雪の朝ぼくは突然歌いたくなった

2005年1月26日。雪の朝、突然歌いたくなった。「題詠マラソン」に参加。3月6日に完走。六十路の未知の旅が始まった…。

050531 日々歌う

2005-05-31 18:40:46 | 日々歌ふ
石原の都の長(おさ)の顔面(かおづら)に砂塵吹き上げ浜渦巻けり

側近や身内と呼ばる一群と都政牛耳るわれらの長は

絶対に腐る権力絶対の 驕れる長の知るや知らずや

緑濃く繁る枝葉はしとど濡れ朱色目に沁む柘榴の花よ

雨に濡れ夜の空き地に白々と群れ咲き誘うドクダミの花
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050530 日々歌う

2005-05-30 19:11:55 | 題詠マラソン2005から
降りしきる五月の雨の冷たくて煙る緑はわれを拒みぬ

降りやまぬ雨に叩かれ白バラは道行くわれに頭(こうべ)垂れおり

心にも巷に雨の降るごとく涙の降ると我つぶやきぬ

雨に濡れ夜の空き地に白々と群れ咲き誘うドクダミの花
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050529 題詠マラソンから

2005-05-29 23:15:01 | 題詠マラソン2005から
【15831】012:メガホン 巨大魚の鱗の如く照り映えて球場に鳴る千のメガホン(柴田 瞳)

 巨大魚といえばアマゾンのピラルクー。赤い魚という意味だとか。鱗が赤く光るんですね。
 とすれば、この球場は赤ヘル軍団の広島市民球場でしょうか。きっとメガホンも真っ赤。おお、ヒロシマがアマゾンの巨大魚につながる壮大な比喩、鮮烈なイマジネーション!
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050529 日々歌う

2005-05-29 11:23:02 | 日々歌ふ
恋ひしきは国家に非ず列島の山河人びと言の葉なれど 

愛せよと恋ふるあたはぬ国家をばえらき人たち命じ始むる

たかが歌されど歌なれ歌はねば停職となる歌もある世に

赤尾敏生まれ変はらばさぞかしや今ぞ出番と張り切るならむ

<非国民!>対の言の葉<愛国>のそろそろ踊るチラホラ躍る

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050528 日々歌う

2005-05-28 18:32:34 | 日々歌ふ
これからの世のなか問えば答えあり男女共同(三角)社会と

論吉に輸吉倫吉福澤の隠れ兄弟あまたおりける

人間は考える足であるとぞ喝破せる含蓄深き答えもありき
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050527 日々歌う

2005-05-27 17:42:32 | 日々歌ふ
白バラの咲く朝想ふヒトラーに抗ひ斬首(ころ)さる兄妹あるを

ミュンヘンに咲ける二輪の白バラは手斧で頚を刎ねられたりと

手折らるも白バラは散らず今に咲く ハンスとゾフィー ショル兄妹の

道の辺の清らに咲ける白バラの色の深さに人想ひけり
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050526 日々歌う

2005-05-26 17:12:18 | 日々歌ふ
花梨樹の肌はまだらに剥けおりし林にキリン佇むごとに

葉桜の樹陰に遊ぶみどりごはカラスを追えりヨチヨチ追えり

子羊の目玉啄むことあるを幼児知らずカラス追いける

幸いはわがカラスらの飽食よ幼児追えばヒョンヒョン逃げる

ようやくに若き母親気がつくやカラス追う子を追って走れり
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050525 日々歌う

2005-05-26 08:41:36 | 日々歌ふ
二夜続く雷雨の洗ふ新緑の目にもさやかに彩(いろ)増しにける

乙女子の湯浴みの後に匂ふごと満天星(どうだん)香り雨は上がりぬ

さ緑の色つややかに光り浴びユズリハの呼ぶわたしも見てと
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050524 日々歌う

2005-05-24 17:02:44 | 日々歌ふ
砕け散る靴べらこそは証拠なれ怒りのあまりわれを忘れし

腹立ちぬいざ生きめやもとつぶやけば諍いよりも文法の気になる

和解込め三十一文字のメールせばたちまち来る返歌うれしも

できうれば避けたき邪視をテスト中チラリと寄こす子らもおりたり

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050523 題詠マラソンから

2005-05-23 18:51:53 | 題詠マラソン2005から
【15384】 078:携帯 携帯の仮想現実握り締め彷徨い歩くうつせみの群れ(すずめ)

 電車の中どころか街中でも携帯を握って離さない現代人の孤独を詠って、こわいほどリアルです。
 交信テクノロジーは驚異的に発達して皆が携帯を持ち、いつでもどこでも誰とでも交信できるようになったけれど、その実仮想現実の海に溺れてコミュニケーション能力は衰える一方。かえって孤独は深まるばかりの様相です。 
 「携帯の仮想現実握り締め」の表現が新鮮で、「携帯」と「うつせみ」の組み合わせも意外な効果をあげているように思います。
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