヴラク)がいて、ネジャットは生後間もなく亡くなってしまった母親の面影を追ってかイェテルに強く惹かれた模様。ところがアリはそれを妬いて、イェテルに振り上げた手が思いがけず致命傷に…。
アリは刑務所に入り、ネジャットはイスタンブールへイェテルの27歳になる娘を探しに行く。
そのイェテルの娘アイデン(イェシルチャイ)は、イスタンブールで革命を戦っていた。仲間たちが検挙されるのを後目に、拳銃を隠してドイツへ渡ったアイデン。金がなく、大学で学食をタカろうと女学生に声をかけて仲良くなった。
アイデンはその女学生ロッテ(ジオクロースカ)の家に転がり込み、ブレーメンで靴屋店員をしているはずの母イェテルを探し続けた。しかし思わぬ道交法違反からお縄となってしまい、トルコへ強制送還そして刑務所入り。アイデンとレズレズの仲になっていたロッテは飛んでイスタンブール、アイデンを救出しようと奔走するのだが…。
不思議に絡み合うネジャット、アイデン、ロッテの三組の親子。ドイツとトルコ、政治と経済と宗教と。


ドイツとトルコの地理的社会的位置関係がサッパリ分からず、こんなボクちんが見たって意味が通じない描写も散見された。武蔵野系列あたりの劇場で上映されそうな派手さのない人死にドラマで、でも監督が上手いのか飽きずに見ていられた。
今まで思い及びもしなかったドイツとトルコの距離を、何となく感じることができたという意味で意義があった作品となろう。
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ドラゴン怒りの鉄拳 Fiar of Fury(精武門)

2011年01月28日 22時35分13秒 | 洋画>★★
1971年/香/ロー・ウェイ監督/ブルース・リー ノラ・ミャオ
2011年1月27日 フジミッドナイト・アート・シアター

2周目

録画ストックも切れてるし、前回観た印象もすっぱり忘れているので再見。男回路脳を自負する身としては、「ブルース・リーで燃えたい」という意地にも似た願望があるのだ。
しかし残念ながら、今回も燃えなかった。というか、無邪気な少年期を過ぎ、無駄にブルースの年齢を追い越してしまった今となってはもう無理か。主人公チャンの行動が、傲慢でエゴイスティックで残忍で。ちっとも<イイ奴>に見えないのが致命的。曲がりなりにも私だって日本人なわけだし、いくら軍事帝国時代のこととは言え日本人がああも<悪い奴>として描かれていては、素直にチャンさんたちを応援できないのですよ。
それでもやはりブルースの肉体は美しく、全裸で戦ったらさぞや見応えあるだろうなあという変態目線でひけらかしの筋肉を堪能する。欧米の重量感あるお肉もよいが、このくらいのシャープさと体毛を処理したツヤピカのお肌は素直にカッコイイ。だからトニー・ジャーも、体重(肉量)増やしちゃダメよ。
ヒロイン役のノラ・ミャオがこれまた可愛くて、そしてブルースと恋仲婚約中の上熱烈なキッスシーンがあったのには驚いた。こんなロマンチックな(って、墓場でだけど)こともやってたんだなあ。どんだけ忘れてんだ。記憶力ゼロか。
そう言えばそのシーンの前に、コウモリの肉と思しき丸焼きを食ったりなんかしていた。サボテンブラザース…「羽根くれる?」←御大台詞) つーか、結構美味しそうだったりして。コウモリじゃなくて猫だったら不味そうだけど。そしてその口でキッス。
人力車夫に変装するのはともかくとして、新聞屋さんの扮装がヅラ着用だったので笑ってしまった。お前、結婚式を挙げるために帰郷したって、どんな余興やるつもりだったんだよ。なんちって、下らないことばっか考えてるなあ。
下らないことと言えば、オールシネマ様にコメントを寄せている篭瀬山氏のレビューが可笑しくて、今後今作といえば<腹巻乳首>という連想になりそうです。
嬉しいことに、ミッドナイト・アート・シアターはしばらくドラゴン祭りを展開してくれるとのこと(「グリーン・ホーネット」公開企画なのかなあ)。初観戦となる作品もあるので、男スイッチが入る挽回を期待する。録り忘れ注意!
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シンプル・プラン A Simple Plan

2011年01月27日 23時10分30秒 | 洋画>★★
1998年/米・仏・英・独・日/サム・ライミ監督/ビル・パクストン ビリー・ボブ・ソーントン ブレント・ブリスコー ブリジット・フォンダ
2011年1月20日 フジミッドナイト・アート・シアター

【あらすじ】
雪降る農業地帯で、妊娠中のカミさん(フォンダ)と地味ながらも誠実に暮らす男ハンク(パクストン)。兄ジェイコブ(ソーントン)と、ジェイコブの親友ルー(ブリスコー)と3人でツルんでいたら、森で雪をかぶった小型飛行機を発見した。中にあったのは、死後数日経ったパイロットの死体と、現ナマ440万ドル!
糞真面目に届け出ようとするハンクと、パクろうとするジェイコブ&ルー。ところが腹を決めてしまえば、金に浮かれ踊るのはハンクなのだった。大金を確保するために、行き掛かり上とはいえ人殺しにまで手を染めるハンク。カミさんの助言でほころびを取り繕おうとする度に、何故か事態はヤバくなる一方で…。


ジェイコブ役のバカが可愛らしい顔をしていると思ったら、ビリー・ボブだって!?言われてみればそうか…って、全然気が付かなかった。壊れた眼鏡(レンズを渡す、鼻上のツル)を、テープで応急処置したまんまでいるというアホさ加減がほんと、可愛かった。
この作品は、以前付き合ってた男が「死霊のはらわた」でサム・ライミに痺れて、「キャプテン・スーパーマーケット」と共に勧めてくれたことで心に留めていたタイトルだった。特に観るための努力はしていなかったが、放送してくれたのは嬉しかったぞフジテレビ。
私的にライミは「クイック&デッド」で株価アップだったものの、「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」で大暴落だったので半信半疑。で今作の評価はというと、…普通…かな。
「大金が人生を狂わせるだけ狂わせて、結局何ももたらさない」という昔話みたいなお話で、別段目新しくもないよね。あいつもこんな映画が「いい」とか言っちゃって、だからいつまで経っても「売れたいのに売れるネタを嫌う芸人」止まりなんだよ。ったく。はは。
カラスにつつかれた傷が何かのフラグになってるのかと思えばそれはなく、賢くも無垢なレトリバーが何か重要な役割を担ってくれるのかと思えば中途退場的な扱い。だけどデッドエンドにも逮捕エンドにもならず、償うこともできずに最悪の罪悪感を背負っても子供の為に生きねばならぬというエンドが絶望的で良かった。
この手の映画を見て思うのは、多く欲しがることの愚かしさ。10万ドルぐらいずつをちょろまかしておけば、平和に暮らせたのにね。いつか5億円拾った時の参考に。
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炎の人ゴッホ Lust For Life

2011年01月26日 22時41分47秒 | 洋画>★★
1956年/米/ヴィンセント・ミネリ監督/カーク・ダグラス アンソニー・クイン
2011年1月26日 テレ東午後のロードショー〔感動の実話セレクション〕

【あらすじ】
神学校を落ちこぼれで卒業し、牧師として炭鉱町に赴任されるところから、イトコへの偏愛、絵描きとしての目覚め、貧乏、子持ち女との同棲、絵描き仲間との交流、アルルでの絵描き三昧な日々とゴーギャン(クイン)との暮らし、彼との切磋琢磨と意見の対立、有名な耳斬り事件、そして忘れちゃいけない弟テオの存在…。
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの半生を、駆け足で再現。


マイケル・ダグラスの親父カーク・ダグラスが、「俺にやらせて!」と持ち込んだ企画らしい。
私は美術部にいた経験がありながらも美術に関心がなく、「ゴッホは凄い」と言われても「そう?」としか思えない感性の持ち主である。漫画文化で育ったしね。
でも奴は超Sクラスの画家なもんだから、人となりや波乱万丈の人生逸話も各メディアで取り上げられる訳よ。子供の頃から何度となく知識を押し付けられてきたけどさ。
この人の何処に魅力を感じたらいいのか、未だに分からないんだよね。
嫌がるイトコに一方的に結婚を迫るだけならともかく、手を焼いて(比喩じゃなくてね)までして会えるように叔父さん叔母さんを脅迫したりとか。キモいでしょ。
弟との関係とかゴーギャンとの関係とか、とにかく甘ったれのエゴイストのくせに愛されたいことに関しちゃ人一倍で、そのくせ謙虚さとか一歩退いたりだとかの対人関係スキルに欠けて、なんだっつーと自傷行為に及んだりなんかしちゃって、恋愛好きの女みたいな奴じゃない。
「キモい!」としか思えないような奴なのに、何故か世間は奴を賞賛することをやめないんだよ。絵の芸術性が讃えられるのならそれは私が未熟なだけだから別にいいけど、奴の人格が褒められたもんかなあ。巨匠のことをすっかり<奴>呼ばわりしちゃって何だけども。引き篭もりのオタクは蔑むのに、ゴッホになると「それが魅力」と言われちゃうわけ?
みんながそうやって褒めるから、いつかは私も奴のこと「凄い人」と言えるようになるんだろうとぼんやり思い込んでる節があるらしいのだが。
今回のカーク・ダグラス親父をもってしても、まだ覆ることはないのでした。改めて、キモい!
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ハンコック Hancock

2011年01月25日 22時36分55秒 | 洋画>★★★
2008年/米/ピーター・バーグ監督/ウィル・スミス ジェイソン・ベイトマン シャーリーズ・セロン
2011年1月14日 日テレ金曜ロードショー

【あらすじ】
弾よりも速く!機関車よりも強く!高いビルディングもひとっ飛び!空を見ろ、鳥だ!ジェット機だ!いや、ハンコックだ~!!!
市井を脅かすチンピラどもを、酔っ払いつつスーパーパワー任せにお仕置きし、公共施設を破壊しまくるお騒がせヒーローハンコック(スミス)。人助けするたびに非難ゴウゴウの上、人助けしなくても非難ゴウゴウ…ちと可哀想。
そんな彼が、たまたまレイ・エンブリー(ベイトマン)を助けたことで事態に変化が訪れた。レイはハンコックをプロデュースするため、刑務所に入れたりヒーロースーツを作ったり。親身になってくれるレイに、ハンコックも恥ずかしながら心を開く。
すっかり人気者になったハンコックだが、レイのカミさんメアリー(セロン)との出会いが更なる転換点となった。なんとメアリーもスーパーパワーの持ち主で、それからハンコックとはただならぬ因縁を持った間柄であることが判明。鋼よりも硬かったはずの皮膚も銃弾に貫かれるようになってしまい、一世一代の大ピンチ!


「もしもスーパーマンがそこらへんの酔っ払いだったら」、という発想から生まれたパロディが元ネタなんだろうなあ。そのへんのくだりを描いた序盤のエピソードは面白かったんだけど、<孤独>とか<侮辱されキャラ>な部分がくると痛々しく、悩んだり弱体化してしまう段になるとありきたりな匂いがぷんぷん。あくびが出てしまう。最後まで無邪気な<無敵>をネタにエピソードを繰り出し続けた「Dr.スランプ」が、如何に偉大だったかが分かる。
展開がシリアスに向かうのであれば、ジェット射精はない方がよかったかな。9時台の放送枠なんだし。や、私は好きですけどね。
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ドク・ハリウッド Doc Hollywood

2011年01月24日 22時49分12秒 | 洋画>★★
1991年/米/マイケル・ケイトン=ジョーンズ監督/マイケル・J・フォックス ジュリー・ワーナー ブリジット・フォンダ ウディ・ハレルソン
2011年1月24日 テレ東午後のロードショー

【あらすじ】
腕はいいが拝金主義の外科医ベン(フォックス)は、ロスで人気の美容整形クリニックに就職するツテを得た。東海岸のERを辞職して、真っ赤なオープンポルシェでアメリカ横断バック・トゥ・ザ・ウェスト。ところが途中で事故を起こし、過疎のかぼちゃ村で足止めを食うハメに遭ってしまった。
ど田舎に戸惑いながら、村に一軒の診療所で素朴な住民たちと接するベン。救急車ドライバーのバツイチ子持ち美人ルー(ワーナー)の魅力もあって、なんだか居心地良く張り合いも出てきた頃。半ば追い出されるような祝福を受けて、ロスへの出立を促されてしまった。さあどうする!?


なんだか「カーズ」の元ネタみたいな作品。マイケル・J・フォックスのライトコメディとあれば、何はなくとも安心して見ていられる。ゴッツい顔のウディ・ハレルソンも応戦しているが、この二人が同い年っつーのも笑えるところ。お達者ならばウディと一緒に今頃中堅を担っているはずだろうマイケルの、50になったお姿を想像してみたりして。
宮川一朗太版の吹き替えだったのだが、オヤジギャグがふんだんに盛り込まれていてなんだか微妙な心持ちになった。オリジナルではどんなことを言っているのか、気になるなあ。
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レッドクリフPart2/未来への最終決戦 Red Cliff Ⅱ

2011年01月23日 23時39分37秒 | 洋画>★★
2009年/米・日・中・台湾・韓/ジョン・ウー監督/トニー・レオン 金城武 チャン・フォンイー チャン・チェン リン・チーリン ヴィッキー・チャオ 中村獅童
2011年1月23日 テレ朝日曜洋画劇場

【あらすじ】
いよいよ赤壁本番。諸葛亮(金城)が一晩で10万本の矢を調達したり東南の風を吹かせたり、周瑜(レオン)が口八丁で曹操軍を惑わせたり。劉備軍は一時撤退してダンゴをこね、孫権(チェン)の妹尚香(チャオ)は曹操軍に男装して潜り込みスパイ活動の傍らバカと仲良しになっていた。中村獅童扮する海賊頭は映画監督よろしく火薬の量にダメ出しし、周瑜の噂の女房小喬(リン)は独断で曹操の元へ行ってしまう。停戦を申し立てた小喬に鼻の下を伸ばした曹操(チャン)は、簡単に一服盛られてしまった…バカ!
みんなが知ってる赤壁の戦いを、映像で分かりやすくお届けしました。ちゃんと劉備軍団も活躍したよ。って、関さんが違う~!


前回でもうキャラのイメージ崩壊は分かっていたのではあるが、そういえば周瑜は30代半ばで死んだことを思い出した。トニーはシンちゃんと同い年だから、とっくに40は過ぎてるはず…ちょっと、ウーさん!でもカッコイイからいいか。…いいかなあ。
今までは三国志キャラって「蒼天航路」のイメージだったんだけど、最近は「しばちゅうさん」だから…曹操…バカ!わはは!
放送時間が23時45分までという長丁場ではあったけれど、最後まで飽きずに見れた。が、よい子はおネムの時間。できれば放送時間を前倒しして欲しかった!
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宇宙戦争 War of the Worlds

2011年01月22日 23時15分23秒 | 洋画>★★★
2005年/米/スティーヴン・スピルバーグ監督/H・G・ウェルズ原作/トム・クルーズ ダコタ・ファニング ジャスティン・チャットウィン ティム・ロビンス
2011年1月22日 フジ土曜プレミアム

【あらすじ】
地中から地球外ロボ出現!無差別攻撃を開始した。
ダメ親父のレイ(トムクル)は、兄ロビー(チャットウィン)と妹レイチェル(ファニング)の二人のキッズを連れて、逃げる逃げる逃げ惑う。走って!クルマで!カーフェリーに乗って!母親の待つボストンへ、無事辿り着けることができるのか。パニック地獄絵巻!


「ブラッドレイン」を見終わってやれやれとテレビアンテナにチャンネルが切り替わったのに、何故かまた映画みたいな画面…まさかまさかのダブルヘッダーになってしまったのでした。それもこれも、今放送のことをすっかり忘れていたからなのだ。ついでに書くと、昼間に放送されていた「いぬのえいが」も忘れていた。
もうダルいし見るのやめようかなあとは思ったが、録画するにしてもゲームができなきゃ意味ないし、確か前回放送の時もスルーしてしまった結構見たい作品なのでそのまま見ることにした。冒頭5分くらいは見逃しちゃってるけど、キャッチボールで窓ガラスを割る場面から観戦。
戦争というよりは、ディザスターパニックの様相。宇宙人たちの意図が分からなくてイラッとする。人類を攻撃しているのだから、群集を避けて隠遁していればいいのにとトムクル親子にもイラッとする。

いろいろとツッコミ甲斐のある作品ではあるが、原作があるからある程度は「そういうもの」と妥協して。今度原作も探してみよう。
何で宇宙人は地球にトライポッドを埋めておいたのか。そんなまどろっこしいことしてないで、その埋めに来た時にそのまま地球に住み着いて植民地化しときゃ良かったのに。わざわざ人類が60億もはびこる頃になってから掘り起こして、虐殺を始めるその理由は何なのか。劇中には<宇宙人側の事情>がないから、観戦者が各自で考えることになる。
で私が考えたのは、<宇宙人善玉説>である。宇宙人はウルトラマンやギャバンみたいな宇宙の秩序を守る銀河パトロールで、地球で人類が癌細胞のごとく増え過ぎて自滅の方向に急展開し始めたので、駆除するためにトライポッドを発動させたというわけ。人間だって、人間にとっての視点でもって、ただ生きて繁殖しているだけの生物を<善玉><悪玉>に分けて、悪玉を<害>と見做して駆除してるもんね。文句を言われる筋合いもないだろう、という皮肉が込められているのでは、なんて。
宇宙人は人類を残して自滅してしまったけれど、取り敢えず数と文明に大打撃を与えたから任務は達成した事になる。むしろ地球の在来菌に侵されるくらいのことは織り込み済みの、自滅覚悟の特攻隊だったんじゃなかろうか。そもそもあのラストで人類は<助かった>と言えるのか。宇宙人は地球の微生物によって死滅したが、地球人だって宇宙人由来の微生物によって生命が脅かされる可能性があるのではないか。人類が大丈夫だとしても、家畜や農作物…それ以前の飲料水に影響はないのか。

なんてことを暇な時に考えるネタを提供してくれたりして、なかなか鑑賞後も楽しめた。
もっとも、筋なんてあってないようなパニックなので、観戦中は純粋にパニックを楽しめばよいということにも気が付く。上記の説が頭に浮かべばトライポッドを応援したくもなるし、3D化劇場再公開が安ければ観てみたいとも思うのでした。
悪評も多い作品ではあるけれど、私は嫌いじゃないかも。
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ブラッドレイン BloodRayne

2011年01月22日 21時11分32秒 | 洋画>★★
2005年/米・独/ウーヴェ・ボル監督/クリスタナ・ローケン マイケル・マドセン マシュー・デイヴィス ベン・キングズレー ミシェル・ロドリゲス
2011年1月10日 日テレ映画天国

【あらすじ】
18世紀のルーマニア。サーカスのフリークショーに登場する美しき女性レイン(ローケン)は、ヴァンパイアと人間の間に生まれたハーフ<ダムフィア>。ある晩、ついにヴァンパイアの本能が覚醒した彼女は人間を襲い、生き血を吸う。ヴァンパイアの退治を目指す<業火の会>のメンバーは、逃走したレインの追跡を開始する。一方レインは、ヴァンパイアである自分の父親ケイガン(キングズレー)が母親を殺した事実を知り、ケイガンへの復讐を決意する。
<オールシネマ様より引用>

<ダムフィア>なんつーオリジナル名詞とか<3つ集めると世界を支配できる力が得られるアイテム>だとか、やけに幼稚なプロットだなと思ったらゲーム原作なんだそうな。なるほどね~。
序盤ややレズっぽい描写があるものの、のちのちクリスタナ・ローケンとミシェル・ロドリゲスの絡みが見られるわけではない。残念。
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コピーキャット Copycat

2011年01月20日 22時38分27秒 | 洋画>★★
1995年/米/ジョン・アミエル監督/シガニー・ウィーバー ホリー・ハンター ハリー・コニック・Jr ウィリアム・マクナマラ
2011年1月20日 テレ東午後のロードショー〔“猟奇的な映画”特集〕

【あらすじ】
猟奇殺人犯罪の研究家として著名なヘレン・ハドソン博士(ウィーバー)が、公演先の大学で襲われた。快楽殺人鬼カラム(コニック)の餌食になりながら、間一髪で助かった博士だが、心理障害を負って引退を余儀なくされてしまった。
で、13ヶ月経ちました。
サンフランシスコに、同一犯によるものと思われる猟奇殺人が続いた。捜査にあたった殺人課の女刑事モナハン(ハンター)は、ハドソン博士に捜査協力を依頼する。そしてハドソン博士の下には、犯人からのものと思われる犯行予告メールや、謎の侵入者からカラムの獄中著書がプレゼントされたりする。博士は犯人が過去の有名猟奇殺人を模倣していると読み解くが、犯行は次第に博士自身へと向かっていく。
果たして犯人の目指すところは何なのか、そして博士の運命は。はたまたカラムはどう絡むのか…ダジャレ!


殺人事件好きには嬉しい名前や事件が、(たぶん)実名で複数登場。私はマニアじゃないから知らないけど、この手の事件は好きな人は好きだからね。劇中犯人役のウィリアム・マクナマラが「リンカーンより切り裂きジャックに関する書籍のほうが売れている」とかそんなことを言っていたけど、安全度が高く政治に無関心な日本はもっとその傾向が強いんじゃないかな。
で、肝心のハドソン博士がどうかというと、猟奇殺人犯を蔑む発言をしてはいるものの、どう見ても<オタク>の領域…つまり愛情が感じられるのです。好きでなっきゃそこまで詳しくなれねーでしょ。
カラムが博士に欲情したり思い入れたりするのもその愛情を感じ取ったからに他ならず、要は歪んだ相思相愛ってワケね。なあ~んだ。コピーキャット犯に対して博士が抱く怒りは「ノーモア殺人」ではなく「真似っこばっかでオリジナリティがない」というものだったりするし。立派な変態だ。
ラストは<次の刺客>を匂わせる後味の悪いものだったが、そう考えるとまんざらバッドエンドでもなさそうだ。もっともこんなこと書けるのも、自分には無縁と安全圏を決め込んでいるからなんだろうけど。
そうそう、公開当時はサイコサスペンスブームだったらしくて、とりわけ「セブン」と比較されたりなんかして分の悪い評価になってしまっている。
でも私は、キリスト教色の強いセブンより楽しめたけどなあ。
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