モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

月山の花図鑑(2)盛夏編

2024年07月20日 | 月山/花と山容

(本記事は旧ホームページの古い記事をブログ用に復刻したものである。)


(本頁は「月山の花図鑑(1)初夏編」の続きである。)

本頁では、年によって幅があるが、
概ね七月下旬から八月中旬頃にかけて咲き出す花たちを扱ってみた。

もちろん種類によって、場所によって、前後にずれが生じることはどうか寛容頂きたい。

月山はシオガマギク属 Pedicularis の仲間が多い山だ。

初夏のミヤマシオガマに続き、盛夏にはヨツバシオガマが咲き出す。
こちらは羽黒ルートならば八合目の弥陀ヶ原から山頂までほぼ切れ目なく咲いている。

ヨツバシオガマの小群生(山頂部)2016/07/23



ヨツバシオガマ 2015/07/05
 


(右上)ハクサンフウロ 2014/08/02


ハクサンフウロの小群生。 2014/08/02



あくまでも個人的な印象だが、
月山の真夏のお花畑はマゼンタのハクサンフウロとイエローのキク科のイメージがやたらと強い。

それにハクサンシャジンの淡いブルーが加算され、独特な雰囲気を醸し出す。
同時期の東北の高山お花畑はどこも似たような雰囲気になるが、月山ほど強烈なインパクトは無い。

ミヤマアキノキリンソウとハクサンフウロ。 2014/08/02
 

(右上)トウゲブキ 2014/08/02


トウゲブキは東北では月山以北の高山で多く見かける。

山頂付近の風衝地お花畑。2016/07/23



このお花畑にはウサギギクの他にハクサンイチゲ、ヨツバシオガマ、ネバリノギラン、
ミヤマリンドウ、ハクサンシャジンなども見られた。

ウサギギク 2016/07/23
 

(右上)キオンとハクサンフウロ。 2015/08/02


初夏にクロユリが生えていた山頂部の草叢は
盛夏になるとキオンやハクサンシャジン、ハクサンフウロなどに覆われる。

2015/08/02



ハクサンシャジン 2015/08/02
 


(右上)ナンブタカネアザミ 2017/09/01


鳥海山で顕著なアザミはチョウカイアザミだが、月山ではナンブタカネアザミが同じような環境に生育している。
このアザミは棘がとても痛い。開花時期に幅があり、7月から9月まで長期間咲いている。

東北の山にはイワギキョウ、チシマギキョウなどカンパニュラ(ホタルブクロ属)Campanula が少ない。
イワギキョウが見られるのは、八甲田、岩手山、鳥海山くらい。
チシマギキョウは、朝日、飯豊、早池峰などが知られるが、月山にも少しだけ咲いている。
羽黒コースの稜線や風衝地で時々見かける。

チシマギキョウ 2016/07/23



トウヤクリンドウは東北では月山と尾瀬の燧岳だけと聞く。羽黒コースの風衝地で見かける。
ある意味では、ミヤマクロユリと並んで貴重な花かもしれない。

トウヤクリンドウ 2016/07/23
 


(右上)ハクセンナズナ 2015/08/02

ハクセンナズナは鍛冶小屋跡付近の斜面で少し見かける。

ミヤマセンキュウ 2015/08/02
   


(右上)ミヤマコウゾリナ 2014/08/02



ニッコウキスゲはこの山では群生せず、あちこちにパラパラ生えている感じだ。

姥ヶ岳山頂のお花畑。ニッコウキスゲやヨツバシオガマが目立つ。2016/07/16



タカネアオヤギソウ 2016/07/16
 
 

(右上)オオバミゾホオズキ 2016/07/16


カラマツソウ 2015/07/05
 


(右上)ミヤマカラマツ 2016/07/16


キンコウカは月山のあちこちで群生している。

姥ヶ岳の山頂近くや後出の弥陀ヶ原の群生は特にみごとだ。

キンコウカ(姥ヶ岳) 2015/08/02



地味な花も少し。

ネバリノギラン(ミヤマウスユキソウと一緒)。2016/07/16
 

(右上)コメススキ 2016/07/23


オオレイジンソウ(姥沢で見つけた残花) 2016/08/20  
 

(右上)フキユキノシタ  2016/08/20


この時期に咲くものとしては、
他にベニバナイチゴ、ミヤマトウキ、イワオトギリ、ヤマハハコなども見ているが、写真は省略。

以上。

「(3)晩夏~秋の花、草紅葉編」へ続く。

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月山の花図鑑(1)初夏編

2024年07月06日 | 月山/花と山容

(本記事は旧ホームページの古い記事をブログ用に復刻したものである。)

東北には花の名山が多い。敢えて優劣をつけるならば、
世界的にも他の山では見られない
固有種が無茶苦茶多い点で、
東の横綱は早池峰山だろう(後になり秋田駒ヶ岳を入れなかった点を反省)。

対する西の横綱は、鳥海山か月山か迷ったが、個人的には月山とした。

肘折温泉入り口付近から望んだ月山。2018/05/27



理由は花の種類数、量がとにかく多い点。

また(朝日飯豊のように)難儀しなくても、多くの花が見られる点も評価の重要な要素だ。
いくら珍しい花が有ると言っても、

一般登山道からはみ出した場所とか立入禁止エリアだとしたら、
それは絵に描いた餅のようなものだ。

本図鑑は、そういった月山のそれも一般的な登山コースである
羽黒コースと姥沢コースを主体に、湯殿山コースと石跳川流域の一部、
そして弥陀ヶ原木道に限定して見られる草花と低木を扱っている。
掲載順は便宜上、開花が早いものからとしたが、
果実や紅葉が顕著な一部の植物はそれが見られる時期にも再登場させている。

なお植物名の同定にあたっては、既存の高山植物関係の図鑑以外に、
伝説的名著、土井信夫・著、「月山の花」(文化出版局)(絶版)をおおいに参考にさせて頂いた。

それでも間違いはあるかもしれない。正確な名前をご存知、
あるいは正確な情報をお持ちの方は遠慮なくご指摘をお願いしたい。


【初夏の花】

年によって幅があるが、概ね六月から七月中旬までに咲き出す花たちを扱ってみた。

ただし開花時期は種類によって、また場所によって、大きな幅がある。
例えば、ミヤマクロユリやミヤマシオガマのように、
特定の限られた期間にだけ、判で押したように咲くものもあれば、

ハクサンイチゲのように、六月上旬から咲き出し、
七月には終わったかと思うと、ダラダラと晩夏や秋に二度咲きするものもある。

雪田に特有なヒナザクラなどは、六月だろうが、九月だろうが、
生育地の雪が融けさえすれば、フレッシュな気分で咲き出すので、こうなると始末に終えない。

ハクサンイチゲの群生。2015/06/07



ハクサンイチゲ。
咲き出したばかりの姿。
2015/06/07  
 


(右上)ミヤマクロユリ

右隣に咲く地味な花はタカネクロスゲだろうか。2015/07/05


クロユリ(厳密にはミヤマクロユリ)は月山の名花、看板のように思われているが、最近はとても少なくなった。
その理由は盗難や生育地への踏み込みなど人為的なものかと思っていたら、
意外にもネズミの食害によるものらしい。

なお生育場所は山頂神社の西側エリアに限られていることから、
本来の自生ではなく、近世に修験者などが他の高山から移植したものではないかとの説もある。

東北では、クロユリのある山は極めて少なく、他には焼石岳や飯豊山くらい。
ただし簡単には見つからない場所のようなので、

一般人が簡単にクロユリに会える場所としても、月山の生育地での早期回復を祈っている。

手持ち写真の中に、いっぱい咲いていた頃のものが数枚有った。
その写真をラストの頁に並べているので、興味のある方はどうぞ。⇒ こちら

ミヤマシオガマ 2015/07/05



初夏の月山のもうひとつの愉しみは、色鮮やかなミヤマシオガマの存在だ。

この花は東北では、早池峰山、羽後朝日岳、焼石岳、船形山、そしてこの月山だけと聞く。
後出のヨツバシオガマとの区別は開花時期、葉の形や付き方、花の形だ。
早池峰山山頂部ではミヤマシオガマとヨツバシオガマが混生シーンがあるが、
月山では生育場所が微妙に異なり、
開花はヨツバシオガマが遅いので混生シーンは見たことが無い。

ミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ) 2020/06/22



ミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ)もエリア限定色の強い植物で、東北地方の高山のみ。

奥羽山系では秋田駒ヶ岳のみ、日本海側は鳥海山から月山、朝日連峰、飯豊連峰まで。
群生規模の大きさでは朝日連峰には敵わないが、

月山はそれに次ぐくらいの規模ではないかと思っている。

ミヤマキンバイ 2020/06/22



ホソバイワベンケイ 2015/07/05



ヤマガラシ(ミヤマガラシ) 
2015/07/05
 
 

(右上)ウズラバハクサンチドリ 2016/07/16


月山にはふつうのハクサンチドリの他に、葉にウズラのような斑点の入ったものもよく見かける。
斑点が薄いなど、中間的なものもあり、ハクサンチドリとの線引きは難しいが、
花付きはやや疎らで丈が低い傾向があるように思う。

チングルマ 2016/07/16



イワカガミ 2015/06/07



イワウメ 
2015/06/07



いずれも代表的な高山植物。
チングルマやイワカガミは多いが、イワウメは月山では比較的少ないように感じる。
岩壁の場所を登山道が走っていないせいもあるだろう。

ヒナザクラ 2016/07/16
   


(右上)ミツバノバイカオウレン(コシジオウレン) 2015/07/05



ミツバノバイカオウレン(コシジオウレン)は、秋田県から石川県にかけての日本海側高山限定の花だ。

ヒナザクラ同様、雪田地帯に特有で、開花は生育地の雪が融け次第。
よって真夏以降に咲くものも見かける。

なお月山には近縁のミツバオウレンも豊富に見られる。

シラネアオイ 2015/06/07  
 


(右上)エゾイチゲ(ヒロハヒメイチゲ) 2015/06/07


エゾイチゲは北海道に多いアネモネの一種だが、本州では何故か月山にだけ分布するようだ。
なお月山には近縁のヒメイチゲも見られる。

キヌガサソウ(装束場付近にて) 2016/07/16



キヌガサソウは以前なら登山道沿いのあちこちで見られたが、最近は減って来た。
温暖化の影響でササに圧迫されたのか、理由はわからない。


ゴゼンタチバナ 2015/07/05
 
 

(右上)ツガザクラ 2015/07/05


アオノツガザクラ 2015/07/05



ツガザクラの仲間は、月山には三種類ある。
量的に多いのは、アオノツガザクラで、初夏から盛夏にかけての長期間、どこかしらで咲いている。
ツガザクラは山頂部で僅かに見られるだけで、
(北アルプスで見かけたものよりは)丈や花がとても小さい。

エゾツガザクラは月山が南限と言われる。
こちらも量は少なく、姥沢コースの限られた場所でしか見られない。
北海道のものに較べると、花色が淡い。

エゾツガザクラ(エゾノツガザクラ) 2016/07/16
 


(右上)ハクサンシャクナゲ 2015/07/05


ウラジロヨウラク 2016/07/16



マルバシモツケ 2015/07/05
 

(右上)ミヤマホツツジ 2016/07/16

マルバシモツケやミヤマホツツジは場所により、八月以降も咲いている。

比較的開花時期の早いものでは他に
ショウジョウバカマ、ミネザクラ、ハクサンハタザオ、コバイケイソウなども見ているが、写真は省略。


月山の花図鑑(2)盛夏編」へ続く。

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月山をあちこちから2(西と北から)

2024年04月09日 | 月山/花と山容

(本頁は「月山をあちこちから1(東から)」の続きである。)

新庄から庄内地方に向かうと、
月山は出羽丘陵の山々のかげに隠れて一旦見えなくなるが、

(庄内町)狩川を過ぎたあたりから、また見え出す。

2018/04/10 酒田市松山町付近から。



2018/04/10 酒田市松山町付近から。



参考マップ



2019/06/12 酒田市(鳥海山)大台野から。 



2023/08/09 鳥海山から。



2017/09/01 月山高原牧場から。



月山の左手前にある台地状の地形は八合目の弥陀ヶ原湿原だ。
羽黒山ルートはここまで車で上がれる。

2017/09/01 弥陀ヶ原湿原から月山本体を望む。



狩川より西側の庄内平野ならば、どこからでも月山の姿を望むことが出来る。

しかし月山の姿は鳥海山ほどには話題にならない。
それは鳥海山の方があきらかに高く立派に見えるせいだろうか。

私は庄内から見た月山は内陸(新庄や山形市)から眺めた姿に較べると、
スリムで地味な印象を持っているが、皆さんはどうだろうか。

2021/06/30 庄内空港付近から。



2017/03/19 鶴岡市北西部から。



鶴岡やその周辺から見た月山は全体的にはゆるやかで笠のようだが、

前面は比較的急峻な山容になっている。
これは北西側斜面に長径2.5kmの馬蹄型カルデラが開いているせいだろう。
ウイキペディアによると、
「月山のなだらかな山容は楯状火山をイメージさせ、かつてはそう考えられてきたが、
頂上付近の輝石安山岩や、爆発カルデラ地形の中にある雨告山中央火口丘の存在は
成層火山の特徴であり、現在では楯状火山とは考えなくなった。」
とあった。

2020/03/19 鶴岡市北西部から。



鶴岡市も南の方に行くと、月山は前山に隠れて見えなくなる。
摩耶山(1020m)は月山のほぼ真西に位置している。

2019/06/02 鶴岡市摩耶山山頂から。



2019/06/26 鶴岡市以東岳から。



国道112号線(月山道路)の長いトンネル、月山第一トンネルを抜けると、

月山の姿がチラチラと見え出す。
西川町大井沢まで南下すると、いっときだけだが、全体が見えるようになる。
月山は単独峰のイメージが強いが、ここからは湯殿山、姥ヶ岳、月山と三山が並んで見える
(出羽三山は月山、湯殿山、羽黒山を指す)。

2015/06/07 西川町大井沢から。



2015/06/07 西川町大井沢から。



2015/06/07 山形道大井沢大橋と月山。



2015/06/07 姥ヶ岳への途中から。




最後にありったけ遠く、北から見た月山を。

次の二枚は秋田県横手市と美郷町の境にある黒森山から眺めた月山だ。
当時、私は奥羽山系ではここが北限かなと思ったら、更に北の真昼岳から見えたという話を聞いた。

2021/05/12 横手市美郷町境・黒森山(766m)から。



この日は距離は離れているが、月山と鳥海山が並んで見えた。

2021/05/12 横手市美郷町境・黒森山(766m)から月山と鳥海山を望む。



月山と鳥海山が並ぶ様子はもっと北、
秋田市の太平山奥岳山頂(1170m)からも見えた。
ここからは鳥海山の少し左(南)に聳えていた。

2019/11/13 秋田市太平山奥岳山頂から。



私が月山を見た最遠の地は約150km離れた男鹿半島だった。

2020/09/03 男鹿半島から鳥海山と月山を望む。



参考までに。




以上。

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月山をあちこちから1(東から)

2024年04月07日 | 月山/花と山容

昨年末から秋田や近くの山の姿形について語っているが、
岩手の次は山形に行き、月山をやったら終わりにしようと思っている。

2016/03/16 山形市西部から。



何故この山で終わりなのかと申すと、

姿形について語るとなれば、山の周囲を少なくとも五回くらいは走り回り、
各所から撮影した写真が無ければ話にならないのだが、
山形以南で(鳥海山を除いて)これに該当する山は月山と禿岳(山形宮城県境)くらいしか無かった。

これより南の山は残念、秋田市から遠すぎる。
私の場合、特別な場合を除き、
登山は秋田市から日帰り可能な範囲としているが、

朝日連峰以南の山となると、日帰り登山はもちろん、
山麓に到達することすら難しい。

禿岳の場合は山体の規模も小さく、
一頁以上を費やして姿形を語るほどのものではないので、今回の対象から外した。

すると残りは月山だけになるが、
この山の場合、ちょっと気がかりなのは、
南東側、山形市方面から撮った写真が極めて少ない点だ。
たまたま私は学生時代の多感な一時期を山形市で過ごしている。
月山の姿は大学から下宿への帰り道でよく眺めた。
特に冬の夜、それも月明りに照らされた月山を見た時は
小説「月山」の作者、森敦ではないが、この山は「死の山」だと思った。
当時はカメラも持ち合わせていなかったが、その記憶は鮮明なつもりだ。

長年勤めた会社を退職する年の春(2016年3月)、山形市に出張が入った。
もしやと思い、JRではなく、自家用車で秋田市から出かけたが、
それは山形の山を眺める上では正解だった。
大学を卒業して、カメラを持つようになってからも、
山形市を訪ねる機会は何度も有ったが、
何故かいつも曇か霞靄で、月山を見ることが出来なかった。
この出張で秋田へ帰る日(2016年3月16日)は稀に見る晴天だった。

2016/03/16 山形市西部から。



山形市から望む月山はとてもなだらかな富士山、
或いは笠かお餅のような姿をしている。

積雪量が半端でなく多いので、初夏までのっぺりと真っ白なお餅状態が続く。
こんな姿のお山を国内では月山以外に私は知らない。

この日は大江町や河北町まで行き、山に近づいてみたものの、
土地不案内もあり、あまり好い写真は撮れなかった。
山の前面に建物や看板、電線など猥雑な代物が入ってしまうのだ。
もっとよく見える場所を探さなければと思った。

2016/03/16 大江町左沢から。



2016/03/16 河北町から。



なおこの角度(南東側)から見た月山で最も素晴らしいのは、

少し遠いが、冬から春にかけて蔵王山の中腹や山上から見た姿かなと思うが、
残念ながら私には写真の手持ちが無かった。

ところが先日、宮城県在住の友人、渡邉 久氏が
月山と栗駒山の素晴らしい写真を撮影していたことをふと思い出した。
氏に相談してみたところ、借用の許可を頂いた。

以下、四枚がその写真である。
渡邉 久氏にこの場を借りて御礼を申し上げる。

2023/05/03 蔵王から。渡邉 久氏撮影。



2023/05/03 蔵王から。渡邉 久氏撮影。



2022/04/28 上山市郊外から。渡邉 久氏撮影。



2022/04/28 天童市郊外から。渡邉 久氏撮影。



河北町に入り、北上すると、月山は葉山のかげに隠れて一旦見えなくなる。
更に北上すると、尾花沢市の北部でまた姿を現すが、
この日は薄雲が現れ、太陽角度の関係もあり、見えにくくなった。

2016/03/16 尾花沢市北部から。



ここで参考マップ。




最上地方からの眺めは、宮城県境にある禿岳から始める。

2021/10/25 禿岳から。左に見えるのは葉山。手前の雲海の下は向町盆地。



2021/10/25 禿岳から。



舟形町から眺める。

2024/02/17 舟形町あゆっこ村から。



新庄盆地から見る月山は、やはりなだらかだ。
村山地方から見るものよりも幅広く、私には横たわった牛の姿のように感じる。
このお山、古くは犂牛山(くろうしのやま)、臥牛山とも呼ばれたようだ。

2018/01/20 新庄市から。



2018/01/20 新庄市から。



この姿を見たくて、私は何度も新庄を訪ねている。
しかし出発地の秋田は晴れているのに、

県境を越えたら、霧が立ち込めていて何も見えないことを何度も経験している。
新庄は霧が出やすく、一説では、日本一日照時間が短い町とも言われる。

2015/04/09 新庄市から。



その姿は北西方向に見える鳥海山よりも(ちょっと近い分)大きく、存在感があるように感じる。

参考までに新庄から見た鳥海山も。

2015/04/09 新庄市付近(厳密には金山町)から見た鳥海山。



新庄から月山に向かってみる。

2018/05/27 新庄市(南西部)から。



2018/05/27 大蔵村湯ノ台牧場の手前から。



2015/05/06 大蔵村湯ノ台牧場から。



近くから見る月山は山と言うよりも巨大な空母と言う感じ。
その姿も大蔵村湯ノ台牧場付近を最後に、前山に隠れて見えなくなってしまった。

月山は北の秋田や岩手に行くと、高い山に登らない限り、見ることが出来なくなる。

個人的には栗駒山や高松岳、焼石岳などから見ているが、
今回は焼石岳から見た月山を紹介してみる。

2018/07/27 焼石岳山頂付近から。



月山をあちこちから2(西と北から)」へ続く。

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