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竹原BLOG:奈良民話祭り ― グリム童話・メルヘン・語りの文化 とっておきの話。 

夏の奈良民話祭り:8月5日(金)午後3時より奈良町物語館で4回公演!
奈良燈花会に行きがてら、ぜひ来てくださいね!

東京にAKB48、大阪にNMB48、奈良にNMN48があり!とは?

2012年03月05日 | 日記
最近はアイドルといえば、グループで登場しますよね。
それもなぜか48人なんですね。

AKB48、SKE48、NMB48、HKT48
こんなにもグループがあるのをご存知でしたか?

いずれも放送作家・作詞家である秋元康がプロデュースしたアイドルグループです。
活動拠点から命名されたそうです。
順に、秋葉原(東京)、栄(名古屋)、難波(大阪)、博多(福岡)のグループです。
AKihaBara、SaKaE、NaMBa、HaKaTa のグループです。


それから、秋葉原にはSDN48もあるそうです。
これはAKB48の別働隊で土曜日に出演するそうです。
SturDayNightに由来しているそうです。

さて、さて、奈良のNMN48とは?

ナーミンテラーズ(NaMiNtellers)48のことです。


このブログの定期読者はご存知ですよね。
ナーミン(奈良の民話)テラーズ(語り手たち)48人です。

今年で3年目になる
奈良教育大の「伝統と文化」教育プログラムの
「なら語りの入門講座」には20名の方が熱心に受講されました。


講師の村上さんの講義を聴く方々 104教室


図書館・絵本の広場でのお話会

この3期生の受講生からもナーミンテラーズが誕生しようとしています。

1期生、2期生から生まれたテラーズを合わせると、
なんと48名を越えるほどになるのです。

まさに、NMN48(エヌ・エム・エヌ・フォーティー・エイト)です。

今年夏も、奈良燈花会のころ「奈良民話祭り」にアイドルNMN48が出演します。
「歌って踊るアイドル」ではありませんよ。

「ナーミンのうた」は歌いますが、そのあとすてきな語りがあります。

応援のほどよろしくお願いします!!

★グリム童話ミニ講義3★なんとグリム童話初版(兄弟所持本)は世界記録遺産になっている!

2012年02月27日 | 日記
★グリム童話ミニ講義3★ 初版グリム童話がなんと世界遺産だって!

ミニ講義1でグリム童話初版が1812年のクリスマスに刊行されてことを紹介しましたが、
グリム兄弟の弟ヴィルヘルムが所持していた初版本がユネスコの「世界記録遺産」になっているのをご存知でした!

誰でももし本を出版したら、自分の本だから大切に手元においておきますよね。
ヴィルヘルムも初版900部を印刷・発行して、そのうちの1部を手元において
そしてその本にいろいろ個人的にメモをしているのですよ。


これがヴィルヘルム・グリムが手元に持っていた本です。(その復刻版:奈良教育大図書館所蔵)

たとえば、「50番 いばら姫」のテキストのあとの余白に von der Marie と肉筆でメモっています。
つまり、「あのマリーさんから聴いた」と。


ちょっと読みにくいですが、(von der Marie)との肉筆メモが見えますよね。
そのあとは、「51番 みつけ鳥」(Vom Fundevogel) の活字テキストが載ってます。

当時の読者は、語り手の名前は初版には載せてないので、誰が「いばら姫」を語ったか知らなかったのですよ。
でも、これを見れば、「いばら姫」を語ったのはマリアさんだったと分りますよね。

このように、ヴィルヘルムが持っていた初版本には、いろいろ個人的なメモが書かれていているので、
グリム童話の成立の裏舞台が垣間見れるのです。

だから、ユネスコの世界記録遺産に登録されたのですね。

この本は、現在、ドイツのカッセル市の「グリム兄弟博物館」に所蔵されています。


グリム兄弟博物館は、1959年、カッセル市ならびにグリム兄弟協会により設立され、
バロック建築様式のべレビュー宮殿内にあります。

2005年にユネスコ世界記録遺産に登録された「グリム童話初版のグリム所持本」を
世界の人々に見てもらうため、グリム兄弟博物館は、2012年1月22日、
高額な修復工事を経て、リニューアルオープンしました。

3フロアーにわたる、新しいコンセプトによる充実した常設展示
「グリム兄弟の生涯と作品、そして画家の弟ルートヴィッヒ・エーミール・グリム」があり、
さらに特別展示『子どもと家庭のメルヒェン集』(1818-2012)があります。

展示室は年間を通して開館しています。開館日ならびに開館時間は、
火曜日から日曜日まで、午前10時から午後5時まで(但し水曜日は午後8時まで)です。
閉館日は毎週月曜日です。

入館料は、小人18歳まで無料、大人3ユーロです。
外国語によるガイドツアー(25 名様まで)は、独語35ユーロ、英語、仏語、露語、日本語は、45ユーロです。

博物館内にはミュージアムショップも併設されており、挿絵入りグリム童話集や、研究者向けグリム童話集、
またポスターやハガキといったメルヒェン関連商品も販売しています。

一度、ドイツ・メルヘン街道を巡られる機会があったら、
是非、カッセルのグリム博物館も尋ねてくださいね!


留学生とともにならまち民話散策をしました!

2012年02月20日 | 日記
2月17日午後、奈良教育大学の留学生とならまち散策をしました!
参加した留学生は、ドイツ・フランス・ロシア・中国・カンボジア・トルコから来ている6人の方々でした。
そのほとんどが文科省の日本語・日本文化研修留学生で、とても興味をもって参加してくれました。

薄日が差したかと思うと、雪がぱらついたりして、とても寒かったですが、
2時間近く熱心に付いて来てくれました。
コースは次の通りです。
近鉄奈良駅 → 東向き → 餅飯殿 → 猿沢池 → 不審ヶ辻 → 興福寺
→ 菩提院大御堂 → 春日大社・一の鳥居 → 向影の松

案内したのは、私とナーミン(奈良の民話を語りつぐ会)の会員有志4名でした。
もちろん、参加したみなさんには「ならまち民話地図」を配布しました。

ナーミン・テラーは、そろぞれ民話スポットで語りましたので
留学生も興味深く、身を乗り出して聴いてくれました。



菩提院大御堂で「十三鐘の石子詰め」を聴く留学生たち



ボランティアで参加してくださったナーミン・テラーたち (菩提院大御堂前にて)

民話スポットで語った話は以下の通りです。

★餅飯殿の由来
★采女神社の由来
★不審ヶ辻の鬼
★十三鐘の石子詰め

ナーミン・テラーにとっても、いい体験だったと思います。
なにしろ、伝説の舞台で語るのですから、雰囲気も出ますし、ごく自然に語れますもの。

最後には、留学生とともにわらべ歌「ならの大仏さん」を歌いながら、
鬼遊びもしました。

きっと、留学生も奈良の文化の奥深さを知ってくれたと思います。

寒さを吹き飛ばす熱い国際交流を持つことができました。

奈良の伝承文化を世界に発信する貴重な機会でした!

というのも、きっと留学生たちは、それぞれお国に帰った時、
つまり、ドイツ・フランス・ロシア・中国・カンボジア・トルコで
奈良の民話を語り継いでくれるでしょうから!
これって、素晴らしいことではありませんか?!

それでは最後に、「十三鐘の石子詰め」の英語訳を載せておきましょう!

Ishiko Zume of Jusan Gane (Thirteen Bells)

The deer of Nara have been treated with great care since early times
because they are regarded as messengers of the gods.
It is said that when the god of Kasuga Shrine moved to Nara,
he rode on a deer.
When anyone killed such a precious deer,
he or she was sentenced to be buried alive in a hole with the dead deer.
The punishment was called “Ishiko Zume”.

Bodaiin Omido Temple is popularly called Jusan Gane.
A long time ago, there was a temple school beside the temple.
One day, when a boy called Sansaku was practicing calligraphy chanting
“i, ro, ha, i, ro, ha (A, B, C, A, B, C)” at the school,
a deer came to the school and began to eat an important document,
which was laid in the corridor.
Sansaku was shocked to see it and, shouting “Hey!”,
he impulsively threw a nearby paperweight at the deer.
Then, the deer fell dead.

As someone who had killed a deer,
Sansaku was sentenced to be punished by Ishiko Zume.
A hole was dug in the east of the garden in front of the temple,
and he was buried alive with the deer.
Sansaku’s mother planted a maple tree in his memory at the place where he was buried.
It is said that this incident originated the combination of “deer with maple trees”.
The time when Sansaku was buried was between the sixth and seventh hour in the evening.
Hence, by adding six and seven, the place came to be called
“Jusan Gane (Thirteen Bells)”.

Documented from “Folktales of Nara City”
edited by Hideki Shindou, Takeshige Takehara and Akinori Maruyama.
Rewritten by Kaoru Murakami
Translated by Hisami Iwase.


吉野民話地図の中国語・英語・ドイツ語のヴァージョン試行版が出来ました!

2012年02月13日 | 日記
昨年度「よしの民話地図」を発行しました。


発行:奈良教育大学ESD推進プログラムまほろばプロジェクト
監修:奈良教育大学特任教授 竹原威滋 / 特任講師 青木智史
作画:デザイナー マスダ ケイコ  再話:村上 郁

さらに詳しくは、昨年8月18日のブログをご覧ください!


今回、その外国語版(中国語・英語・ドイツ語)を作成しました。



吉野民話地図・中国語版:   監修・橋本昭典 / 翻訳・鄒楽楽



吉野民話地図・英語版:    監修・頓宮 勝 / 翻訳・岩瀬ひさみ



吉野民話地図・ドイツ語版   監修 飯島昭治・飯島-Binder Edda  
翻訳・ハイデルベルク日本学科学生チーム

この地図の裏面にはそれぞれ吉野の民話9話が翻訳され、掲載されております。

1.蛙になった人間
2.義経の隠れ塔     
3.犬を飼わない村       
4.狼の恩返し
5.蟻通明神       
6.井光の井戸
7.弘法清水       
8.伯母が峰の一本足   
9.ガタロウの薬

これで、外国の方々にも吉野の民話を広く知っていただくことができると思います。
3月には、奈良教育大ホームページで正式に公開いたします。
また 印刷版(A3版)も出来ますので、希望者には配布する予定です。

「ならまち民話地図」については、すでに奈良教育大ホームページで
Web版、中国語・英語・ドイツ語版を公開中です。

今回、さらに「ならまち民話地図・韓国語版」も制作中です。

奈良の観光といえば、大仏さんと春日神社を見るのが定番ですが、
これらの民話地図をみて、奈良の奥深い伝承文化に触れて頂きたいと思っております。


吉野山・金峯山寺の節分会に行ってきました!

2012年02月06日 | 日記
この冬、一番の冷え込みとなった2月3日
吉野山の金峯山寺の蔵王堂では節分会がありました。


「福は内、鬼も内」との掛け声で全国から追われた鬼が蔵王堂に呼び集められ、
堂内を暴れ回った。


やがて、豆を投げつけられ、法力で改心した鬼たちは、本尊・蔵王権現の前にひれ伏した。


その後、鬼ともども豆まきをして、節分会を終えた。


また蔵王堂では7月7日には「蛙とび」の行事が行われています。

これについては、吉野の民話「蛙になった人間」を参照くださいね。

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昨日は、前回のブログで案内したグリミンの例会があり、
武庫川女子大と関西大学の学生さんの合同卒論発表会があり、
会員のほか、神戸子ども文庫連絡会の方も来られ、豊かな集会となりました。

また昨日は、京都では「グリム童話集 二百歳」と題して小澤俊夫先生の講演会があり、
その後、グリム童話を語る会も行われ、そちらに行かれた方もおありでしょう。

グリム童話卒論発表会案内2月5日開催!/若草山焼き・きれい!

2012年01月29日 | 日記
毎日、寒い日が続いていますね。

昨夜は、学園前の知り合いのお家の3階から若草山の山焼きを見ました!
コタツにあたりながら、暖かいスープをいただきながら、ちょっぴり贅沢な見物でした。

窓ガラス越しにベランダから撮った写真、3葉、お見せしましょう!







少し遠くからでしたが、それなりに花火を楽しみました。

うまく若草が焼けたようなので、今年は佳い年となるでしょう!


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さて、今日は、研究会のご案内です。

グリムと民間伝承研究会(略称:グリミン)第54回例会が
2月5日武庫川女子大学であります。

先ずは、案内をご覧ください!

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★グリムと民間伝承研究会(グリミン)★第54回例会案内★

新春を迎え、皆さま、お元気でいらっしゃいますか。
今年こそ、自然災害や事故のない、そして平和な年でありますように。

★今回は武庫川女子大学の野口ゼミの学生8名と関西大学の浜本ゼミの
 学生1名に発表してもらうことになりました。
 関西学院大学、梅花女子大の院生たちも聴きにきてくださるようです。
 是非、若い学生たちの斬新な発表を聞いて、励ましてあげてください。

            記

●日時: 2012年2月5日(日)午前10時~午後5時
     (時間厳守:早めにお出でください) 
     (昼休みが短いので、必ずお弁当をご持参ください)
●場所:
 武庫川女子大学 鳴尾キャンパス MM503教室(マルチメディア館 5階)
〒663-8558 西宮市池開町6-46 文学部 野口芳子研究室 0798-45-7948
●道順:
 阪神電鉄・梅田→(急行10分)→尼崎→(普通10分)→
 鳴尾→(徒歩7分)→大学
  案内地図は下記サイトをご覧下さい。
  アクセス・地図
●内容: 各自、発表20分、質疑など10分 計30分です。

■10:00~12:40 発表・午前の部
10:00-10:10   グリミン研究会のご案内 グリミン世話人 竹原威滋 
10:00-10:30   開会挨拶:今年の卒論の紹介  指導教授 野口芳子
武庫川女子大学 野口ゼミ生
1.10:30-11:00 グリム童話における「子ども」について 齋谷瑠璃
2.11:00-11:30 グリム童話における「美しさ」について 國村悠喜
3.11:30-12:00 グリム童話における3の数字について  高野芙美加
4.12:00-12:30 グリム童話における「異類婚」について 志野有加

■12:30~13:30 昼食(出席者紹介)
日曜日ですので、大学食堂も休みです。買いに行く時間がないので、
★各自、弁当・お茶をご持参ください★

■13:30~15:00 発表・午後の部 I
5. 13:30-14:00 明治期に翻訳されたKHM5「狼と七匹の仔山羊」の受容について 木虎晴香
6.14:00-14:30 グリム童話における「月」について  廣川亜沙美
7.14:30-15:00 グリム童話における『金持ち』について 西田あずさ

■15:00~15:30 ティー・タイム休憩

■15:30~16:30 発表・午後の部 II
8.15:30-16:00 グリム童話「ホレばあさん」について
  ―最初の英語訳'Mother Holle'との比較― 金岡ほなみ
関西大学・浜本隆志ゼミ生
9.16:00-16:30 昔話の死のリンゴ―死のリンゴを食べることの意味 嶋田諒子

■16:30~17:00  総合質問および総括


日曜日なので、18:00 までに大学退出を厳守です。
時間厳守で始めますので、9時50分には集合してください。
よろしくお願いいたします。

★世話人
  池田香代子 野口 芳子  竹原 威滋

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グリム童話に関心がある皆さま
おはなしに興味のあるみなさま
ナーミンのみなさま

現代の学生たちがグリム童話についてどんな卒論を書いているか
聞いてみたくはありませんか?
9人に学生がすべてグリム童話をさまざまなテーマで発表します。
よろしかたら、是非、いらしてください!




★グリム童話ミニ講義2★なんとグリム兄弟が聴き書きしたお話のメモが今も残っている!

2012年01月23日 | 日記
今年は、グリム童話初版が出版されて、ちょうど200年です。
そこでグリム童話を話題にしたブログを時々載せます。
その初回は昨年12月5日のブログでした。そこではグリム童話の初版の成立事情を話しました。

今回は、その出版の前のグリム兄弟の民話調査、フィールド・ワークのエピソードを話しましょう!
なんとグリム兄弟が聴き書きしたお話のメモが今も残っているのですよ!
それを先ず、載せましょう!



この聞き書きメモは、1808年にグリム兄弟の弟ヴィルヘルムが、カッセルの「太陽薬局」を経営するヴィルト家の
次女グレーチヒェンから聴いて書き留めたものです。
当時ヴィルヘルムは22歳、グレーチヒェンは21歳でした。
聴いたお話は、「ねことねずみについて」です。
グリム童話では2番目に入っている「猫と鼠のとも暮らし」にあたります。

もう一度、メモをよく見てください。
初めにそのタイトル Vom Ka"tzchen und Ma"uschen が下線を引いて書かれています。
よく見ると、かろうじて読めますよね。

それでは、お話を拙訳で掲げましょう!

 猫と鼠がいっしょに所帯を持って暮らしていました。
そしてふたりは冬に備えて脂(あぶら)の入った小さな壺を買いました。
そして、教会の祭壇の下に置いておきました。
その後まもなく猫は鼠に「洗礼に立ち会って名付け親にならなければならないから、
行かせてくれないか。」と言いました。
そこで鼠は「いいわよ」と言いました。
 ところが猫は教会に行くと、脂の壺の上皮をぺろりとなめてしまいました。
猫が家に帰ってきたとき、鼠は「子どもはなんて名前になったの?」と尋ねました。
「うわかわぺろり」と、猫は答えました。
 それからまもなく、猫は「また名付け親にならなければならないのだ。」と言いました。
そしてまた教会に行き、脂の壺の半分まで食べてしまいました。
そして鼠が「子どもはなんて名前になったの?」と尋ねたとき、
猫は「はんぶんぺろり」と答えました。
 最後にもう一度、猫は名付け親になるため教会に行くことになったのですが、
鼠は猫を行かせたくなくて、とても思案して
「うわかわぺろり、はんぶんぺろり、いづれも奇妙な名前ね。」と言いました。
ところで猫は脂の壺をすっかりなめつくして、家に帰ると、
「子どもは、ぜんぶぺろりという名前になったよ」と言いました。
すると鼠は頭を強く振りながら「ぜんぶぺろり、まあ、それは意味ありげな名前ね」と言いました。
 まもなく冬が来て、ふたりは教会の祭壇の下に隠しておいた脂の壺のところに行ってみると、
壺は空っぽでした。そこで鼠は「あんたがぺろりとやったのね。名付け親になると言って出かけたのに。」と
言いました。そこで猫は「黙れ! でないと、お前を食べてしまうぞ!」と言いました。
そして、鼠がまさに口を開いたとたんに、猫は鼠にとびかかり、呑み込んでしまいました。
                          ― 口伝えによる ―

以上がヴィルヘルム・グリムの聴き書きメモです。
彼自らが最後に「口伝えによる」と書いていますが、
グレーチヒェンから聴いたメモだけあって、素朴な荒削りな文体です。

それが、4年後にグリム童話初版として文字で読むテキストになると
文体が整えられ、読みやすくなっています。

初版(1812年)テキストは、日本語訳も出ていますので、実際に読み比べてみてくださいね。

★グリム童話ミニ講座第2回★はこれでおしまい! 次回もお楽しみに!

柳生民話地図の試行版ができました!!!

2012年01月16日 | 日記
いままで、「奈良町民話地図」、「吉野民話地図」を作成してきましたが、
この度、第3弾として「柳生民話地図」を作成しました。
その試行版をブログで特別公開します。



柳 生 民 話 地 図
YAGYU FOLKTALES WALKING MAP ©2012
発行: 奈良教育大学「地域と伝統文化」教育プログラムまほろばプロジェクト
監修: 奈良教育大学 竹原 威滋(特任教授)、青木 智史(特任講師)
作画: マスダケイコ、山崎彩乃
再話: 村上 郁

地図の裏面には次の9話を掲載します。

①柳生石舟齊と一刀石(柳生)
②おふじ井戸(阪原)
③十兵衛杉(柳生)
④広岡の腰痛地蔵(広岡)
⑤茗荷の地名由来(茗荷)
⑥猿の肝(阪原)
⑦水間峠の地蔵(水間)
⑧天狗の石合戦(鍋倉渓)
⑨園生姫の話(月ヶ瀬)

地図には9話のカットが載っています。

拡大した地図を以下に載せますのでよく見てみてくださいね。



いずれのカットも、お話の雰囲気が出ていて、見ていて楽しいでしょ!

地図の左下には、『古事記』の編纂者:太安万侶の墓も入れておきました。

完成しましたら、大学のホームページにアップしますので、楽しみにしてください。
「柳生民話地図」は3月に発行予定です。

それまでは、「奈良町民話地図」「吉野民話地図」をご覧くださいね!


辰年年頭に「世界の龍の話」を読もう!

2012年01月09日 | 日記
14年前に比較民話研究会の方々と龍をめぐる世界の説話のアンソロジーを出版しました。
畏友丸山顕徳先生が東洋編を、私が西洋編を担当しました。
三弥井書店の吉田智恵さんが素敵な装丁の本に仕上げてくださいました。


京都花園妙心寺の天井画「雲龍図」(狩野探幽作)よりデザインしました。

妙心寺にある実際の「雲龍図」は見上げると、龍の眼光するどく、爪を立て、今にも舞い降りて、襲われそうな気分になります。
龍は仏教の守護者と考えられ、寺院の天井画としては、奈良の龍象寺、蓮長寺にも描かれています。

蓮長寺の龍も、あまり真実に描かれていたので、夜中には天井を抜け出して、近隣の田畑を荒らしまわったと伝えています。
お話「蓮長寺の龍」を参照ください。

さて、この本の案内をしましょう!
竹原威滋・丸山顯徳編『世界の龍の話』(三弥井書店刊)2200円

AMAZON古本情報

異界に住む想像上の動物「龍」をめぐり、広大なユーラシア大陸における様々な伝説や昔話を
各地の文化や地域的特徴を捉えた解説とともに紹介しています。

辰年の年頭に当たり、是非、『世界の龍の話』を読んでくださいね!

東洋編より
天狗に捕まった龍の話(今昔物語集)/天の神と竜宮の神(沖縄)/
虎が見つけてくれた「龍が遊ぶ明堂」(韓国)/龍女と三郎(漢民族)
緑桃村の龍母伝説(中国白族)/ブッダの龍退治(インド)/
尻尾を切られた龍(ペルシア)など。

西洋編よりの
ハンプシャーの龍伝説(イングランド)/空飛ぶ蛇(ウェールズ)/
魔法使いマイケル・スコットと白い龍(スコットランド)/ゲルデルンの怪物(ドイツ)/
龍ヶ岩に棲む龍と処女(ドイツ)/丘にいる龍(デンマーク)/
ヴイーヴル蛇のダイヤモンドの目(フランス)/バイヨルの騎士の龍退治(フランス)/
カタロニアの龍の洞窟(スペイン)/エレンスゲ(バスク)/子供とジャガー(南米)など。

タイトルを見ただけでもおもしろいでしょう!

辰年に当たり、出版社では近く増刷するそうです。よかったら、予約してみてください。

本日のブログは、辰年にあたり、龍の本のご紹介でした。

お屠蘇気分もこの3連休でおしまい。
皆さんも風邪をひかないよう、お仕事、勉学に励んでくださいね!

私の年賀状:龍のように飛躍の年に!

2012年01月01日 | 日記

2012年1月1日

奈良県民のみなさま!

ナーミン(奈良の民話を語りつぐ会)のみなさま!
奈良教育大、奈良大、梅花女子大、ハイデルベルク大の愛する学生のみなさま!
「なら・語りの入門講座」受講生のみなさま!
比較民話研究会のみなさま!
グリミン(グリムと民間伝承研究会)のみなさま!
【科研:超域する異界】のみなさま!

そして、このブログを開いてくださったあなたへ!


明けまして、おめでとうございます。

皆さまのご健勝とご多幸をお祈りいたします。
本年も、よろしくお願い申し上げます。

92歳の母とともに新年を迎えることができました。

今年3月で奈良教育大学の特任教授のお務めも終わり、
4月からは、ドイツ伝承文学の講義で非常勤講師として
梅花女子大と奈良大に出講するかたわら、
奈良の語りの文化の再生にとりくんでいきます。

奈良の民話を語りつぐ会代表  竹原威滋


以下は私の年賀状です。



そして、次のサイトは年賀ヴァージョンのホームページです。

竹原威滋HP

「OSAKA光のルネッサンス」に行ってきました!

2011年12月26日 | 日記
クリスマス・イブの夜、寒かったですが、思い切って大阪・中之島に行ってきました!

★市庁舎前のスターライト




★中之島イルミネーションストリート




★中央公会堂イルミネーション










★中之島バラ園 ローズライト・ファンタジー







雪のなら瑠璃絵も素敵でしたが、
「OSAKA光のルネッサンス」も幻想的な光の祭典を大いに楽しむことができました。

そのあと、公会堂内のレストラン「中之島倶楽部」で「じっくり煮込んだビーフシチュー」をいただき、
体を温め、お腹も満腹、楽しいイブを過ごせました。

今年は、未曾有の大震災、風水害と大変な1年でしたが、
来年は、佳き年でありますようにと願いつつ、今年のブログの締めといたします。
みなさま、良いお年を!

「こびと」シンポ/ゴヤ展/富士山

2011年12月18日 | 日記
12月17日、東洋大学でシンポジウム<「こびと」という異界>があり、東京に行ってきました。

このシンポは11月27日のブログで紹介しましたので、ご覧ください。


百人を超える方々が熱心に聴いてくださいました。 (写真提供:山本まり子先生)

<プログラム>
司会:石田 仁志(東洋大学文学部・教授)
コメンテーター:竹原威滋(奈良教育大学教育学部・特任教授)

1.「異界」の意味領域
  -言説史の観点から-  
  池原陽斉(東洋大学大学院博士後期課程3年)

2.『借りぐらしのアリエッティ』にみる「こびと」像
  -英国ファンタジーとジブリ映画のはざまで-
  信岡朝子(東洋大学文学部・専任講師)

3.グリム童話『白雪姫』にみる「こびと」像
 -北欧・ゲルマン神話とディズニー映画のはざまで-
 大野寿子(東洋大学文学部・准教授)

4.「小さ子」譚にみる日本の「こびと」像
 -御伽草子「一寸法師」と昔話研究を中心に-
 大村達郎((財)宮本記念財団研究員)


私はコメンテーターとして参加しました。右手は司会の石田先生。 (写真提供:山本まり子先生)

翌日は、秋が深まる都内を散歩しました。


ニコライ聖堂とイチョウ並木

その後、国立西洋美術館で「プラド美術館所蔵 ゴヤ展 光と影」を見てきました。


ゴヤの代表作:「着衣のマハ」に出会いました。

そして、帰りの新幹線で富士山を見ることができました。





シンポジウムの盛会を富士山も祝福してくれているようで、満足して帰途に就きました。

「奈良マラソン」の日、なら講座「奈良のことば」を聞いてきました!

2011年12月12日 | 日記
10月17日のブログで紹介した講演「奈良のことば」を昨日、聴いてきました!

昨日は、ちょうど「奈良マラソン」の日で、講演会場の奈良教育大の前の道路も
ランナーであふれていました。


全国から1万8千人のランナーが参加したそうです。

さて、奈良講座「奈良のことば」ですが、
加藤久雄先生は、共通語、標準語の違い、方言分布、奈良弁の特徴などについて
わかり易く丁寧に解き明かしてくださいました。



なかでも興味をひいたのは、
 
奈良県は近畿方言圏に属するが、南部の吉野郡大塔村・十津川・天川村・上北山村・下北山村の五箇村は
乙種(関東)アクセント地域で、北部の甲種(近畿)アクセント地域と顕著な対立を示している

という点である。

また、

それは単に奈良県内のことに止まらず、近畿地方の中で、
この奈良県南部方言が特異な区画を示すので、学界では
これを「言語島」の典型的な例としている。

ことである。

次の方言地図で確認してください。(奈良県南部の青色の部分)


ウィキペディア「日本語の方言のアクセント」より

奈良生まれで、奈良育ちで、現在も奈良に住んでいるという方でない限り、
奈良弁で語れない。

その人の自然な日常語で語ることが大切だと納得しました。

皆さんも是非自分の自然な言葉で、ふるさとの民話を語りついでくださいね。

★グリム童話ミニ講義1★初版は1812年クリスマス刊行されました!

2011年12月05日 | 日記
このブログのタイトルにもあるように
来年はグリム童話が発行されて200年になります。
そこで、本日のブログより、折に触れて「グリム童話講義」を始めます。

1812年12月20日にベルリンのライマー社から発行されました。
この初版は900部発行されたそうです。
これには、みんさんのよく知っている蛙の王さま、ヘンゼルとグレーテル、
灰かぶり、いばら姫、白雪姫などの伝承メルヘン、86話が収録されています。

そのあと、初版の第2巻が1915年に発行されました。
これには、がちょう番の娘、命の水、もの知り博士など70話が
収録されています。


右が初版第1巻(1812年)、左が初版第2巻(1915年)です。(写真は奈良教育大が所蔵する復刻版です。)


この写真は逆に、右が初版第2巻(1915年)、左が初版第1巻(1812年)です。

グリム童話は、原題を Kinder- und Hausma"rchen と言います。
写真をよくみてください。原題を読み取れますでしょう!
日本語に訳すと、『子どもと家庭のメルヘン集』です。

これはグリム兄弟の弟のウィルヘルムが持っていた本なので、
ウィルヘルムによる書き込みもみられます。(タイトル頁の左ページ)

グリム兄弟は、集めた民話を45年かけて、
「聴くメルヘン」から「読むメルヘン」へと万人に親しまれるように
何回も改訂版を出しています。

1819年 第2版
1837年 第3版
1840年 第4版
1843年 第5版
1850年 第6版
1857年 第7版=決定版

第7版には、第1巻に86話、第2巻に114話が収録されていて、合計で200話になります。
これがグリム兄弟が最後に出した版なので、「決定版」といわれています。

少し間をおいて、ブログでグリム童話についてショート講義をします。お楽しみに!


東洋大学シンポ:12月17日:「こびと」という異界:借りぐらしのアリエッティ、白雪姫、一寸法師

2011年11月27日 | 日記
今日は東洋大学で開催される「こびと」に関するシンポジウムを
紹介しましょう。


人間科学総合研究所公開シンポジウム: 「こびと」という異界
日時:2011年12月17日(土) 15:30~18:00
場所:白山キャンパス 6号館3階6309教室



<プログラム>
司会:石田 仁志(東洋大学文学部・教授)
コメンテーター:竹原威滋(奈良教育大学教育学部・特任教授)

1.「異界」の意味領域
  -言説史の観点から-  
  池原陽斉(東洋大学大学院博士後期課程3年)

2.『借りぐらしのアリエッティ』にみる「こびと」像
  -英国ファンタジーとジブリ映画のはざまで-
  信岡朝子(東洋大学文学部・専任講師)

3.グリム童話『白雪姫』にみる「こびと」像
 -北欧・ゲルマン神話とディズニー映画のはざまで-
 大野寿子(東洋大学文学部・准教授)

4.「小さ子」譚にみる日本の「こびと」像
 -御伽草子「一寸法師」と昔話研究を中心に-
 大村達郎((財)宮本記念財団研究員)

ご覧のように、ジブリ映画『借りぐらしのアリエッティ』、
グリム童話『白雪姫』、御伽草子『一寸法師』と
いずれも「小さ子」、「こびと」が登場します。

まず、かわいいデザインのポスター
をご覧ください。

わたしは、コメンテーターとして、

★ 家につく精霊:「座敷童子」、「コボルト」、「ゴブリン」
★ 地下の精霊:「金銀を掘るこびと」、「ツヴェルク」、「ドワーフ」
★ 水から生まれた精霊:「少彦名神」、「桃太郎」、「田螺息子」など

を例示しながら、
人に親切をしたり、悪戯もする「異界から来た小さ子の来訪神」の系譜という視点から
お話してみたい。

「こびと」という異界に旅して、古今東西の物語の世界に
しばし遊んでみませんか!


関西の方々はちょっと遠いですが、
関東方面の方は、是非いらしてくださいね。

さらに詳しくは下記サイトをご覧ください:
「こびと」という異界

今日は、シンポジウムの案内でした。