一冊の人と呼びたきくちひげのあごひげのほほひげの老教師去る
元同僚のおおまつさんのブログを覗いたところ、彼の加わる同人短歌誌の最新号に出した12首の写真が載っていた。
その3首目が、上記の歌だ。
どうみてもこの「老教師」は、僕のことである。
「一冊の人と呼びたき」か。
なんとなく気恥ずかしい。
「くちひげのあごひげのほほひげの」という3段重ねの髭形容は、さすが英語教師のおおまつさんならではの表現で、おもしろい。
半世紀近く前、髭にはmustache(口ひげ)・beard(あごひげ)・whiskers(ほほひげ)の区別のあることを知った。
まさか、その後自分がその3種ともはやすとは思いもしなかった。
30代半ばで髭をはやし始めたときは、whiskersは剃っていたし、髭も黒かった。
しかし、65歳でこの3月に定年退職した頃、whiskersもふくめた髭はすでに髪の毛よりもはるかに白くなっており、まさに「老教師」の風情であったにちがいない。
おおまつさん、密かなはなむけの歌、ありがとう。