モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

2023年10月14日、鳥海山北面紀行(4)

2023年10月28日 | 鳥海山/祓川

(本頁は「鳥海山北面紀行(3)」の続きです。)

仮称、康の断崖の下には中島台から伸びあがった樹海が広がり、
対岸には稲倉岳が聳えている。
個人的には絶景だと思っているが、皆さんはいかがだろうか。





 














断崖からの扇子森方面を眺める。




そして鳥海山本体に繋がる。




今回、中島台上部斜面の紅葉はいい色づきだなと思った。
なお今回の登山はここまでとし、10時なのでまだ早いが、握り飯を食べたら、引き返すことにした。


下山路、タッチラ坂を下りて行くと、祓川や赤滝方面の紅葉が奇麗だった。

赤滝方面の紅葉



竜ヶ原湿原。建物は左が祓川神社跡の小屋、右が祓川ヒュッテ。



折角来たので、赤滝にも寄ってみた。行く途中の湿原の紅葉はとても奇麗だった。


赤滝入り口の紅葉



途中の紅葉



キンコウカの草紅葉
 

                                         マルバマンサクの紅葉

赤滝全体



赤滝向かいの滝
 

                                               赤滝


帰り道。通称、奥山放牧場で見かけたススキの群生。
ここは鳥海山の見える場所だが、残念ながら雲に包まれてしまったので、ススキのみ。













以上。

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2023年10月14日、鳥海山北面紀行(3)

2023年10月27日 | 鳥海山/祓川

(本頁は「鳥海山北面紀行(2)」の続きです。)

七ッ釜から先、ちょっとした岩場みたいな場所を乗り越えると、

目の前に鳥海山(七高山)がドーンと現れる。

康新道分岐点から鳥海山を仰ぐ。



このまままっすぐ登れば、氷の薬師や舎利坂を経て、七高山の山頂に至るが、

へそ曲がりの私はいつも右に分岐する道を選んでしまう。
こちらは康新道と言って、七高山から北に伸びるカルデラ壁稜線を登るルート。
やや遠回りで後半は壮絶な登りになるが、展望は最高のルートだ。
ケルンの積まれた台(うてな)に至ると、いつも素晴らしい眺めに魅せられる。

台(うてな)に到着。 

 

                                         ハクサンシャジンの枯れ花

にかほ方面の眺め



ここからは稲倉岳もちらっと見えた。
早朝は雲に隠れて見えなかったので、心配したが、見えてよかった。




台から見た鳥海山。七高山のかげから新山が見えて来た。







康新道からの鳥海山のながめを続ける。







北東側の眺め。奥の方に見えるのは八塩山。




それから渓谷のようになった場所を歩くので鳥海山は見えなくなるが、また現れたら、
双耳峰に変わっていた。左が七高山(2229m)、右が新山(2236m)。







すぐに断崖絶壁に到達する。

この場所、なんと呼ぶかわからない。仮に「康の断崖」とする。

断崖絶壁越しの双耳峰



断崖を彩る草紅葉のうち、黄色いものは鳥海山の固有種、チョウカイフスマだった。




チョウカイフスマをアップで。

 



断崖の魔女、いや草紅葉をいろいろ。

ミヤマキンバイ



このイワウメには残り花が付いていた。




イワウメ
 

                                            イネ科


シラネニンジン



イワブクロ



北側の断崖絶壁。




下の樹海は奇形ブナが屯する中島台。




鳥海山北面紀行(4)」へ続く。

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2023年10月14日、鳥海山北面紀行(2)

2023年10月26日 | 鳥海山/祓川

(本頁は「鳥海山北面紀行(1)」の続きです。)

行く手に鳥海山の山頂部がちらちら見えて来ると、坂道(タッチラ坂)も終わりに近づく。
手前の樹木も紅葉していて、嬉しい気分になった。

賽の河原手前の紅葉






賽ノ河原は、年によっては9月まで雪の残ることがある。本ルートでは、有数の雪渓だ。

 今年は8月30日には完全に消えていた。 ⇒ こちら参照。
 昨年(2022年)は9月5日にもまだ残っていた。 ⇒ こちら参照。

賽ノ河原を目の前にして、これから辿るルートをなぞってみた。

賽ノ河原雪渓跡地を登ったら、次は御田、康ケルンのある鞍部を越えると、七ツ釜、そして・・・

 






雪渓跡地を
登り切ってから、上から眺めると・・・

(厳密には下山時に見た景色)



雪渓跡地付近の紅葉。今回はこれが最後の樹木紅葉となった。




樹林を潜って、更に進むと、草原に出る。此処では、いっときだが、木道を歩く。

ここは御田の下の草原で、夏場は花が多かった。




いよいよ七合目・御田に到着。




少し登ると、池塘がよく見えて来る。




ここからはにかほ市の下界も見えるが、個人的には白い針のように立つ風車が気になる。
今登る斜面は、真夏まで雪渓に覆われていた。
斜面を登り切ったと思ったら、目の前にまた新たな斜面が現れた。




斜面には岩がゴロゴロ転がっていて、とても歩きにくい。

昨年9月5日はここで足が反乱を起こし、えらく難儀した記憶が有る。
斜面上部から来し方を振り返る。先ほど歩いて来た御田の草地や祓川の竜ヶ原湿原が見える。




上向きの矢印を越えたら、猿倉からのルートが合流する。

 

                                             康ケルン

そこには康ケルンがあり、すぐ下に避難小屋もある。

この先、雪渓が融けた跡地に草原が広がっている。
ここには鶯平という名が付いているようだ。

鶯平のながめ。右奥の山は八塩山。



足弱の私はいつもここで長休みとなる。
それが終ると、七ッ釜の奇観になる。

七ッ釜。溶岩が浸食された渓谷。



七ツ釜の渓谷と鳥海山を一緒に撮るのは至難の業だ。

溶岩のうねりの中を登って行く。

 



御田から七ッ釜、康新道分岐にかけて見かけた草紅葉や実姿などを列挙。

チングルマの草紅葉



アオノツガザクラの実姿
 

                                          チョウカイアザミの古花

ハクサンシャクナゲの秋姿



エゾオヤマリンドウの残り花
 
                                         ミヤマアキノキリンソウの残り花



鳥海山北面紀行(3)」へ続く。

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2023年10月14日、鳥海山北面紀行(1)

2023年10月25日 | 鳥海山/祓川

懸案だった横手実家の草刈りを10月13日に終え(こちら)、翌14日は鳥海山に向かった。
当初、千畳ヶ原に行って草紅葉を見ようと思った。
そのため未明に自宅を出発、登山口の鉾立(にかほ市)を目指した。
夜空は晴れて星が出ていたが、
象潟インターを降り、薄明るくなったら、目の前の鳥海山はスッポリと雲に包まれていた。
今日の天気予報は晴天だったが、この雲はけっこう厚そうだ。
登れないことはないと思うが、何も見えない中、ブルブル震えながらの登山が続きそうな予感。
今回用意して来た防寒具は貧弱だ。そのため、思い切って鉾立行きは断念した。
かわりに小滝(にかほ市)から東に折れ、雲がほとんど懸かっていない祓川(由利本荘市)から登ることにした。
写真は祓川に行く途中の上坂から眺めた鳥海山。




ご覧の通り、山の右肩(西側)には厚い雲が懸かっていた。
祓川は雲が懸かっていない左側の斜面に有る。

マップ



由利本荘市の桃野・谷地沢間を通過。

山頂部の左側(七高山)には雪が見えた。




 


右上はブナ帯の駒の王子付近。樹間からちらりと見えた鳥海山。

車の外はしばらくブナ林が続くが、善神あたりまで来ると、再び鳥海山が見えて来る。
ここから見る鳥海山は近いのででかい。

善神から。






中腹以下は紅葉しているようだが、モルゲンロート(朝焼け)のせいで赤みが強調されている。

次は登山基地、祓川の駐車場手前から見たものだ。

祓川駐車場の手前から。






立入禁止の標識がちょっと興ざめかもしれないが、
祓川登山ゲートでは明るい紅葉が出迎えてくれた。


祓川登山ゲートから。
 



竜ヶ原湿原からも鳥海山本体は見えたが、西側の稲倉岳方面は暗雲が垂れ込めていた。

竜ヶ原湿原から鳥海山本体を望む。




竜ヶ原湿原から稲倉岳を望む。




祓川神社跡を過ぎ、これから登るタッチラ坂を望むと、こちらの紅葉はいつもと較べ、赤みが足りない感じだった。

タッチラ坂の紅葉



タッチラ坂を登り始めると、樹海が始まる。

例年ならば、カエデやナナカマドの紅葉が素晴らしいのだが、
今年はさっぱり紅葉してなかった。
木の葉を見ると、傷んだものばかり。これは夏場の猛暑ひでりのせいだろう。
これは傷みを免れたカエデ。

 

                                           坂の下から望むと・・・

少し歩くと、急な坂道にさしかかる(右上写真)。

坂の上に白っぽく光るものが見えるが、これは倒伏しながらも生えているダケカンバの木の幹だった。
この木については以前にも報告しているが、紅葉時期はよく目立つので、また取り上げる。

近づくと、エイリアンの頭蓋骨みたい。




登りきるとダケカンバの立木が現れる。




過ぎてから振り返ると・・・




ところで坂の名称、「タッチラ」とは確かダケカンバの方言名だったように記憶している。

坂の上の方の紅葉。



オオカメノキの紅葉と冬芽。
 

                                       ミズナラ(ミヤマナラ?)の紅葉と実(殻斗)


鳥海山北面紀行(2)」へ続く。

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晩夏の鳥海山祓川ルート3(2023年8月30日)

2023年09月22日 | 鳥海山/祓川

(本頁は「晩夏の鳥海山祓川ルート2」の続きである。)

10時頃、康新道との分岐にやっと到着した。

分岐から鳥海山を望む。



今回のマップ



コースタイムでは二時間弱のところ、

こんなに時間がかかったのは、写真撮影のせいだけだろうか。
今年は脚力の劣化を痛感する。
今日は山頂まで行く気は毛頭なかったが、
折角来たのだから、康新道のチョウカイフスマとイワギキョウの咲き残りを見たいものだと思った。
康新道に入ったら、意外な花が咲き残っていた。

エゾニュウ
 

                                           ヤマハハコ

エゾニュウを鳥海山高所で見るのは初めてだ。

康新道台付近から、鳥海山を望む。







ミヤマアキノキリンソウ
 

                                             ダイモンジソウ

ダイモンジソウとエゾクロクモソウ



康新道の今回の目的地に到着した。




ホソバイワベンケイ雌株



この地点から先にしか生えていない花の撮影をスタートした途端、

天候が急変した。
カルデラ底からガスが湧き上がり、あっと言う間にご覧の通りの状況になってしまった。




期待していたカルデラの絶景は無理だ。(T_T)
同じく期待していたチョウカイフスマはこんな感じだった。







 
                                           イワブクロの残り花





近くで見たセリ科を二種。
ミヤマトウキ。花は既に終わっていた。

 


右上は当初、エゾノヨロイグサと思っていたが、

高山文夫氏の著作「鳥海山・月山の植物」では、ミチノクヨロイグサ(ケナシミヤマシシウド)と同定されていた。

カルデラ壁稜線をもう少し上まで登ってみた。

 



イワギキョウの咲き残り



イワギキョウの咲き残り
 

                                        ハクサンシャジンの白っぽい株


イワギキョウが見られたので、今回の花ノルマは達成した。
よって今日の登山は此処まで。


この後、下山途中、少しだけだが雨に降られる。
祓川まで下山したら、遠雷の音が。奥羽山系では夕立になっているようだ。
今日の秋田市の最高気温は36℃超。
この暑さはいったいいつまで続くものやら(翌8月31日、横手の最高気温は39.2℃だった)。

最後に下山後、訪ねた祓川赤滝。今年は日照り続きなので水量は少なかった。




以上。

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