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カンタータ BWV120

2021-05-15 | つぶやき

「神よ、讃美はシオンにて静けく汝に上がり」というタイトルのカンタータで町議会発足式(Ratswahl)のために書かれたもの。初演はいずれにしても1742~1744年のどこかで行われたが、おそらくその前の1729年9月29日であろうという。バッハがこのカンタータのために書いた確かな部分はレチタティーヴォと最後のコラールのみであるそうだ。オープニングアリアはおそらくライプツィヒ以前のヴァイオリン協奏曲からの派生であり、ソプラノアリアもヴァイオリンソロを伴う以前のアリアの編曲の可能性があり、同じ曲をヴァイオリンソナタBWV1019aの第3楽章の以前のバージョンで使用したそうだ。また、1729年に書かれた結婚式カンタータ(BWV120a)で2つのアリアとオープニングコーラスを使用し、また、1730年には同じ2つのアリアとオープニングコーラスをアウグスブルク信仰告白の200周年を祝うカンタータ(BWV120b)で編曲したそうだ。そして人生の最後に、このカンタータの第2部をミサ曲ロ短調の’Et expecto’として書き直したそうだ。新しい情報が明るみに出るまで、推測のままであることが多いが、バッハがこの曲を多くの異なるバリエーションで使用したことから、バッハがこの曲を大成功だと思ったことは確かであろうという。 ⇒ Gott, man lobet dich in der Stille – Bach (bachvereniging.nl)

Bach - Cantata Gott, man lobet dich in der Stille BWV 120 - Van Veldhoven | Netherlands Bach Society

●参考までに結婚式カンタータ(BWV120a)を以下に引用する。2つのアリアとコーラスがBWV120と同じである他に、シンフォニアがBWV29のシンフォニアと同じであることがわかる。

Bach - Cantate BWV 120a - Herr Gott, Beherrscher aller Dinge

●このカンタータの第2部のコーラスを書き直したというミサ曲ロ短調の’Et expecto’は下記の動画で、1:22:18~の部分。

Bach - Mass in B minor BWV 232 - Van Veldhoven | Netherlands Bach Society

(関連:2019/5/18マイブログ