今回は、初夏に見かける白い花の咲く樹木三種を取り上げてみます。
まずはヤマボウシ(ミズキ科)。
これは昔(2016年)6月15日、青森県内の高速道路パーキングで見かけたものです。
ヤマボウシならばわざわざ青森まで行かなくても、
秋田の山あいに行けば、自生品や並木として植栽されたものをふつうに見かけますが、
クルマで走っている時なので、めったやたらと路駐も出来ず、
なかなか撮影できないでおりました。
パーキングならば、そういった問題はありません。
次はヤマボウシの花のアップ写真を並べるつもりでしたが、
残念、撮影していませんでした。
代役で花が同じつくりの近縁種、ゴゼンタチバナの花のアップ写真を。
ゴゼンタチバナもヤマボウシも白い4枚の花弁のように見えるのは総苞片で、
その中心に集まって見える蕊のようなもの、ひとつひとつが花なのだそうです。
そのことを言いたくて、ゴゼンタチバナに出てもらいました。
2023年6月1日は、由利本荘市にある八塩山に登ろうと思い、
交通量の少ない山あいの道路を走っていたら、
小さな白い花をいっぱい咲かせた高さ20m近い巨木が立っていました。
種類は何だろうと思い、車を停めて近寄ってみたところ、
その木は花のボリュームも凄いのですが、
丸い葉も大きくみごとで、ハクウンボク(エゴノキ科)とわかりました。
エゴノキならばあちこちの低山で見かけますが、
ハクウンボクにはなかなか出会いません。
仮に出会ったとしても、花が付いていない時は
気付かないまま通り過ぎてしまうことが多いのでしょう。
みごとな花なので庭に植えたいと思うのですが、
こんなにでかくなるとしたら、これはやはり無理ですね。
今日登る予定の八塩山が見えて来ました。
八塩山に到着したら、
今度は低木ですが、大きな白い花の咲く木がいっぱい有りました。
こちらの木は、ケナシヤブデマリ(ガマズミ科)でした。
以下『』内の説明は、
あきた森づくり活動サポートセンターのホームページ(こちら)
を参考にさせて頂きました。
『ケナシヤブデマリは、北陸から東北地方の日本海側に生える落葉低木で、
関東以西に分布する葉に毛のあるヤブデマリと違って葉に毛がないのが特徴。
ひらひらした白い花は、アジサイの仲間やオオカメノキ同様、装飾花で、
本物の花(雄蕊、雌蕊のある両性花)は中心部にあり、粒のような形をしている。
オオカメノキ(ムシカリ)に似ているが、
ケナシヤブデマリの花は裂片の1個だけが極端に小さく、
一見4裂しているように見える。
それに対し、オオカメノキは5枚とも同じくらいの大きさ。
また、葉でも識別できる。
オオカメノキの葉の基部はハート形にくぼむが、ケナシヤブデマリはくぼまない。』
オオカメノキの詳細は、拙ブログ「オオカメノキを愉しむ。」を参照されたし。
右上、ケナシヤブデマリに集っていた甲虫はアオハナムグリのようです。
この日はその後、サワフタギの花も見ました(写真はこちら)。白い花木に縁のある日でした。
「意外に奇麗な雑草?」に続く。