【16759】043:馬 なんとなく晶子に逢ひたし叡電で鞍馬へ行かむ歌碑を訪ねて(近藤かすみ)
「叡電」とは、「叡山電車の略。京阪電車の終点の出町柳と比叡山のケーブル口および鞍馬を結ぶ」と、あるサイトに書かれていました。
「鞍馬」は鞍馬寺のことですね。
調べてみると、与謝野晶子の歌碑には、「何となく君にまたるるここちしていでし花野の夕月夜かな」と刻まれています。
なるほど、それで「なんとなく晶子」になるのですね。
おそらく晶子の歌と生き方に共感するものがある作者は、今までも何回となくその歌碑を訪ね、慰めや励ましを得ているのでしょう。
「なんとなく晶子に逢ひたし」と思う作者の心の動きが偲ばれます。
叡電、鞍馬という京都ならではのローカル色の強いことばも、想像力をかき立てて効果的ですね。