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竹原BLOG:奈良民話祭り ― グリム童話・メルヘン・語りの文化 とっておきの話。 

夏の奈良民話祭り:8月5日(金)午後3時より奈良町物語館で4回公演!
奈良燈花会に行きがてら、ぜひ来てくださいね!

民話祭り2013盛会・多謝!/エフエムハイホー・ラジオ祭り8月14日出演!

2013年08月11日 | 日記
奈良民話祭り2013は、盛会のうちに終了しました。
年々、少しずつ、参加者が増え、市民に定着しつつあります。

感謝をもって皆様に報告いたします。


ぱーぷる8月号のEVENTに載せていただきました。


奈良新聞の8月8日の催しランンナップのイベントに載せていただきました。


語りに耳を傾ける人々


音声館のスタッフによるわらべ歌と手遊びに興じる人々


紙芝居に見入る子どもたち


夕方、燈花会のともしびに雰囲気満点の会場:奈良町物語館


8月8日にはNHK奈良放送局が「ならナビ」でニュースとして取り上げてくださいました。

奈良日々新聞にも記事が載るそうです。


ナーミンテラー(奈良の民話の語り手)のみなさま、お疲れでした。
そして、参加してくださった多くのみなさま、ありがとう、多謝、サンキュウ、ダンケ!


来年は5年目を迎えます。
奈良燈花会の風物詩として奈良県民に愛される「民話祭り」になりますよう
さらにナーミンテラーともども精進します!


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さて、8月14日(水)には、
「第3回、エフエムハイホー ラジオ祭り」が
王寺駅前、リーベル王寺東館5Fりーべるホールで開催されます。
私が午後1時から30分間「奈良の民話を楽しむ」と題して講演します。

下記のサイトをご覧ください:

エフエムハイホー ラジオ祭り


ならまち、吉野、柳生のお話を語りつつ、
民話地図やこのほど出版された「子どもと家庭のための奈良の民話」も
話題にするつもりです。

よろしかったら、聴きに来てくださいね。


ところで、毎日暑いですね。
お元気でお過ごしください。




近刊の『子どもと家庭の奈良の民話Ⅰ』を民話祭り会場でご覧ください!

2013年08月03日 | 日記
いよいよ「奈良民話祭り」が奈良町物語館で開催されます。

8月8日(木)、9日(金)午後です。
詳しくは、7月20日のブログをご覧ください。

さて、ナーミン(奈良の民話を語りつぐ会)では、かねてから企画中だった『子どもと家庭の奈良の民話』の第1巻が
このほど、 京阪奈情報教育出版から出版の運びとなりました。



監   修:  奈良の民話を語りつぐ会 代表 竹原 威滋
再   話:  村上 郁
編   集:  青木 智史・竹原 威滋
挿   絵:  マスダ ケイコ・山崎 彩乃
編集 協力:  小西 雅子・吉本 京       
定   価:  900円(税別)/ A5判 130頁
発 行:  京阪奈情報教育出版株式会社
       〒630-8325奈良市西木辻町139-6
発 行 日: 2013年8月31日

出版案内より--------------

奈良には、多くの神社・仏閣がありますが、それには案外知られていない物語が秘められています。
元興寺には「退治された盗賊が鬼になって出没し、小僧が鬼と格闘の末、追い払い、
後に立派なお坊さんになった」というお話があります。
また東大寺の「良弁杉」、油阪の「蓮長寺の龍」、猿沢池には「采女の恋」、徳融寺には「中将姫伝説」、
そして興福寺の菩提院には鹿をめぐる悲しいお話「十三鐘の石子詰め」があります。
剣豪の里、柳生では「石舟斎と一刀石」、また山深い吉野では「伯母峰の一本足の鬼」や
「弁慶の隠れ塔」の伝説が語られています。
このように、歴史のある奈良には鬼や龍の話から、仏教説話、悲恋物語、
親子愛の物語と実に多くのお話があります。

しかし、このような奈良の人々が語り伝えてきた故郷(ふるさと)の民話が途絶えつつあります。
昔はおじいさんやおばあさんがお話を孫たちに伝えてきたのですが、
三世代同居の家族が少なくなり、核家族が増えてきて、地方の貴重なお話が聞かれなくなったのです。
本書は、民話調査に基づく伝承テキストを子どもたちに親しみやすい語り口で再話されたものです。

読者のみなさん、ぜひ声に出してお子さまの前で読んであげてください。
また、覚えて、お子さんの前で語ってください。家庭で、保育園で、幼稚園で、子ども園で、学校で、
図書館で、家庭文庫で、お話会で、歴史ある奈良の民話を語りついでください。


第1巻は、人間が主人公の話が50話入っています。
続いて、第2巻(動物たちの話)、第3巻(こわい話と笑い話)が今年度に刊行される予定です。 

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出版に先立って、奈良民話祭りの会場で見本をご覧いただけますので、
手に取ってご覧ください。

では、みなさん、ぜひ、是非、「奈良なら民話祭り2013」にいらしてくださいね。

(追伸)
7月7日のブログでコメントを書いてくださった荒木さん、
もし、民話祭りにいらしたら、声をかけてくださいね。


県民だより掲載「奈良のむかしばなし」パネル展を見に、図書情報館に行ってきました!

2013年07月27日 | 日記
前から気になっていた民話記事がありました。

それは、奈良県の広報誌「県民だより」に掲載されていた「奈良のむかしばなし」です。

県内在住の随筆家 山崎しげ子さんが文章を担当、分かりやすいイラストや写真、
ゆかりの地の地図や行き方も載っており、とても親しみやすい民話紹介コラムです。

それが、現在まで39話、載ったそうです。

そのすべてが、県立図書情報館でパネル展示してあることを
昨日、奈良新聞で知って、早速、見に行ってきました。


図書情報館HPサイトより


しかも、会場では、第1話~39話まで冊子にして、無料配布していましたので
1部、頂きました。


左は冊子の表紙です。
右上は、第1話「神野山の天狗」(『県民だより』平成18年5月号)
右下は、第39話「きつねの井戸」(『県民だより』平成25年6月号)

時々、「県民だより」を手にして読んでいましたが、
こうして、パネル展で39話を通しで読んで、おまけに冊子までいただいて
とても満足して帰りました。

改めて、奈良の歴史の深さ、隠れた庶民の語りの文化のすばらしさに触れることができました。

あなたも、パネル展に行かれませんか?

8月4日まで、入場無料です。

下記サイトを見てください。
企画展示「奈良のむかしばなし展」



「奈良なら民話祭り」8月8日9日奈良町物語館で開催、プログラム決定! 燈花会の折りにぜひ来てください! 

2013年07月20日 | 日記
今年の民話祭りも、燈花会の期間に開催されます。
燈花会の行き帰りにぜひお寄りください。

今年の夏は、節電をして、ほの明かりの中でふるさとの民話を語り合おう!

「夏の奈良民話祭り」8月8~9日:奈良町物語館で開催。 ポスターをご覧ください!


 

ナーミンテラー(奈良の民話の語り手)が心をこめて、語ります。
NMN48(エヌ・エム・エヌ・フォーティーエイト)が、ただいま、リハーサル中です。
   

8日の第1部、第3部では、音声館のスタッフがわらべうたを歌ってくださいます。
9日の第2部~第4部では、村上郁さんが語ってくださいます。


プログラムが決定しましたのでお知らせします。

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★8月8日(木)奈良町物語館

【1部】14:00~15:00
挨拶
ナーミンのうた
采女神社のはなし
餅飯殿通り
不審ヶ辻子の鬼
わらべうた(音声館・今里さん)
紙芝居「帯解の龍」
園生姫のはなし
ほととぎすの声
わらべうた
蟻通明神 矢本
広岡の腰痛地蔵
わらべうた(音声館・今里さん)

【2部】15:30~16:30
挨拶
ナーミンのうた
奈良の大仏と京の大仏
紙芝居「良弁杉」
中将姫のはなし
わらべうた
久米の仙人
猿の肝
わらべうた
オオカミのおんがえし
あんころ餅とあみださま
虫の知らせ
わらべうた

【3部】17:30~18:30
挨拶
ナーミンのうた
餅飯殿通り
鬼子母神とザクロ
紙芝居「いうなの地蔵」
わらべうた
ふしぎな旅人
蟻通明神
弘法清水
わらべうた(音声館・高橋さん)
不審ヶ辻子の鬼      
おじいさんきたでぇ  
わらべうた(音声館・高橋さん)

【4部】19:00~20:00
挨拶
ナーミンのうた
十三鐘の石子詰
不審ヶ辻子の鬼
紙芝居「良弁杉」
わらべうた
染八ぎつね
きつねのお産
わらべうた
おふじ井戸
虫の知らせ
わらべうた


★8月9日(金)奈良町物語館

【1部】13:30~14:30
挨拶  
ナーミンのうた
十三鐘の石子詰  
中将姫のはなし  
紙芝居「良弁杉」
わらべうた
猿の肝  
オオカミのおんがえし 
わらべうた
伯母が峰の一本足
犬と笛
わらべうた

【2部】15:00~16:00
挨拶
ナーミンのうた
采女神社のはなし
餅飯殿通り
紙芝居「帯解の龍」
わらべうた
牛の宮
あんころ餅とあみださま
わらべうた
染八ぎつね
庄やん
戦火の弘法大師(村上さん)
わらべうた

【3部】16:30~17:30
挨拶
ナーミンのうた
良弁杉
十三鐘の石子詰
紙芝居「いうなの地蔵」
わらべうた
伯母が峰の一本足
園生姫のはなし
ほととぎすの声
わらべうた
蟻通明神
弓の名人(村上さん)
わらべうた

【4部】18:00~19:00
挨拶
ナーミンのうた
中将姫のはなし
鬼子母神とザクロ
蓮長寺の龍
紙芝居「良弁杉」
わらべうた
おふじ井戸
きつねのお産
蛙になった人間
おじいさんきたでぇ
天狗さんのまな板石(村上さん) 
わらべうた

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みなさま、是非ぜひ、お出で下さいね!!



溝井裕一編『グリムと民間伝承 東西民話研究の地平』<竹原退官記念論文集>(麻生出版)が出版される!

2013年07月13日 | 日記
グリム童話の初版の第1巻が出版されたのが、1812年、
第2巻が出版されたのが、1815年です。
つまり、昨年から来年にかけて「グリム童話誕生200年」の記念すべき年です。
ドイツにおいても、いろんな記念行事やら、グリム童話にまつわる記念出版が目白押しです。

ところで、私たち「グリムと民間伝承研究会」では、
グリムと民間伝承にかかわる記念論文集を刊行しました!



溝井裕一編 『グリムと民間伝承 東西民話研究の地平』 麻生出版 5000円(税別)
<竹原威滋先生退官記念論文集>

(入手方法)
■本屋を通じて購入することができます。
 注文の際、JRC(取次店)経由でとおっしゃってください。

■麻生出版に直接注文する場合はメールかFAXでお願いいたします。
 メール:asao_pub@yahoo.co.jp    FAX: 044-989-1454 
 割引注文書は下記のサイトをクリック:   
 書店直通注文書

まず、本の装丁を見てください。
表紙カバーの、オモテには、ゲッティンゲンの市役所前の噴水、「ガチョウ番の娘」の像が載ってます。
そのウラには、シュタイナウの市役所前の噴水、「カエルの王さま」のお姫さまとカエルがいますね。

それはともかく、本体は570ページもある20本の論文が載っています。

目次を載せましょう!


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 竹原威滋  グリム童話とカルヴァン派と近代―「幸せハンス」(KHM83)と「貧乏人と金持ち」(KHM87)をめぐって―
 野口芳子  グリム童話における七の数字について ―不運な七の出現を巡って― 
 浜本 隆志 グリム童話の同類結婚と日本昔話の異類結婚 ―ヨーロッパと日本の動物観とのかかわりから―
 松村國隆  中世の遍歴作家 デァ・シュトリッカーの「三つの願い」
 大野寿子  グリム兄弟「こびと」像にみる古の世界と自然との共生 ―メルヘン、伝説、神話テキストをてがかりに― 
 溝井裕一  狩猟伝説と異界 ―グリム伝説集を中心とした考察―
 斧原孝守  東アジアからみた「赤ずきん」(KHM26)の原型 ―「赤ずきん」と「老虎外婆」との比較―
 久保華誉  白雪姫の身代わりになった動物 ―日本人のイメージをめぐって― 
 金城ハウプトマン朱美 グリム兄弟のメルヒェン「ヘンゼルとグレーテル」 ―その成立と現代ドイツにおける受容―
 鶴田涼子  ドイツ文学のなかの「ねずの木の話(KHM47)」
 梶田純子  オレンツァロ ― バスクの「歳神」伝承
 天沼春樹  物語の迷宮へ
 岩瀬ひさみ ヘンワイフまたはヤハリシュ・ウルラル ―継母の相談役―
 佐藤結佳  「クラバート」伝説の特徴 ―ATU325「魔法使いとその弟子」類話比較より―
 永池健二  消えた幽霊の足
 齊藤 純  神野山と「天狗さんの石合戦」―大和高原における「山の争い」伝説の展開―
 鵜野祐介  「鼠の嫁入り」の起源と構造 ―伝承文学にみる「子どものコスモロジー」―
 阿部奈南  世間話「口裂け女」に関する一考察
 間宮 史子 Vorstellungen von Raum und Zeit in der Anderswelt im japanischen Volksmärchen

 <献辞> ロルフ・W・ブレードニヒ  親愛なる同僚、竹原先生へ
<特別寄稿> ハンス=J・ウター 愚か者につける薬はない― ノルウェーの「笑い昔話」に関する小論― 

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論文名をよくご覧ください。

グリム童話や伝説にかかわるもの、現代伝説、グリム童話と日本の民話の比較研究など多方面にわたっています。

最後には、あのATU民話話型カタログの著者:ウター教授も笑い話についての論文を特別寄稿してくれています。

編者は、関西大学の准教授、溝井裕一先生です。

編者のことばを「はじめに」から一部引用します:


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タイトルにもあるように、この本がテーマとするのは「グリム」と「民間伝承」である。
グリムというとドイツのイメージが先行しがちだが、それだけでなく他のヨーロッパ諸国やアジアの民間伝承もとりあげている。
この本が企画された2012年は、奇しくもグリム兄弟が『子どもと家庭のメルヒェン集』を出版してから200年目にあたる。
本書におさめられた諸論文は、象徴史、ひとと自然の関係史、ドイツ文学、比較民話学、日本民俗学といった分野に大別されようが、
いずれも、かならずしもこのカテゴリーにとどまるものではないことも強調しておきたい。
それぞれの論文が、いかにひとつの分野や国の枠にとどまらないテーマをあつかっているかは、
じっさいに読み進めていく過程でおのずからあきらかとなるはずである。
そもそも民間伝承は、国境をこえ、各文化に適応しながら語りつがれてきたものである。
それゆえ、その研究もまた、常に既存の枠をこえていくよう運命づけられているのであろう。
この本をとおして、民間伝承研究のさまざまなアプローチや、そこに秘められた可能性についてご理解を深めていただければ幸いである。

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書名の副タイトル「東西民話研究の地平」が示しているように、ある意味、日本におけるグリム研究の最先端の論文集です。

ぜひ、お読みいただければ、幸いです。



リトアニアの国際口承文芸学会で「奈良民話祭り」を紹介してきました!

2013年07月07日 | 日記
国際口承文芸学会 (ISFNR) の第16回大会が
2013年6月25日~30日にビリニュス市(リトアニア共和国)で開催されました。


リトアニアの首都:ヴィルニスの旧市街の遠景

主催者はビリニュス大学のリトアニア民間文芸研究所で、
総合テーマ「現代社会における口承文芸、その統一性と多様性」のもと
世界から研究者が集まり、250名を超える研究発表がありました。

大会案内サイトをご覧ください。

学会の公式言語は、従来、英語、仏語、独語、露語でしたが、
今大会からは英語オンリーになりました。

そこで、英語のにがてな私は、ゲール語圏の民話研究者の岩瀬ひさみさんとの共同発表だったので、
その責務を果たすことができました。

発表題は、以下の通りです:

How can we hand down the traditional folktales of the area to the future generations?
Examples: Nara Folktale Festival and the Nara Folktales walking Map.
                      Takeshige Takehara (Ikoma/Japan)
                      Hisami Iwase (Fukuoka/Japan)
(日本語題)
私たちはどのようにして故郷の伝統的な民話を次世代に語り継ぐつぐことができるか。
その事例:奈良民話祭りと奈良民話地図


左:岩瀬さん、右:竹原  スクリーンには奈良民話祭りの写真がでています。

発表の要旨を下記に日本語で載せます: 

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 私たちは長年奈良県下でお年寄りから民話を聴き、それを報告書にまとめてきました。
昔は家庭において民話が語り継がれてきましたが、今日ではほとんどの家庭が核家族になり、
そのような故郷の民話が途絶えつつあります。
 そこで、日本の奈良において三つのプロジェクトを立ち上げました。

 その一つ目は、「奈良民話祭り」の開催です。
私がフィールド・ワークで集めた民話を再話して、子どもたちにも良く理解できるようにしました。
そして語り手講座を開き、学生やお年寄を現代の語り手としてとして養成しました。
その後3年前から毎年夏に「奈良民話祭り」を開催してきました。この祭りは少しずつ市民に知られるようになってきました。
 その二つ目は、「NHKお話ステージinなら燈花会」です。
地元の放送局のアナウンサーによる民話の朗読劇です。
 その三つめは、私が集めた民話を基にして、「奈良民話地図」の刊行です。
地図の表には奈良の伝説で語られているスポットを明示し、民話地図の裏には民話テキストを掲載しました。
この地図を持って、奈良町のお話のスポットに出かけ、テキストを声を出して読めば、
お話の内容が実地に良く理解できるようになっています。
これは、「地域の伝統文化」を知ることのできる教材にもなります。
また、日本語版だけでなく、英語、ドイツ語、中国語版、韓国語版も作成しましたので、
学校の生徒だけでなく、外国人観光客にも役立っています。

この事例を紹介し、民話を未来に語り継ぐ意義について考察しました。
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日本からも10名余りの研究者が参加しました。

その発表題の一端を挙げましょう:

Grimms' Fairy Tales in Modern Japan
Fumiko Mamiya (Tokyo, Japan)

Stories for Calling Soul: Roots of the Strangers Appearing in Japanese Folk Narratives Related to Tsunami
Yusuke Uno (Ibaraki-City, Japan)

Transformation from Individual Art to National Art in Ainu and Nivkh
Itsuji Tangiku, Chika Shinohara (Sapporo, Japan)

The Social Significance of Narrative and the Current State of Folktales in Modern Japan
Miho Saito (Tokyo, Japan)

Syllable Number Orientation and Accent Orientation in Ainu Epic Versification
Osami Okuda (Ebetsu, Japan)

The Japanese Version of ATU 410 (Nemureru Mori no Bijo)
Makoto Yokomichi (Kyoto, Japan)

Influences of Victorian Values in Japanese Grimm's Fairy Tales Used by English Translations
Yoshiko Noguchi (Osaka, Japan)


最終日の夕には、コングレス・ディナーが、ヴィルニスのシティー・ホールで華やかに開催されました。


右手は、挨拶する学会会長のマールツォルフ(ドイツ・ゲッティンゲン大学教授)

次回大会は、アメリカのマイアミで3年後に開催されます。

今後のブログでは、大会後に訪れたデンマークの旅も含めて、さらに詳しく報告するつもりです。


梅花女子大学出版助成:モンゴメリー編著・鵜野祐介監訳『スコットランド民話集』が刊行されました!

2013年06月30日 | 日記
前回のブログでは、「東大寺大仏縁起絵巻」をもとに絵本化された『生まれ変わり』について紹介しましたが、
今回も新刊紹介をいたしましょう!
鵜野祐介先生が、梅花女子大学の大学院の学生さんたちと翻訳された民話集『スコットランド民話集』です。
編著者は、スコットランドの伝承童謡集も出版しているモンゴメリー夫妻です。



鵜野先生は、モンゴメリー夫妻とお知り合いで、その娘さんが増補再版された本から訳されています。
継子譚、異界訪問譚、冒険譚、累積譚、愚者譚、巧智譚、動物葛藤譚など53話が収められています。

この本の副題にもなっている「世界の果ての井戸」の話を取り上げてみましょう。

グリム童話の「ホレおばさん」に似た話です。
継母の命令で娘が「世界の果ての井戸」に水を汲みに行く話です。
その井戸には、うろこに覆われた首だけの、三人の男がいて、
親切にその願いを聞き入れ、首を洗ってやると、
それぞれの男は、「十倍も美しい娘になる」
「ものを言うたびに、ルビー・ダイヤモンド・真珠が口からこぼれ落ちる」
「髪をくしけずるたびに、金や銀がいっぱい出てくる」
と約束してくれる。
継母は、自分の娘も「世界の果ての井戸」に行かせるが、
不親切なので、不幸な罰をうける話である。

ところで、「うろこに覆われた首だけの、三人の男」といえば、
何か思い出しませんか?
そう、宮崎駿の『千と千尋の神隠し』にも出てましたよね。
あの映画には、「世界の水にかかわる妖怪」がちりばめていましたよね。

ちょっと、脱線しました。元に戻しましょう。

鵜野先生は、稲田浩二先生と『世界昔話ハンドブック』(三省堂)を編纂されておられ、
世界の民話比較学にも明るく、巻末の解説も大いに役立ちます。

ナーミンのみなさま
小梅文庫のみなま、
そして日本の語りに関心のあるみなさま、

スコットランドにおいてストーリーテラーの「語りの古典」になっている本書からも
好きなおはなしを選んで、子どもたちに語ってみませんか!


『生まれ変わり』東大寺大仏縁起絵巻が寮美千子氏の文で絵本になりました!

2013年06月22日 | 日記

ちょうど、1年前の6月23日のブログで、
国宝「信貴山縁起絵巻」を絵本化した『空飛ぶ鉢』について紹介しましたが、
今回は、「東大寺大仏縁起絵巻」をもとに絵本化された『生まれ変わり』について案内しましょう!



「東大寺大仏縁起絵巻」は、東大寺に伝わる3巻の絵巻物だそうです。
室町時代の天文5年(1536)に東大寺の祐全(ゆうぜん)という僧が編纂したものです。
その前半、上巻と中巻の途中までの物語を収めてあります。



インドの霊鷲山のお釈迦さんのもとにいた救世観音、弥勒、文殊、普賢の菩薩が、天平時代に大和の国に生まれかわり、
それぞれ、聖武天皇、良弁、行基、菩提僊那に化身して、東大寺大鋳造を果たしたという壮大な物語です。

菩提僊那はまだ登場していませんが、開眼法要のある後半の物語は『いのりの力』というタイトルで後日刊行予定だそうです。

今回も、奈良に住む地元の作家:寮美千子さんの解りやすい文章がつき、素敵な絵本になっています。

500年前に描かれた絵巻が、このように絵本の形で庶民にも親しまれることはすばらしいですね!

大和絵本『生まれ変わり』(長崎出版)

上記のサイトをクリックして、よかったら、手にして読んでみたくださいね!


梅雨に入り、庭のアジサイの青紫が雨に濡れて、映えています。
鬱陶しい季節、みなさま、お元気で!


日本昔話学会:7月6~7日関西外語大にて開催!シンポ「昔話の継承」もありますよ!

2013年06月15日 | 日記
梅雨に入り、蒸し暑いですね!

例年、七夕さんには昔話学会が開催されます。

今年の大会は、関西外国語大学 中宮キャンパス
7月6日(土)~7日(日)に開催されます。

先ずは、プログラムをご覧下さい。



6日(土)には、下記の講演会もありますよ。

 I.授かる神々 ―津軽におけるオシラ神の奇瑞と霊験―  弘前大学教授   山田厳子氏

II.韓国の洪水説話 ―沈んだ島伝説を中心に― 立命館アジア太平洋大学教授  金賛會氏

III. 聞いて・育って・童話を創る        童 話 作 家   あまんきみこ氏
〈対談お相手〉        関西外国語大学短期大学部准教授 阿部奈南氏


7日(日)午前中は研究発表です。
     上のプログラムをご覧下さい。
     いずれも、興味深い発表ばかりですよ!

それから、午後は、「昔話の継承」をテーマにシンポジウムです。

 ○伝承の語り手に学ぶ昔話の継承  長尾にじの子教室お話会(奈良) 吉川紗代氏
 ○なぜ昔話を継承するのか               作 家  中脇初枝氏
 ○何をもって昔話の継承とするのか      東京学芸大学教授  石井正己氏

   司会は、黄地百合子先生とともに 私が務めます。

ナーミンの会員のみなさま!
昔話の語りに取り組んでおられるみなさま!
昔話が大好きなみなさま!
梅花女子大で児童文学を学んでいるみなさま!

ぜひ、ぜひ、おいでください!
     

★グリム童話ミニ講義7★:間宮先生の講演:小さな版(50話)で世に広まった!いばら姫の版の変遷

2013年06月08日 | 日記
先週末には日本口承文芸学会に行ってきました。

間宮史子(白百合女子大学)先生の講演
「200歳を迎えたグリム童話 ―その現代における意義― 」をとても興味深く拝聴しました。

グリム童話には大きな版(200話)と小さな版(50話)があります。
グリム童話は、実際にはダイジェスト版の小さな版を通じて世に広まりました。

大きな版(Grosse Ausgabe)は 初版(1812)から7版(1857)まであり、
小さな版(kleine Ausgabe)は 初版(1825)から10版(1858)まであります。
さらに話によっては、グリム兄弟が書き残したメモ:エーレンベルク稿(1810)もあります。

いままで、大きな版によるテキストの比較はすでになされています。
例えば「いばら姫」については、わたしもブログ:★グリム童話ミニ講義6★で紹介しました。
ぜひ、ご覧下さい。

ところで、間宮先生は、小さな版も視野に入れて、グリム童話のテキスト比較をされています。
そのうち、「いばら姫」の比較分析をご紹介しましょう!



レジメの一部をコピーさせていただきました。

OHは エーレンベルク稿(初稿)を示しています
Gは 大きな版、数字は版を示していします。
Kは 小さな版、数字は版を示していします。
――→ は その方向への変移、
----→ は その方向へ影響を及ばした可能性、
= は 同一、
≠ は 非同一、
* は特に加筆がめだつ版を示しています。


表をじっくりご覧ください。

その下に説明があるように、面白いことがわかってきます。

初稿(OH)から初版(G1)で 加筆され、具体的になり、特に後半の描写が膨らんでいる。
第2版(G2)で、さらに全体的に書き換えと加筆がされている。
小さな版第2版(K2)で 予言の動物がザリガニからカエルに変更されている。
小さな版の第4版(K4)では 13番目の女の悪さを強調する描写がなされ、状況描写が加筆されている。
さらに、大きな版の第6版(G6)と小さな版の第8版(K8)においてそれぞれ説明や状況描写が増えています。
それによって最終的には大きな版と小さな版とが同一のテキストではなくなっています。

細かいことですが、グリム兄弟は、完全版とダイジェスト版を通じて、なんと合計18ヴァージョンを通じて
少しづつテキストの改定を施して、子どもたちが読みやすいメルヘンに仕立て上げていった努力の跡がみられるのです。
そのおかげで、グリム童話は世界の子どもたちに愛されるようになったのですね。

きょうは、グリム童話ミニ講義、第7弾でした。


初春から新緑:花と鳥フォトギャラリー by Takehara

2013年05月31日 | 日記
今日は、私が初春から昨日までにとった花の写真を
楽しんでいただきます。



4月から勤めております梅花女子大学の梅です。
その名の通り、キャンバスに梅林があり、色とりどりの梅が咲き競っていました。 3月



生駒・あすか野の散歩道のチュ―リップ 3月



梅花女子大キャンバスのハナミズキ 4月



我が家の庭のアヤメ 4月



ストレブト・カーパス イワタバコ科のとてもほんのり青紫の花、知人に頂きました。 5月



アベノ・アルカスを望む。新緑を前景に。  5月



のんびりと泳ぐ白鳥 あすか野の近くのゴルフ場の池にて  5月


今日は、梅雨に入る前に、気晴らしに

題して
「初春から新緑:花と鳥フォトギャラリー by Takehara」でした。


日本口承文芸学会が6月1日2日に深川江戸資料館であります。 

2013年05月24日 | 日記
第37回日本口承文芸学会が、6月1日~2日に、深川江戸資料館と森下文化センターで開催されます。
その主なプログラムを掲げます。

第1日目 6月1日(土)  深川江戸資料館 二階 小劇場

開会の辞 13時00分 間宮史子(本学会会長・白百合女子大学)
公開講演会 13時05分~16時20分 2階 小劇場

200歳を迎えたグリム童話 ―その現代における意義― 間宮史子(白百合女子大学)
哭きからウタへ―琉球と日本本土の葬送歌をめぐって 酒井正子(川村学園女子大学)
江戸東京の民俗信仰         大島建彦(東洋大学名誉教授)

第2日目 6月2日(日)  森下文化センター

研究発表
第一会場 9時15分~12時15分 3階 第1・第2研修室
香川県三豊市の浦島伝説 山田栄克
現代伝説・伝承考―インターネットにおける現代伝説の考察 川島理想
棄老説話(難題型)の源流 田畑博子
中日昔話における蛇婿の比較 楊静芳
武塔神とは何だったか―五道(大)神から五頭天王・牛頭天王へ 山口建治

第二会場 9時51分~ 3階 第2・第3会議室
加賀家文書「菊のかんざしみだれ髪」からの眺め
   蝦夷通辞によるアイヌ語版「お吉清三」口説    深澤美香
カムイからアイヌへの意思伝達について―散文説話を中心に― 大谷洋一
アイヌの叙事詩 「メノコユカラ」をめぐって 荻原眞子
短詩型歌謡の機能抱合力―ロシアのチャストゥーシカを例に 熊野谷葉子

シンポジウム  13時00分~16時30分 2階 多目的ホール
「口承文芸」「民俗」研究の可能性を問う―昭和初期からの照射―

橘正一の個人雑誌『方言と土俗』から見えること
「方言」研究と「口承文芸」研究との交差点として 高木史人(名古屋経済大学)
〈ことばの聖〉@京都―新村出と民俗学的言語研究の交点― 菊地 暁(京都大学)
雑誌『掃苔』に読む昭和初期「掃苔」趣味の諸相―その連続性と画期性について―
                          土居 浩(ものつくり大学)
「民俗芸術」の可能性と限界 真鍋昌賢(北九州市立大学)
コメント          川村邦光(大阪大学)
司会        高木史人

閉会の辞 16時30分

このほか、聴き耳の会などのよる<公開語りセミナー>もあります。

一般の方で学会に参加希望の方は下記のサイトをご覧ください。
もっと詳しく載っております。
第37回日本口承文芸学会大会

下記の深川江戸資料館のHPもクリックして見てください。
江戸・東京の歴史と語りを学んでみませんか~日本口承文芸学会大会にご招待~

今日のブログは、学会情報でした。

『春日野の歴史と文学を歩く』を読み、民話の背景がよくわかりました!

2013年05月18日 | 日記

素敵なカバーの本です。まず、装丁写真をご覧ください。

もみじの葉の影絵が素敵ですね。

奈良の景色を撮っておられる浜四津成信の写真です。地蔵院の白壁に映った冬紅葉の影です。

さて、この素敵な装丁の本のタイトルは、宮川久美編著者『奈良春日野の歴史と文学を歩く』です。
宮川先生は奈良佐保短大教授で、万葉集や古事記・日本書紀、東大寺正倉院に残る古文書などの研究をされています。

本書には、春日野を中心とした、お寺や神社のお話が載っています。

話題になっているのは、佐保姫物語、春日野の仏教世界:鹿野園・新薬師寺・十二神将、元興寺の道場法師、
東大寺と聖宝、東大寺の守り神:手向山八幡宮、玄と首塚、春日祭と春日若宮おん祭りなど。

このように春日野をめぐる多方面のテーマを八人の専門家の先生たちが読み解いてくれています。
花園大学の丸山顕徳教授(国文学)、佐々木閑教授(インド仏教学)、天理大学の齋藤純教授(民俗学)ほか
豊富な執筆陣です。

簡潔にわかりやすく書いてくれていて、80ページの小冊子なので、一気に読んでしまいました。

なぜ、東大寺に手向山八幡宮があるのか?
元興寺になぜ鬼がでるのか?
十二神将ってどんな仏像なのか?
破石町になんであんなミニ・ピラミット頭塔があるのか?
「南大門」はわかるが、「転害門」って変な名前の門やなあ!

こんな日頃、心の片隅で疑問に思っていたことが、晴れてすっきりしました。

あなたも、読んでみませんか?

奈良新聞によると
入手希望者は、佐保短大に電子メールで申し込むと良いそうだ。
送料のみ負担ということです。
info@narasaho-c.ac.jp




★グリムと民間伝承研究会★第57回例会案内★東京外大・5月26日「クラバート伝説」について発表!

2013年05月11日 | 日記

 大型連休も終わり、新緑の季節となりました。
 皆さま、お元気でいらっしゃいますか。

 さて今回は、日本独文学会の春季大会に合わせて、
大会2日目午後にグリミンの例会を開催することになりました。

★今回は名古屋大学大学院でソルブ民族のクラバート伝説を対象に研究されている
伊藤 惟さんに「『ソルブのクラバート伝説』―民族アイデンティティと、他者性への
視線の表象―」と題してご発表いただくことになりました。

みなさん、オトフリート・プロイスラーによるドイツ児童文学の名作『クラバート』をご存知ですか?



宮崎駿さんもこの作家の影響を受けているようです。



「千と千尋の神隠し」もなんとなく「クラバート」によく似た物語の展開になっているのもわかる気がします。



2008年には『クラバート 闇の魔法学校』として映画化もされています。



ドイツでは当時、観客動員数が110万人を超えたそうです。
今でもDVDで見れますよ。

見習いとして少年クラバートが理不尽な親方のもとで魔法使いの修行を始め、
仲間の助けを借りて立ちはだかる強力な障害を乗り越えて自分の人生を歩き始めるという
ドイツのファンタジー小説です。

それでは、まずは発表者のコメントを載せましょう!

 【発表の概要】
ドイツの児童文学作家プロイスラーによる青少年小説 KRABATは、ラウジッツ地方に
居住する少数民族ソルブ人に伝わる良い魔法使い伝説『クラバート伝説』の一部を基にして構成された。
この伝説は19世紀を通して再話を繰り返され、内容の発展・拡大を繰り返し、20世紀には民族アイ
デンティティの形象として文学作品化もした。
本発表で焦点をあてるのは、本来の『クラバート伝説』の姿、ソルブ民族のいかなる視点がこの
魔法使いを生んだのかである。
この魔法使い伝説の機能を、ソルブ民族とドイツ民族との歴史的・宗教的な背景と、
文学研究としての伝説考察との双方からの視点で、「民族アイデンティティ」と「他者性」を
キーワードにしながら考察したい。

と、いうことで、研究会の案内です。

            記

●日時: 2013年5月26日(日)午後1時30分から(時間厳守)
     午後1時30分~4時 研究会(時間厳守)
     午後4時~5時 懇親会(大学近辺の喫茶店・自由参加)
●会場:
 東京外国語大学 府中キャンバス  研究講義棟2階 小講義室223
 (JR中央線、JR新宿駅から「武蔵境」駅のりかえ 西武多摩川線「多磨」 駅下車 徒歩5分)
 (京王電鉄「飛田給」駅北口より多磨駅行き京王バスにて約10分 「東京外国語大学前」下車)
 (〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1)
   府中キャンパスアクセスガイド
   

●内容:
 
★研究発表 午後1時半~
    伊藤 惟 (名古屋大学大学院 国際言語文化研究科 博士課程)
      『ソルブのクラバート伝説』―民族アイデンティティと、他者性への視線の表象―
     
●参加費 500円

■今後のグリミン例会予告■

★第58回例会:グリム・シンポジウム(予定)
 2013年度日本独文学会秋季研究発表会(北海道大学 9月28日~29日)において
   テーマ:グリム童話と伝承文学における父親像と母親像
   パネラー:野口芳子、竹原威滋、溝井裕一、山本まり子、金城=ハウプトマン朱美


  関西の方には、あいにく遠いですが、
どなたも大歓迎です。

ついでに、今後の学会情報も載せておきましょう!


■学会情報■

★日本独文学会2013年春季研究発表会 東京外国語大学 府中キャンバス 6月25日~26日
詳しくは詳しくは学会HP

★日本口承文芸学会  第37回大会 
 6月2日(土)深川江戸資料館
  公開講演 200歳を迎えたグリム童話―その現代における意義―  間宮史子
       哭きからウタへ―琉球と日本本土の葬送歌をめぐって 酒井正子
       江戸東京の民俗信仰                大島建彦
6月3日(日) 森下文化センター
  シンポジウム: 「口承文芸」「民俗」研究の可能性を問う―昭和初期からの照射
   パネラー:高木史人、菊池暁、土居浩、眞鍋昌賢、コメント:川村邦光 司会:高木史人
  詳しくは学会HP:学会HPサイト

★国際口承文芸学会 (ISFNR) 第16回大会
 2013年6月25日~30日 ビリニュス市(リトアニア共和国)
 ビリニュス大学 リトアニア民間文芸研究所
 総合テーマ:現代社会における口承文芸、その統一性と多様性
    詳しくは下記のサイトを参照:
   大会参加案内サイト
   大会プログラム
   学会HPサイト

★日本昔話学会 関西外国語大学 中宮キャンバス 7月6日(土)~7日(日)
  7日(日)シンポジウム: 昔話の継承
   パネラー:吉川沙代、中脇初代、石井正己、 司会:黄地百合子、竹原威滋


今日は、グリミンのお知らせでした。

ちなみに、久しぶりでホームページも更新しました。
みてくださいね。
ここをクリック!


中将姫が織った「當麻曼荼羅」を見てきました!

2013年05月04日 | 日記
連休を利用して奈良国立博物館に行き、
特別展「當麻寺―極楽浄土へのあこがれ―」を見てきました。

2年ほどまえのブログに「中将姫の話」を紹介しました。

(どんな話だったか知りたい人は、中将姫の話をクリックしてください。)

中将姫は当麻寺で出家して、尼さんにならはってんて。
そののち、蓮の茎を集めて、曼荼羅を織り、曼荼羅を見ながら極楽往生しはったということや。



曼荼羅を織る織女 當麻寺縁起 下巻 室町時代 当麻寺蔵

なんとその曼荼羅を見てきました。



當麻寺の當麻曼荼羅は、鎌倉、室町、江戸時代に合計3回、転写されているそうです。


これは、国宝 綴織當麻曼荼羅 室町時代の転写、当麻寺蔵 です。


これは、江戸時代の転写  徳融寺蔵(徳融寺は中将姫の父豊成の別宅跡で、中将姫はここで継母と少女時代を過ごしたそうです。)

そのほか、當麻曼荼羅は、各地のお寺に流布し、その事例も展示されています。
少しずつ、絵柄が違っているのを見るのも面白いです。

上の曼荼羅をよく見てください。

中央には、勢至菩薩、阿弥陀仏、観音菩薩が鎮座し、その周りには仏・菩薩、天人たちがおられ、
輝かしい浄土の世界が描かれています。

画面の左側には、インドのとある国の王妃が極楽浄土への往生を願うストーリーが描かれています。

画面の右側には、浄土を心に想い描くための教えが示されています。

下辺には、生前の行いにより往生の仕方が分かれるという内容の絵が描かれています。


この特別展は、6月2日まで開催されています。

ぜひ、連休休みに、中将姫の心の世界を垣間見ては、いかがでしょう!