昨日、早坂弘美さんにお会いした。そして、猪本隆さんについてお話を聞き、資料を見せていただいた。8703がこれまでこの作曲家のことを何ら知らずにいたこと、更には、岩見沢市および北海道においても(ほとんど)知られざる作曲家であることに驚きさえ覚えた。ここに、作曲家猪本隆について、知りえたことを紹介してみたい。
猪本隆は1934(昭和9)年8月1日北海道虻田郡留寿都村に生まれ、カトリックの洗礼を受ける。その後、父親の転勤で勇払郡厚真村、滝川町などで幼少期を過ごし、1948(昭和23)年に岩見沢市立東光中学校に転校した。中学3年の時、校内放送で<チゴイネルワイゼン>を聞いて、突然、音楽の世界を知り、音楽家になろうと決心する。
1950(昭和25)年岩見沢東高等学校に入学。ピアノを広瀬純子氏(岩見沢東高校教諭)に師事。翌年、作曲を筒井秀武氏(岩見沢東高校の校歌を作曲)に、ヴァイオリンを斉藤信和氏に師事。レッスンのために札幌まで通う。
1953(昭和28)年高校を卒業し、東京藝術大学を受験するが不合格。北海道学芸大学に合格。しかし、周囲の反対を押し切って東京芸術大学別科に入学、上京する。
1955(昭和30)年東京藝術大学作曲科入学。作曲を松本民之助氏に師事。 ~続く~
以上、「猪本隆遺稿集 いつも魂の歌を」より抜粋。