(記事の配列は訪ねた年に関係なく、月日の順に並べ、降順とした。)
紅葉の秋田駒ヶ岳(2016年10月1日)
秋田駒は霧のち水玉紅葉(2015年9月22日)
New 九月中旬の秋田駒ヶ岳2&笹森山(2022年9月14日)
New 九月中旬の秋田駒ヶ岳1(2022年9月14日)
珍しく家内と初秋の秋田駒ヶ岳へ。(2017年9月5日)
初秋の湯森山と笹森山。(2021年9月1日)
初秋の秋田駒ヶ岳(2021年9月1日)
晩夏の秋田駒ヶ岳。後編。(2015年8月16日)
晩夏の秋田駒ヶ岳。前編。(2015年8月16日)
20年ぶりの秋田駒ケ岳(2013年7月20日)
秋田駒ヶ岳は花盛り(2017年7月10日)
初夏の秋田駒ヶ岳。(2015年6月21日)
久しぶりに初夏の秋田駒ケ岳・後編(2021年6月17日)
久しぶりに初夏の秋田駒ケ岳・前編(2021年6月17日)
秋田駒ヶ岳の春姿と近くの水没林(2022年5月10日、18日)
New 早春の秋田駒と太平山(2023年3月11日) ・・・「太平山/春、夏」と共用。
2016/10/01 秋田駒登山途中から田沢湖を望む。
2015/08/16 大焼砂から田沢湖、女岳、男岳を望む。手前にコマクサ残花。
2017/07/10 ムーミン谷のチングルマ群生。
以上。
(本頁は「早春の岩手山・東、南麓編」の続きである。)
秋田駒ヶ岳は山頂部こそ秋田県だが、
山体は秋田岩手県境の奥羽山脈に乗っかっているので、岩手県側からもよく見える。
しかしそのことが岩手で話題になることはあまり無いようだ。
岩手では標高2000m超の岩手山が奥羽脊梁山脈から東に突き出している。
そのためどうしても岩手山に目を奪われてしまう。
岩手側から見る秋田駒ヶ岳は奥羽山脈の奥にひっそりと佇んでいる印象だが、
個人的にはとてもいい形の山だと思っている。
3月11日は主に岩手山の春姿を見たくて、未明に秋田市を出発したが、
県境の仙岩峠を越えて雫石町の橋場付近まで来たら、夜明けを迎えた。
もしやと思い、振り返ったら、秋田駒ヶ岳が見えた。
早朝、橋場から見た秋田駒ヶ岳のモルゲンロート。
秋田駒ヶ岳のモルゲンロートを見るのは初めてだった。
次のシーンは朝の岩手山を眺めての帰り、昼近くなってからの秋田駒。
昼近く、赤渕付近から、秋田駒ヶ岳と連なる山々を望む。
秋田駒ヶ岳をクローズアップで。
右に湯森山、笊森山が連なる。
湯森山から笊森山にかけての稜線はとてもなだらかだ。
赤渕付近から。湯森山をアップで。
赤渕付近から。笊森山をアップで。
秋田側から見た秋田駒ヶ岳は岩手側から見た姿に較べると、傾斜が急だ。
男性的な男岳と丸っこい女岳(噴気を上げている)の2ピークが目立ち、
男女(おなめ)岳は最高峰なのに、男岳のかげに隠れているように見える。
そのため、ここではお妾さんの位置づけだ(「おなめ」とは妾の意味)。
田沢湖町石神から。
田沢湖潟尻から。秋田駒の左奥には乳頭山が見える。
田沢湖潟尻から、秋田駒の山座同定。
乳頭山のクローズアップ
田沢湖潟尻から、荷葉岳と高鉢山(左手前の低山)。
以前の撮影写真で恐縮だが、
秋田側から見た秋田駒を少し追加してみる。
田沢湖町生保内から。撮影は2015年3月16日。
ここからは男岳と女岳の夫婦しか見えない。
更に南に行き、大曲が近くなると、秋田駒ヶ岳は丸っこい印象になる。
大曲郊外から。秋田駒と岩手山(右奥)。撮影は2018年3月7日。
この日は昼頃、帰宅しているが、その直前、秋田市郊外の和田から太平山を眺めた。
太平山は最高峰の奥岳でも1170mしかないが、
ここから眺める姿は2000m級の山岳を彷彿とさせるものがある。
太平山地全体
山座同定
奥岳付近
白子森(太平山地の最高峰、1179m)
以上。
本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。(再アップ)。
今回(6月21日)はずっと早池峰に行くつもりで居たが、直前になり、より近場の秋田駒ヶ岳に変更した。
理由は直前の天気予報で、岩手の降雨確率が高かったからだが、
後で聞いたら、早池峰の方もまあまあの天気だったとのこと。
それはさておき、今回、秋田駒で最も感動したのは、大焼砂のタカネスミレの大群生。
その場所には高山植物の女王コマクサも生えており、それを目当てに多くの人が訪れるが、
植物学的にはタカネスミレの方が珍しく、これだけ大規模な群生が見られる場所は
おそらく国内でもここだけだろう(岩手山にも有るが疎らだ)。
通常ならば、山の花記録は登山口から歩き始めて出会った順に紹介しているが、
今回はいきなり大焼砂のタカネスミレから始めよう。
タカネスミレ
秋田駒には過去に何回(十数回?)も登っているが、不思議とタカネスミレの印象が薄い。
今回、その理由がわかった。要はコマクサの時期に合わせて登っているからなのだ。
その頃にはタカネスミレの花は終わっている。だから印象が薄かったのだ。
ところでコマクサは・・・
コマクサ
ご覧の通り、咲き出したばかりだ。
秋田駒で面白いのは他にも黄色いスミレが多く、今の時期ならば三種類見られる。
キバナノコマノツメは大焼砂ではタカネスミレと隣り合って岩手側の草地にいっぱい咲いているが、
そこだけではなく阿弥陀池や男女岳にも広く見られる。
キバナノコマノツメ
オオバキスミレは下界では4月下旬に咲くが、駒の八合目付近では二ヶ月も遅れ、今頃咲いている。
この種類は低山に多く、阿弥陀池や大焼砂までは上がっていない。
オオバキスミレ
再び、タカネスミレの群生。
【大焼砂で見かけた他の花】
ミヤマキンバイは秋田駒では至るところで見かけるが、大焼砂のものが一番良いように感じる。
ホソバイワベンケイ とキバナノコマノツメ コミヤマハンショウヅルの花の中を覗いてみた。
コミヤマハンショウヅル
今回の非合法マップ。
大焼砂を訪ねたら、いつもならムーミン谷に下りるのだが、
今回は横岳山頂に戻り、そこからあまり通ったことの無い馬ノ背の稜線を辿ってみることにした。
馬ノ背稜線のミヤマダイコンソウとミヤマキンバイ
ミヤマダイコンソウ エゾツツジ
コマクサほどポピュラーではないが、秋田駒には他の高山ではあまり見かけない花が大量に生えている。
例えば、ミヤマダイコンソウ。これはミヤマキンバイをでかくしたような草姿で、
葉は丸くて立派だが、花つきはあまりよくない。よって、話題になることは少ない。
エゾツツジは和名や学名からも分かるように北海道以北では一般的な高山植物。
秋田駒ケ岳はその分布の南限付近に当たるが、数はしこたま多い。
丈の割りに花がでかく、鮮やかなマゼンタはよく目立つ。今回の山行きではまだ蕾ばかりだったが、一株だけ咲いてるものがあった。
【岩場に咲く花】
イワウメとミヤマダイコンソウ
イワヒゲ こちらはヒメイワカガミか。
馬ノ背から今回行かなかったムーミン谷を見下ろす。
小岳付近
女岳付近 。右上に田沢湖。
阿弥陀池に降りて、最高峰・女目岳を眺める。
【阿弥陀池周辺の草地で見た花】
ヒナザクラ ヒナザクラの横顔
チングルマとイワカガミ
イワカガミとミヤマキンバイ ムシトリスミレとチングルマ
ミヤマウスユキソウ
【降りる途中、八合目近くで見かけた花】
イワテハタザオ
イワテハタザオは地味だが、岩手山と秋田駒にしかないと言われる希少植物だ。
今日は視程はあまり好い日とは言えなかったが、朝登るときは北の方の山々がよく見渡せた。
乳頭山。左奥は源太ヶ岳、右奥は三ツ石山。
乳頭山や笊森山、岩手山など。
このあと季節的には、発表済みのレポート、「秋田駒ヶ岳は花盛り(2017年7月10日)」に繋がる。
以上。
(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)
9月22日は紅葉狩りで秋田駒ヶ岳に行ってみた。
湯森山から見た秋田駒ヶ岳
参考マップ
前日の月山はよく晴れて紅葉していた(記録はこちら)が、今日の朝は曇り。
秋田駒の上半分は雲に包まれ、見えなかったが、登ってみても (´π`; やはり何も見えず。
阿弥陀池の畔でしばらく(一時間近く)待ってみたが、一向に晴れる兆しが無い。
この調子では男岳もムーミン谷も何も見えない。へたに近づいたら滑落リスクあり。
阿弥陀池に続く木道
秋田駒は諦め、少し明るく感じた北の方に向かうべく横岳に上る。
途中、やっと晴れ間が現れた。
阿弥陀池が見えた。
横岳の北に連なる焼森の方はガスが切れ、新鮮な紅葉に包まれていた。
焼森(1551m)
焼森にて。
ミヤマダイコンソウの草紅葉
タカネスミレ
タカネスミレの草紅葉は黄葉だった。
焼森を下って、湯森山に向かう。こちらはポツポツ紅葉が奇麗だった。
鞍部から見た湯森山(1472m)
湯森山の山頂付近から、来し方を振り返ると、
秋田駒ヶ岳がしっかりと見えた。
左から焼森(1551m)、横岳(1583m)、ちょろっと男岳、一番右が最高峰・男女岳(1637m)。
しかしこの日はこの後すぐ雲がかかり、隠れてしまった。
湯森山の山頂から少し岩手側に行くと、北や東側の展望が急に開ける。
遠く高く聳えるのは岩手山(2040m)、手前に三角山、
千沼ヶ原は左の笊森山(1541m)との鞍部に少しだけ見える。真下は熊見平。
熊見平を見下ろす。
岩手山をアップで。
乳頭山(1478m)と奥(右)に大深岳(1541m)。
日が陰ってしまったのが残念。
紅葉と残り花。
クロウスゴだろうか。
エゾオヤマリンドウ
湯森山で昼飯、時間を取り過ぎたので、
今日はそれより北の笊森山には行かず、笹森山経由で帰ることにする。
湯森山から笹森山(1414m)を望む。
乳頭山をもう一度。
来し方、湯森山方面を振り返ると・・・
全山ベターっと紅葉したのもいいが、こんなポツポツ水玉のような紅葉はいかがなもんだろう。
紅葉の量は少ないが、ベースに補色のグリーン(笹)があるから、よけい引き立つように感じる。
湯森山(1472m)
笹森山の草紅葉
草紅葉の主たる要素、キンコウカ
めんこい笹森山よ。さらば。
以上。
(本頁は「九月中旬の秋田駒ヶ岳1」の続きです。)
男岳山頂からの眺めを続ける。
東側は・・・
男岳山頂から見た阿弥陀池。左奥に岩手山。
早池峰山
馬蹄形カルデラ内・小岳とムーミン谷
男岳山頂から再び鞍部まで降下し、稜線を伝わって横岳へ向かった。
横岳から田沢湖を望む。
大焼砂上部から女岳と男岳を望む。
コマクサ群生地の有る大焼砂は花はもう終わっただろうと思い、今回は深入りしなかった。
大焼砂上部に花はやはり何も無かったが、コケモモやガンコウランなど矮性低木の実は豊富だった。
コケモモの実
ガンコウランの実
横岳の次は北側の焼森へと降下し、そこで早い昼飯とした。
焼森から男女岳(おなめだけ)を望む。
ここから望む男女岳(おなめだけ)は壮絶だ。下部の真っ赤な斜面にはいつもドキッとする。
そこは赤倉沢の源流になっている。
焼森では歩道近くでひと株だけだが、コマクサの咲き残りに出会った。
コマクサの咲き残り
今日はこの後、北隣にある笹森山に行こうと思った。
参考マップ
いつもならば湯森山経由で行くのだが、
湯森山への道は昨年通った時(こちら)、刈払いされておらず、ひどい笹薮だった。
今回はしゃくなげコース経由で八合目に一旦、下山してから笹森山をめざすことにした。
しゃくなげコース途中から笹森山を望む。奥の尖った山は乳頭山。
しゃくなげコースのイチイは実が豊作だった。
この実、甘く美味しいのだが、種子は有毒なので、味見はしていない。
八合目まで降下した後、北隣に有る笹森山(1414m)に向かう。
このお山、名前の通り、笹が多く、それに木がポツポツ生えていて、遠目にはゴマフアザラシに似ている。
小さな山だが、夏場は意外と花が豊富で、しかも秋田駒とは少し違う雰囲気の花畑になっていた。
今頃の季節はどうだろう。
八合目から行くと、まずは小さなお花畑の中を降りて赤倉沢を渡渉する。
渡渉後の道は雨で洗掘されて歩きにくいが、現在、修復中だった。
赤倉沢の渡渉箇所
洗掘箇所
洗掘箇所の次は草原の坂道を登る。
道端には花が多かった。咲き残り、あるいは咲き終わった花たち。
オオノアザミ残り花
シロバナトウウチソウ
ヤマハハコ
エゾオヤマリンドウ
コバイケイソウの実
他にはニッコウキスゲ、チングルマ、ヒナザクラ、コバギボウシ、
ヨツバシオガマ、トウゲブキ、モミジカラマツなどの枯れたものを見た。
キンコウカの草紅葉と秋田駒・男女岳
山頂近くまで登ると北側に乳頭山が形よく突き出して見える。
乳頭山の眺め。左奥は大深岳、右奥は三ツ石山。
笊森山と湯森山。鞍部から岩手山が少し。
振り返ると秋田駒ヶ岳。主に男女岳(おなめだけ)。
わざわざ山頂まで行かなくても、眺めのいい山だ。
最後に下山後、秋田側下界から見た秋田駒ヶ岳を。
前頁冒頭、岩手側から見た姿とはだいぶ違う。
田沢湖町石神付近から。ここから見る秋田駒は男岳と女岳がメインだ。
田沢湖湖畔から見た秋田駒ヶ岳と乳頭山(左奥)。
以上。