モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

男鹿三山で希少ラン他を見た。(2021年5月24日)

2021-05-28 | 男鹿半島5月

5月24日は朝方、雨が降っていたが、
男鹿の植物パトロール当番日なので、いやでも男鹿に行かなければならない。

折角行くので、今回は「今が旬の花」をめいっぱい見て来ようと思った。

なまはげ大橋から見た男鹿三山。



まずはヤマシャクヤク。
この花を見るためには藪漕ぎをしなければならない。
山は連日の雨でたっぷり水分を含んでおり、登山道も至る所泥んこ道だった。
どうせ濡れるだろうと思い、最初から雨ガッパのズボンをはいて入山したが、それは正解だった。
五社堂の石段道の緑はだいぶ濃くなった。

 
                                            タニウツギ

途中で咲いていた花は木の花ばかり。

ウゴツクバネウツギ


ミツバウツギ



ヤマツツジ



お気に入りのブナの木。この辺から藪こぎスタート。エビネは咲いていた。

 


昨年、ヤマシャクヤクは5月22日に最初の開花を確認、その後、6月1日まで見られた(詳細はこちらなどを参照されたし)

だから今日は丁度いい時期だろうと思い、
生育地に着いたら、

あぅぅ(つдi)すべてが終わっていた




この花、開花のタイミングを見極めるのがとても難しい。ピンポン玉のような蕾の時期は長いのだが、

蕊が見えるいわゆる開花が始まるとわずか一、二日で散ってしまう。今年は完全に逃げられた。
参考までに、昨年5月28日のヤマシャクヤク開花シーンを一枚だけ挿入。
近くでキンランが咲いていた。

昨年5月28日のヤマシャクヤク開花シーン
 

                                              キンラン

次はイチヨウラン。
今頃の季節、あちこちの山で咲いているが、地味な花なので、見逃しがち。ただし一度見つけると虜になってしまう。

丈が小さいので、低い姿勢にならないと撮影が難しい。今回は偶々雨ガッパのズボンをはいていたので、
躊躇なく地べたに横たわり撮影した。
通り過ぎる他の登山者は、藪の中で爺さんが倒れていると驚いたかもしれない。

イチヨウラン、花のアップ。
 
                                     イチヨウラン、たった一枚しかない葉も撮れた。

10時以降は毛無山山頂部でパトロールのお仕事。
平日で天気も好くないのに今日は十人内外のお客さんが居た。皆さんの目当てはオオサクラソウ
さいわい皆さん、マナーがよろしくて、
柵やロープをはみ出して見学する方は居なかった。
開花シーズンは終了近いが、残り花を少し。




 


男鹿の最高峰・本山山頂を望む。
山頂は自衛隊レーダ基地のため、立ち入り出来ない。




下山後は真山神社近くにあるチョウセンキバナアツモリソウ Cypripedium guttatum
の特別栽培地に立ち寄り、今年の花を見た。

このランは国内では男鹿毛無山にしかなく、盗掘等で絶滅寸前になったため、
現在は環境省が厳重に保護管理しており、自生地には立ち入り出来ない(鉄条網で囲み、監視カメラも設置されている)。
ただし特別栽培地では北大で保存してあった株を咲かせ、開花シーズンのみ一般開放している。
なお名称は、たまたま朝鮮半島にも有ることから、チョウセンキバナアツモリソウとなっているが、
さっぱり黄色くないし、長すぎる名前も不評だ。
国内では男鹿だけなので、「オガノアツモリソウ」とでも改名したらどうだろうか。

チョウセンキバナアツモリソウ(特別栽培地にて)



 



チョウセンキバナアツモリソウの新聞記事(2021/05/23 秋田さきがけ新報)



別場所でサルメンエビネとスズムシソウ。

 



真山神社からの帰り道、なまはげ大橋から男鹿三山や安全寺の棚田風景を眺めた。

ここからの風景、稲穂が黄金色になる頃は絶景だと思っている。

男鹿三山。右から真山、本山、左の平らなところが毛無山。


橋の両端になまはげの石像?
 

                                           日本海側の眺め


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男鹿毛無山はシソ科がいっぱい。(2021年5月4日)

2021-05-10 | 男鹿半島5月

(本頁は「春の男鹿二山、まずは寒風山。」の続きです。)

5月4日は寒風山の後に男鹿三山のひとつ、毛無山に行ってみた。

いつもなら平日早朝に行くことが多く、五社堂駐車場はがら空き(多くは一番乗り)だが、
今日は寒風山に寄った後なので到着は9時過ぎと遅れた。
そしたら駐車場は珍しく満杯だった。

そこでは以前見たことのある方が来訪者にしきりとお願いをしていた。五社堂の宮司さんだった。
参拝者の駐車の迷惑になるので、登山者や山菜取りが目的の方は今後、ここに駐車しないで下さいとのこと。

五社堂駐車場に関するお知らせ



本駐車場を利用するようになって約三十年目にして初の申し出に少々面食らったが、
聞いてみるとご尤もな話なので、その指示に従うことにする。
約200m手前にある県有の空き地に移動して駐車。
そこから五社堂駐車場までテクテク歩き出したら、道端でオドリコソウを見かけた。


オドリコソウの群生


オドリコソウ

 
                                           シャク(セリ科)

実はこの花、今日、毛無山に来たら是非見たいと思っていた花のひとつ。
いつもなら勝楽寺の裏を藪漕ぎしてしょぼい株を見て我慢していたが、
この道端には延々としかもびっしりと咲いていた。こんな大きな群生を見たのは初めてだ。
駐車場変更に快く応じたご褒美なのかなと勝手に解釈。

今回の毛無山の花はオドリコソウの大群生でスタートしたが、次に見た花も同じシソ科のラショウモンカズラ。

こちらは五社堂石段の登り口でドッキリするほどでかい青紫花を突き出していた(途中の林の中にも多い)。

 
                                            ラショウモンカズラ

中腹まで登ると、今度は同じシソ科のニシキゴロモが咲いていた。
こちらはキランソウの仲間でちっこいのでつい見過ごしてしまいそうだが、
花の色は白、青紫、ピンク、それぞれの中間・・・と多彩だった。

ニシキゴロモ(白)


ニシキゴロモ(青紫)


ニシキゴロモ(ピンク)

 



シラネアオイは登山道沿いではもう終わりかけていた。

新鮮なものはないかと藪を漕いでみたら、まだ少し残っていた。

シラネアオイの小群生



しかも今日もまた白花に出会った。近くに古くなった白花も有る。
この山は思った以上に白の密度が高いのかも。

 


シラネアオイの小群生の近くにあったブナの木は変な格好をしていた。若い頃、ろくでもない奴に絡みつかれたのか。

ルイヨウボタンは緑花。




イカリソウは黄花。

キバナイカリソウ
 

                                             チゴユリ

ナツトウダイ



藪漕ぎの際の強敵、モミジイチゴがちょうど開花中だった。今回も前回も藪漕ぎの際、この木の棘で流血した。




樹木の花をいくつか。

ヤマツツジ
 
                                       フッキソウ。これでも一応、低木。

オオカメノキ




ムラサキヤシオ



ブナ林帯ではときどきガスに包まれた。
下山時はパラパラ雨が落ちてきたが、濡れるまでには至らなかった。

 


山頂部付近で多く咲いていた花は、ミヤマスミレとミヤマカタバミ。

ミヤマスミレ


ミヤマカタバミ



男鹿三山は植物の種類が豊富で、この山域にしかない固有種や希少植物がいっぱい有る。
そのひとつ、オオサクラソウがもしかしたら咲いてるかなと思ったら、まだ蕾だった。
生育地で出会った植物保護パトロールの先輩によると、四月暖かかったので急速に生長したものの、
連休中は寒の戻りで開花が足踏みしているとのこと。

オオサクラソウ蕾
 

                                   オクエゾサイシン。すぐ近くでトウゴクサイシンも咲いていた。


今の時期、毛無山ではホソバノアマナをあちこちで見かける。
この花はユリ科、チシマアマナの仲間、
花は地味で存在感も希薄だが、秋田では毛無山でしか見たことが無い。

ホソバノアマナ
 


男鹿毛無山は植物の種類が多い。
まだ他にも有ったが、いつもより長くなってしまったので、今日はここまでとしよう。



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春の男鹿二山、まずは寒風山。(2021年5月4日)

2021-05-09 | 男鹿半島5月

今年の五月連休は昨年同様、コロナ禍で遠出は出来ないし、更に天気も良くない。
5月4日は連休中、唯一の晴天との予報だったので、近場の男鹿半島の山に行くことにした。
朝早く出たので、今日は二山に登ろうと思う。まずは手前にある寒風山へ。

この山は小さな火山だが、山頂まで観光道路が伸びているので、登山の対象とはされていない(二月に行った時の記録はこちら
今回は側火山の姫ヶ岳(337m)に登ってみようと思う。
その前に中腹でアズマギクの群生を見ておく。
この花、明るい芝地でときおり見かけるが、秋田では寒風山に多く自生している。
例年、連休明け頃から本格的に咲き出す。今回は少し早かったので、やっと咲き出したばかり。

中腹にて。手前はアズマギク。左奥に見える小山が姫ヶ岳(337m)。


アズマギク







アズマギク
 


他には小さなスミレ、ニオイタチツボスミレがちらほら。

ニオイタチツボスミレ



参考マップ



姫ヶ岳(337m)に登ってみた。こちらは駐車場から歩いて10分程度で山頂に着く。

いつもならば山頂からの眺めがとても良いのだが、今日は雲が多く、遠くは望めなかった。
それでも一時、雲が切れ、後に登る予定の男鹿三山が見えた。

姫ヶ岳山頂から男鹿三山を望む。これから登る毛無山は左の平らな山、真ん中の高いのは本山、右に真山。



姫ヶ岳山頂から秋田市方面を望む。



姫ヶ岳山頂から寒風山を望む。右下の駐車場に柿の種号。



花はアズマギク、ニオイタチツボスミレが少々のほか、スミレ(ホンスミレ)、キジムシロも見かけた。

山頂の石碑
 

                                          スミレ(ホンスミレ)

キジムシロ




姫ヶ岳は小さな側火山だが、割と立派な噴火口を持っている。折角来たので火口の中にも降りてみた。

火口の降り口から火口と姫ヶ岳を望む。



すると火口の底は笹原や湿原になっており、一株だけミズバショウを見つけた。
このミズバショウ、どこからどうやって飛んできたのだろう。水鳥が運んだのか。

また風穴もあり、珍しい植物が生えているようだが、あいにく今日は何も確認できなかった。

火口底でミズバショウ
 

                                             風穴

火口底から寒風山を望む。




春の寒風山に咲く花の詳細は、「春の寒風山に咲く花。(2010年5月、6月)」を参照されたし。
今日は次に「毛無山」に行く。

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男鹿でヤマシャクヤク他の花見。(2020年5月28日)

2020-05-31 | 男鹿半島5月

ヤマシャクヤク(の蕾)には秋田のあちこちの山で出会っているが、
そろそろ咲いているだろうと、二回目、或いは翌年に行くと消えていることが多い。

ランの仲間やシラネアオイの白花同様、いまだに山盗りの餌食になっているようだ。
一昨年の春、男鹿毛無山で藪こぎしてたら、久しぶりにヤマシャクヤクの蕾に出会った。
昨年は花が終わって実になったのを見つけた。

男鹿の山にはこの花がまだけっこう残っている。今年はいよいよ花の咲いている姿を見たいものだ。
先週(5月22日)、行ったところ、一個だけ開花し、他の蕾はパンパンになっていた。
これは数日後にまた来てみなきゃと思った。
天気はここしばらくあまり好くなかったが、5月28日に行ってみた。




鵜ノ崎海岸から毛無山を望むと、
山にはしっかり雲が懸かっているが、麓に近い場所なので、雨には遭わないだろうと向かってみる。



五社堂の石段を登り、最初に見たのはツチグリ。このキノコに会うのは久しぶりだ。

 

五社堂の上の登山道沿いには樹木の花が多かった。

ミツバウツギ(ミツバウツギ科)


以下、二種は「ウツギ」と付くが、アジサイ科ではなく、スイカズラ科。

ウゴツクバネウツギ


タニウツギ


これはカマツカ(バラ科)だろうか。



登山道を離れ、広葉樹林の中に入り込む。



ほどなくして、ヤマシャクヤクの開花株に遭遇。残念、花弁は閉じていた。



群生地に到着。

 


いずれも花弁は閉じたままだった。




それでも探していたら、蘂の見えるのが三個だけ有った。

 




シャクヤクの生育地周辺を藪こぎしてたら、ランの仲間が咲いていた。

コケイラン                                                                                                  キンラン(まだ咲き出したばかり)
 

エビネ                                                                                                       ミヤマカラマツ
 

あとランではないが、ミヤマカラマツはこの山では初見だった。来るたびに新しい花との出会いがある。
ここは不思議なお山だ。


イチヨウランは24日、太平山で会ったばかりだが、この山にも有る筈と目を凝らして歩いたら、

道端にいっぱい咲いていた。

イチヨウラン                                                                                         イチヨウラン
 


更に登ると、オオサクラソウ群生エリア。六月が間近だというのにまだ咲き残りが有った。






地味だが、他でなかなか見られない花二種。

ハクサンハタザオ                             ホソバノアマナ
 


山頂部は前回同様、霧に包まれていた。



厳密には毛無山ではなく、最高峰の本山の一部にムラサキヤシオの群生地(おそらく全国でも屈指?)がある。
前回の当番日(5月22日)にも咲いていたが、濃霧と雨で何も見えなかった。
今日もときおり濃霧に見舞われたが、霧の晴れ間を見てナントカ写すことが出来た。









男鹿三山は海に近いので夏場よく雲がかかっている。
そういう時、登ると山頂部は濃霧に包まれて涼しい。

低山なのに高山性とか珍しい植物が多いのは、この濃霧のせいだろうかと思ったりする。

明日(6月1日)、ブログのアップはお休みさせて頂きます。m(_ _)m


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春の寒風山に咲く花。(2010年5月、6月)

2020-05-30 | 男鹿半島5月

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。

寒風山は秋田の男鹿半島にある小さなお山。標高は355mと低いが、立派な火山である。
山頂展望台まで観光道路が走り、もはや登山の対象にはならないが、とても眺めがよく、
ピクニックやハングライダーで訪れる人も多い。

山の大部分はススキやシバの草原に覆われている。これは草刈りや火入れで維持されている半自然草原で、
日本海側地方では珍しいのではなかろうか。そしてここは草原性植物の宝庫になっている。
中には絶滅危惧種や秋田ではここだけという花も数多く見られる。その割にこの地の植物が話題になることは少ない
(と言うよりも、ほぼ皆無)。

五月の連休明け以降、中下旬に訪ねると、草原の至るところで淡い紫色のキク科に出会う。
(撮影日は2010年5月19日)








 

アズマギク Erigeron thunbergii


一説ではこの地のアズマギク群生は国内でも最大級の規模とのこと。
それは定期的な草刈りや火入れによって維持されてきた。
小さな女の子はデージーに似たこの花を見ると、だまっていられないようだ。本能的に十数本摘み取り、
飽きたらポイと投げ捨てて帰ってしまうのだが、
その程度の干渉で減る花ではない。
とは言っても、花の数や密度は10~20年前の方がもっと凄かった。近年、疎らになった理由はよくわからない。


折角の機会なので、他所で見たアズマギク Erigeron の仲間を少しだけ。 

アポイアズマギク Erigeron thunbergii ssp. glablaratus var. angustifolius
1993/06/12 北海道アポイ岳にて。花数は疎らだった。


アポイアズマギクのアップ。
1993/06/12 北海道アポイ岳にて。
舌状花は白く、葉は細かった。
  


ミヤマアズマギク Erigeron thunbergii ssp. glablaratus

2017/07/20 岩手県早池峰山にて。


ミヤマアズマギク

1990/07/28 白馬岳にて。この山のものは赤味の強いものが多かった。



寒風山に戻る。
(撮影日は2010年5月19日)

これは花か実か。

オキナグサの実姿 

この地ではオキナグサ 絶滅危惧Ⅱ類(VU) も観られる。
しかしその数は少なく、植物体を覆う銀色の毛が枯れた芝生をバックに保護色のようになってしまうので、たいへん見つけにくい。

 


キジムシロ



フデリンドウ                                                                                                   ニオイタチツボスミレ

 


ニオイタチツボスミレの花の径は1センチちょっと。
芳香があると聞くが、強い風で吹き飛ばされるせいか
私は嗅いだ記憶がない。


 


6月上旬にまた寄ってみた。
アズマギクの花もだいぶ衰えてきた。

 

実はタンポポを小ぶりにしたような感じ。
                                                                                                                                            ヒメイズイ
 


この山にはスズランも生えていると聞くが、何回訪ねても出遭えないでいる。

やや似た印象のヒメイズイは豊富にある。

ヒメハギ 


タニウツギ
 


この地のタニウツギは徹底した管理下にあるせいか、丈は低いままで一人前の花を咲かす。

こんなに綺麗な花なのに園芸化されないのは、不思議な感もあるが、秋田ではこの花がやたらと多すぎる。
あまりにもありふれた花だと、わざわざ庭に植えようという気も起こらんのだろう。またこの植物は縁起悪いとか、
過去の飢饉の悲惨なイメージを重ねる人も居る。 

真夏にヤマユリやオガフウロなどが咲き出すまで、この草原はしばし花休み期間に入る。





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