日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

ヤフ-タオバオ接続初日

2010-06-02 | 中国EC事情・淘宝
 最近一緒に仕事でお世話になっている方のブログに、ヤフ-チャイナモ-ルについてのコメントがありました。

以下抜粋:

オープンしましたね~。
さっそく覗いてみたのですが、ちょうど先日、私がタオバオで購入したBEAMSの服が検索で出てきたんです。
普通に値段が2倍になってました(汗)。↑これがヤフーチャイナモールで、

こっち↓が、タオバオの画面です。同じ写真、同じ出品者ですよね。
79元ですから、今日(6/1)のレートで計算すると1057円ですね。倍は高いなぁ。

ヤフーさん、結構、手数料取ってるんですねぇ(汗)。

こちらが決済の画面です。国際送料、関税、消費税などは別途かかるとのこと。


国際送料に関しては、こちらのページに細かく載ってました。

国際送料について - 買い方ガイド - Yahoo!チャイナモール
http://topics.chinamall.yahoo.co.jp/info/guide/fee/post_8/

まあ、国際送料は仕方ないにしても、
2倍は高いですよね。


あと、ちなみに、ヤフーチャイナモールは、あくまで『個人輸入』であって、
商用、転売を目的とした購入は禁止されているんだそうです。
あと、25Kg以上の荷物もダメみたいです。

【参考ページ】
取扱商品と、輸入禁止・制限品目について - 買い方ガイド - Yahoo!チャイナモール
http://topics.chinamall.yahoo.co.jp/info/guide/beginner/post_2/


なかなか利用するのは難しそうですね。


また、もう一つ気になったのは、
私、先日、crocsのサンダルもタオバオで買ったんですね。
タオバオでcrocsを検索したときは、すごい数のものが出てきたんですが、
ヤフーチャイナモールでは、出てきませんでした。

中国国内でしか使えない電話カードなどが、検索で出てこないのはわかるんですが、
有名なサンダルが出てこないって、何なんでしょうね。
何が基準なんでしょうか。気になるところです。

http://plaza.rakuten.co.jp/nomutetsu/

⇒まだ中をそんなに見ていないのですが、タオバオ側も淘日本というコ-ナ-が初期画面に出るようになりました。
http://www.taojapan.com/
 一般のタオバオの商品検索で名前を入れても出てこないので、日本製品ということで独立のサイトになっているようです。昨年始めたアリババジャパンの商品も出ているのではないでしょうか?

 商品をクリックすると、商品画面と店舗名として日本の出品者の紹介が出てきます。

 さて、物流ですが以下のように記載されています。一旦香港に航空便で送った後に中国大陸に入れるということですね。

问:商品运送方式是怎样的?
答:订单支付成功后,日本的卖家将会把货送到淘日本指定的设在日本的物流中心,物流中心收货后会安排将货从日本空运到香港,再从香港通过申通快递发送到中国国内各位买家的手中。

 スコアジャパンが香港まで送り、香港からは中国の大手宅急便会社申通が行う事になっていますね。従来からアリババジャパンの案件を扱っていましたが、香港から大陸への納入を地場の大手に任せたのですね。

 国際郵便を使わないのは、昨年以来様々な商品が税関で引っかかるので、緩い香港経由からを選択したようです。

 でも。。今、香港大陸間は結構色々な問題が起きているのですが。。

⇒のむてつさんのコメントに関して。。
 価格が倍じゃ全く意味無いですね。日本側は。Crocsは、多分贋物の懸念があるからタオバオのほうではずしたんじゃないかな?どれだけの商品が日本に紹介されているのか現時点では知りませんが、贋物と工場横流し品がかなりありますから、ブランド物ははずしているような気がします。タオバオもその点を気にしていたようですから。

 手数料部分ですが、大きく国内取引と異なるのが、アリババジャパンの中国子会社 翹致(上海)貿易有限公司 というところが、実際に表示されている商品を一旦タオバオユ-ザ-から購入し、それを日本のユ-ザ-に転売する形態になっている所ですね。

AHEAD CONCORD (SHANGHAI) TRADING COMPANY LIMITED
http://chinamall.yahoo.co.jp/tokusho.html
 
 さて、こうやって見ると、日本人が中国で買う場合、中国人が日本から買う場合、共にこのヤフ-タオバオの提携の中では取引は多くは発生しないと思います。

 でも、面白いな


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本田中国の工場操業再開

2010-06-02 | 中国経済関連
 広東省仏山の本田の自動車部品工場のストですが、2週間ぶりに収まって操業を再開したようですね。

 日本ではこの程度の報道のようですが〔ネットでは)、香港の報道を見ていると本田を典型例とした社会問題が色々と書かれています。まぁ、それはおいといて、写真は実は組合側と、従業員側のもみ合いが載っています。

 そして、工場再開に当たって組合側が従業員に謝罪したようですね。また、労働者の中には3日間だけ仕事に戻るのだという発言があり、今回の問題が全面的に解決したというわけではなさそうです。



 本田は24%の昇給を提示したのですが、その条件を飲んで仕事に戻った人もいる一方、来年再度15%の昇給をする事、今回のストに関連して解雇された人を再雇用する事の要求、昇給制度の改定等を求めているようです。そして、3日以内に本田が満足する回答をしない場合は再度ストに入ると主張している人がいるとの事。

 特に一昨日組合の人に工員が殴られて事に対して、200名ほどが抗議しているようです。どうも入院した人も出たようです。

 それにしても、初任給が1910元(2万5千円)になったそうで、逆にこの金額のために仕事を失うのが嫌だと言ってスト参加者農地多くは仕事に戻ったとの事。

 http://www.scmp.com/portal/site/SCMP/menuitem.2af62ecb329d3d7733492d9253a0a0a0/?vgnextoid=bc0a90e5d64f8210VgnVCM100000360a0a0aRCRD&ss=China&s=News

 対照的ですね。13人自殺した電子部品のPEM生産台湾企業と、自動車部品生産企業で要求されるスキルレベルは知りませんが、どちらかといえば物価のまだ高そうなシンセンの台湾企業が、法定最低賃金で無理やり社員をこき使っている。一方日本企業本田は倍の給与を払って何とかストを抑えた。

 上記の組合と工員のもみ合いの場では

「何で中国人が中国人を殴るんだ!」

「何で中国人が日本人の言う事を聞くのだ!」

という発言があったようです。

さて。。

 中国の組合は工会といい、共産党の組織の一部です。そうはいっても日本企業や外資系企業は組合が嫌いでしたので、数年前に中国政府が各企業に組合の設置を定めた時に、かなりの抵抗がありました。

 でも、この記事は典型ですね。そう、企業にとって現在の組合は政府側なのです。だから、日本企業が組合の設置を嫌がる理由は実はありません(多少はその辺理解進んだかな?)

 香港の記事では、本田の問題は富士康と並び評論され、中国人労働者は先進国で言う企業組合を持たず、政府の肝いり組合しかない。その為に労働者の権利が保護されないという論調が非常に目立ちました。そして、香港や中国にこういう状況を変えようとする活動家がいるようです。

 やっぱり日本企業だから起きる問題かもしれません。

 一方で本当かどうか確認していない伝聞ですが、デユポンの工員は全国一律月給が3千元からとも聞きます。確かに2千元とか3千元とかの労働者の給与は、まだまだ日本より数段安いですよね。

 衣料品とかの低コストを追求する商品の製造工場であればまだわかりますが、中国国内で日本と同じ価格や、それ以上の価格で販売している製品を製造する工場の工員が、日本の10分の1という時代はもう直ぐ終わるのじゃないでしょうか?

 要は企業が努力以上の暴利をむさぼっていると解釈されても、あまり反論が出来ないのじゃないだろうか。さてさて、今後どうなりますかね。こうやってワ-カ-の給与がどんどん上がると、他の業界にも徐々に波及していくでしょうから、低コスト生産モデルは早晩成り立たなくなるのではないだろうか。

 でも、確かに不公平が当たり前に見える世界なので、労働者側の気持ちは個人的には十分に理解できます。しかしまぁ、政府肝いりの組合でも抑えられないというのは、時代の変化を感じます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする