秋田地方は11月7日も晴天だった。
前日、秋田県南の国見岳に行った(記録はこちら)ので、今日はおとなしく自宅蟄居とすべきところだが、
(`◇´)晴天が勿体ない。
以前から家内に頼まれていた庭の草刈りを朝のうちにパパっと済ませ、伏して拝んだところ、
すぐ近くなら・・・ということでお許しを頂いた。
そのため出発は9時過ぎと出遅れたが、向かった先は太平山、いや、その山麓にある低山、筑紫森(392m)。
その登山口は自宅から車で30分だ。
行く途中、見えた太平山の連峰
今日登るのは太平山の南山麓に突き出した筑紫森(392m)。
低山だが、けっして侮れない山だ。
登山口に有った案内板
わかりやすいが、山頂部がかなりデフォルメされている。
一応、非合法マップも。
前半、広葉樹林の登り
この辺で前半終了。
表参道と三十三観音巡りコースの分岐点
後半の登り=デフォルメされた山頂部は表参道を通ることにした。
すぐにロープが現れた。次いで鎖も。
「天狗の油こぼし」という急斜面をロープにつかまりながら下に落ちないよう慎重にトラバースする。
それを越えたら、またまた岩場。しかし・・・
柱状節理の岩のかげからお堂の屋根が見えた。
筑紫森登山の後半は一見怖そうだが、距離は短く、あっという間に山頂へ到着。
山頂のお堂
お堂のバックには大平山。
反対の南側には鳥海山が見えるのだが、今日はもう雲に包まれてしまっていた。
鳥海山方面を眺める。
昨日も今日もよく晴れて、鳥海山は早朝、見えていたが、昼近くなると雲に包まれてしまう定めのようだ。
隣の岩谷山を眺める。今日はこの後、登るつもりだ。
筑紫森山頂の柱状節理と南側の眺め 三十三観音巡りコースの降り口
下山にはいつも三十三観音巡りのコースを使っている。
降り口は傾斜がすこぶる急で、ロープにつかまりながら降りるが、
今日はどうしたんだろう。いつもと勝手が違い、やたらと滑る。
落ち葉が多いせいかなと思ったが、以前も今頃の時期に複数回来ており、その時は落ち葉があまり気にならなかった。
今回、よく滑る理由は山靴のせいだった。
いつも履いてる山靴は昨日、国見岳に履いて行って汚れたので洗って家に干してある。
今日は古い山靴を引っ張り出して履いてきたが、靴底がすり減ってつるつるだった。
これならよく滑るわけだ。なので今日の帰り道は滑落しないよう超慎重な山歩きとなった。
「低山だが、けっして侮れない山」とはこの帰り道のことだ。
観音様のすぐ手前はよく滑った。 観音様
三十三観音コースの一景
三十三観音コースの一景
岩しかないこんな環境でも花があった。
オオイワウチワ。咲くのは来年の春。
イワナシの蕾
ツルリンドウの実
岩場の登り口(直登の表参道と三十三観音巡りコースの分岐点)
が下に見えた時は正直ホッとした。
険悪な岩場を脱したら、あとは落ち葉フカフカの緩い坂道を下って行く。
「岩谷山」に続く。
本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。
10月21日に和賀岳(記録はこちら)に登った後は、
低山や1000m超でも標高差の少ない山(⇒ 姫神山)ばかり続いている。
今年の山納めは少し歯ごたえのある山にしようと思い、太平山奥岳(1170m)にした。
ここは近場ながらもしばらく登ってなかった。
2018/10/18 秋田市郊外から見た太平山の山なみ
登ったのは、11月18日。登山口は旭又から。
今回の非合法マップ
今回、上りはまだ歩いたことの無い宝蔵岳コース、下りは一般的な御手洗コースを使うつもりで、
出発したが、いきなりアクシデント。
すぐ近くを流れている川(赤倉沢)の水量が少なかったので、渡渉しようとしてみごとに失敗。
転倒してしまい、はずみで腕時計のバンドが切れて吹っ飛ばす
(さいわいにも後で回収出来たし、怪我も無かった)。
それに懲りて迂回して渡ったのが、
赤倉沢にかかるこの橋(↓)。今後はこういうことをしないよう自戒の意味で敢えて掲載。
赤倉沢にかかる迂回路の橋 旭又沢にかかる二番目の橋
まっすぐ御手洗コースを行けば、まだしばらく緩い道が続き、もうひと橋渡るが、
今回は宝蔵岳コースなので三番目の橋は渡らない。
宝蔵岳コースはいきなり急登だった。
宝蔵岳コースへの分岐 いきなり急な登り
その後は少し緩やかになるが、林の中の登りが続く。
林の下にはオオイワウチワの群生が。春の開花期に来たらみごとだろう。
突然、おやっと驚くほど平坦な場所に到着。
天然スギの巨木がいっぱいなのに、林内は不思議と明るい。どうやらここは二重山稜の窪みのようだ。
この前後で見かけたユニークな樹木たち。
ブナとスギの合体?樹 みごとな天然スギ
イノシシか貴景勝みたいなスギ
これは倒木だが、なんか龍の頭のように見えて不気味だった。
・・・とここまではまずまずの天気だったが、
軽井沢稜線のブナ林に入った途端、ガスに包まれる。そして上から落ちて来たものは雨ではなく雪だった。
一時、降りがひどくなり、宝蔵岳から先の稜線では見通しがさっぱり効かなくなった。
急な降雪 難所、弟子還の鎖場
鎖場は三箇所ほど有った。ストックを収納し、軍手をはめて慎重に対応。ズシリと重たい鎖だった。
もうすぐで奥岳山頂。鳥居が見える。 奥岳山頂
山頂に着いたら、パタッと雪は止み、次第に晴れて来た。
しばし山頂からの眺めを。
奥岳山頂から、来し方を振り返る。中央のピークが弟子還岳。
男鹿半島の眺め
山頂の霧氷
ブナに覆われた御衣(みそ)森(1000m)。うぶ毛に包まれた鳥の雛を連想した。
遠くの森吉山は雲に隠れていたが、既に冠雪していた。
今回は上りが宝蔵岳コース、下りは一般的な御手洗コースを使うつもりだったが、
急遽、宝蔵岳コースをまた下ることに変更した。
変更した理由は、上りの時、降雪でマッタク見えなかった弟子還付近の風景を眺めたかったから。
下りは天気が持ちそうだった。
弟子還岳から奥岳山頂を振り返る。
弟子還岳から主稜線を眺める。手前から宝蔵岳、剣岳、鶴ヶ岳、中岳、前岳。
弟子還から下を見下ろす。
降りたばかりの弟子還の岩場を振り返る。
弟子還の岩場は何ともおどろおどろしい様相だった。
弟子還岳を振り返る。
宝蔵岳からは緩やかな軽井沢尾根を下って行くが、ここからはしばらくの間、綺麗なブナ林が続く。
落葉した梢は霧氷でもないのに眩しいほど白かった。
軽井沢稜線のブナ林
こちらはたぶん赤倉岳(1083m)。ブナの毛布を被ったみたいだった。
この後は前半で報告した樹木たちと再会。旭又へと下って行く。
以上。
今年はずっと自分ばかり山に行って紅葉を愛でている(昨日はこちら、一昨日はこちら)。
文句も言わず留守番してくれている家内に申し訳ないので、
29日は家内も連れて行くことにした。
場所は太平山山麓にある公園で、自宅から車で30分くらいの近場。
家を出た途端、雨がパラパラと降り出したが、公園に着いたら晴れてくれた。
ここは旭川ダムの入り口に造られた小さなモミジ園。
昨年の秋、太平山登山からの帰り途、偶然、その存在を知った(こちら)が、
最近は地元のテレビや新聞でも取り上げられ、有名になったようで、シーズンにはけっこう賑わっているようだ。
今日の紅葉の進み具合はまだ三分程度、人影は疎らだったが、新鮮な紅葉に家内も喜んでくれた。
この日(10月29日)を境に秋田地方は連日、雨が続くようになった。
晩秋の秋田の天気は時雨空が多いが、こんなに長く続くのも珍しい。11月10日には雨から初雪になってしまった。
ここの紅葉は最盛期にもう一度見たいと思っていたが、天候不順で二回目は行けなかった。
無理して来たとしても長雨で色づきは良くなかっただろう。
ちなみに晩秋に晴天が続いた昨年の11月13日に見た紅葉はこうだった。
この日は凄い人出だった。公園のモミジそのものはまだ木が若いのか丈が低く、めんこい木ばかりだったが、
まわりの大木(メタセコイアなど)も紅葉していてみごとなカラーハーモニーだった。
29日の帰り途、スキー場(オーパス)付近ではイチョウの若木が黄葉していた。
とても綺麗だったので、思わず停車して見入ってしまった。
以上。
本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。
私にとって地元の山、太平山(1170m)は山を覆う天然スギやブナ林はみごとだが、
花は少なく、ヤマビルも居るので、春以外は登山を敬遠していた。
特に紅葉の頃は一度も登ったことが無かった。
これではいけないと、10月6日、登ってみたが、紅葉にはまだ早かった(記録はこちら)。
20日過ぎならよかろうと思い、24日、再挑戦してみた。結果はご覧の通り。
奥岳山頂から秋田市方面を望む。
今回は久々に旭又コース(御滝神社、御手洗経由で奥岳山頂)を往復した。
今回の非合法マップ
歩き始めは杉林ばかりなので、紅葉はほとんど無かった。
歩き始めは延々と植林された杉林が続き、あやめ坂の辺りから杉の天然林に変わる。
植林地で来し方を振り返ったところ。 天然スギの根っこ道
あやめ坂の急坂を登っているうちに天然スギの間に少しずつ、紅葉が現われて来た。
紅葉の量は少ないが、スギの深緑とのコントラストが素晴らしい。
天然スギ
カエデの紅葉
コシアブラの白葉とカエデの紅葉
御手洗の手前からブナを主体とした広葉樹林に変わる。
オオカメノキの紅葉
御手洗付近のブナは紅葉真っ盛りだった。
御手洗のブナ紅葉
御手洗の地蔵さんも紅葉に包まれていた。 オオカニコウモリの古花
ブナの紅葉は地味な色合いだが、個人的にはたまらなく好きだ。御
手洗上部の紅葉はまだ続いている。
高くなるに従い、落葉が目立つようになる。
ブナの葉をアップで。
やっと稜線。ここから先は高木が無くなる。
赤倉岳分岐点付近から北側を望む。バックは馬場目岳。
山頂に到着。
太平山山頂はとても眺めが良い。個人的には西側、秋田市側の眺めが好きだ。
奥岳山頂から秋田市方面を望む。
弟子還岳をアップで。
南側を見ると、今日は残念、鳥海山は霞んで見えなかった。
こちらの紅葉は終盤モードだった。
南面をアップで。
東側の眺め。今日は秋田駒ヶ岳は見えたが、岩手山は見えなかった。
秋田駒ヶ岳方面。
白子森
御衣(みそ)森方面
だんだん北へ。
森吉山
太平山の山頂部では紅葉は終わっていたが、眺め下ろす分にはまだ十分だった。
なお中腹の御手洗付近はベスト、その下の天然スギ地帯はこれからだと思う。
今回は秋田の近場にこんなに綺麗な紅葉を見つけられて嬉しかった。
以上。
本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。
(2019年)9月末に行った三ツ石山と栗駒山はどちらも素晴らしい紅葉だった。
近場、お膝元の太平山はどうだろうか。
太平山の標高は1170mと先の二山に較べると、300~450mほど低いが、
既に一週間経っているからそろそろ紅葉しているのではないかと勝手に思ってみたものの、
地場メディア等でもそれらしき報道が全く無い。
今回は自らの目で紅葉を確認すべく、10月6日、太平山に登ってみた。
その結果は・・・山頂付近でもこの通りの様相だった。
奥岳山頂から秋田市方面を望む。
紅葉にはまだ早かったし、花もほとんど無かった。
それはそれとして、一応、記録としてとどめてみる。
非合法マップ
今回は7月10日と同様、宝蔵岳経由で太平山山頂(奥岳)に登り、御手洗、御滝神社経由で下山した。
宝蔵岳コースに入ると、しばらくはみごとな天然スギと広葉樹の混合林が続く。
今回はスギとブナの合体樹をしげしげと鑑賞。
スギとブナの合体樹
次いでお馴染みの貴景勝杉。
そのすぐ上の倒木はプテラノドンの頭部みたいだ。
眼のようなところは貫通していた。
林の中に花は全く無いが、草木の実は豊富だった。
ホウチャクソウだろうか。
ツルアリドオシ ツバメオモト
マイヅルソウ
途中からスギは消え、ブナばかりの林になる。
軽井沢稜線のブナはまだ青々としていた。
主稜線に達し、宝蔵岳を過ぎると、弟子還岳が見えてくる。
こちらは紅葉が始まったばかりという感じ。
弟子還岳
弟子還岳の鎖場 鎖場でエゾオヤマリンドウに遭遇。
最高峰の奥岳も見えてきたが、残念、紅葉は未熟だった。いや贔屓目で見れば始まったばかりか。
弟子還岳から見た奥岳
そして奥岳山頂。
奥岳山頂から秋田市方面を望む。
今回、鳥海山は見えなかった。
奥岳山頂から鳥海山方面を望む。
他のお山も近くの白子森以外は雲を被って見えなかったが、男鹿三山はよく見えた。
これから下山しようとする方角、旭岳付近はポツポツと紅葉が。
御手洗への降り口と馬場目岳
降り口付近のプチ紅葉。
御手洗が近づくと、ブナ林はまだ青々としていた。
御手洗上部のブナ林
御手洗で小休憩。
御手洗の地蔵さん キバナアキギリの残り花。
キバナアキギリは他の低山でも多く見たが、ここには珍しく紫の色素が発色しているタイプが有った。
下山して数日後。
下界から望む太平山はまだ紅葉してなかった。
2019/10/11 旧・河辺町から。
これらのことから、太平山の紅葉は思ったよりも遅く、今年の見頃は10月20日以降だろうとの結論に至った。
以上。