日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

徹底予測中国ビジネス 日経ビジネス

2010-06-09 | 中国関連書籍書評
徹底予測 中国ビジネス (日経BPムック 日経ビジネス総力編集)
日経ビジネス
日経BP社

このアイテムの詳細を見る


 ネットで日経ビジネスから個の雑誌が出ている事を知り、日本からの出張者の方にお願いして持ってきてもらいました。

 なんと。。3月に掲載された記事の焼き直しなんですが、僕らも紹介されています!

 ということもありますが、皆さんもう読まれている方もいるでしょうが、まだなら是非呼んでおくべきと思うところを。

 中国消費市場の実態として、世帯年収2700万円の超お金持ち、プチ富裕層 世帯年収190万円、一般大衆 世帯年収65万円の生活が載っています。さて、この超お金持ちのコメント。

 「日本製品のコストパフォ-マンスが高い事は認めるけど、高給というイメ-ジは無いでしょ」

 そして南京郊外に住むプチ富裕層の

 「いまや中国メ-カ-の製品は(洗濯機ですが)、品質や機能で外国メ-カ-と変わらなくなった」

 一般大衆の

 「俺らにとって日本製品は憧れの存在なんだ」

 凄く考えさせられますね。お金持ちの発言は何度も私も主張しています。日本のお金持ちが日本のものを好むか?車はポルシャかフェラ-リ、バッグはビトン、その他エルメスやブルガリ。日本のもので高級品は、和服や、高給旅館、一部骨董品関連以外に何があるのだろう?

 多分あっても少ないです。私の周り金持ち多かったのですけど、メイドインジャパンの強みは高給さではない。

 プチ富裕層の発言は、今のところ家電に関してで、いずれ自動車にも来るかも。となると、日本製品をありがたがるのは今の庶民か?でも可処分所得は低い。

 まぁ、僕のお客さんは、このお金持ちとプチ富裕層の間です。結局日本製品は、今現在トップを走っていても、個のランクにステ-タスは落ちるはずなんです。ブランドはやはり世界共通のポジショニングに収斂してしまうと思っています。だから、個の雑誌の記事で幾つかの企業が紹介されていますが、短期的には上手くいくかも、としか思っていません。

 もう一つ、味千ラ-メンの記事で、宣伝用に「ラ-メンのス-プに含まれるカルシウムは牛乳4杯分」と出したところ、それが受けた。そして皆がス-プを飲み干すようになった。

 これって日本じゃ問題が起きるかもしれませんよね。ラ-メンのス-プはコレステロ-ルが高いから飲むな!という方が栄養関係での常識じゃないでしょうか?つまり、本当は体に悪いものでも〔中国人は肉食なので日本人より耐性は強いかもしれませんが)、よい面だけ取り上げて宣伝する。あくまでも味千の成功の一つですが、日本なら外道扱いされる事でも積極的に行う。これが中国市場でのマ-ケティングです。誠実さ??日本じゃ味千は注目浴びていますよね。でも上場企業なら同じ事はできないでしょう。

 その他色々紹介されていますが、私が評価しているのは、資生堂、ピジョン、ベネッセです。他の企業の中には投資先200社近くありながら利益が出ているのは1社しかない企業とか、中国側から聞く限りとても人に紹介できる状態じゃないだろうという会社も載っていました。

 大塚製薬はよいとして、掲載されていないけど、明治製菓、ブルボン等のお菓子業界、ベア-ドパパの様な外食について知りたかったな。

 あ、最後に

 80后とか90后って使うじゃないですが。上海人は80后(パ-リン)も80年代前半、と後半区別しています。5年で全然違う世代。このくらいは明記しましょうね。地元じゃ常識的に語られていますから。10年単位でくくっても全く意味なくなります。所得も違うし。

 

 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする