モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

出羽丘陵で春紅葉と菫、ラピスラズリ。(2014年5月3~7日)

2021-05-07 | 出羽丘陵

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。今日はこれから実家の草取りに出発します。)

出羽丘陵とは、秋田県の西側(日本海側)半分を広く占める山域で、
中には鳥海山や太平山など2000m、1000mを超える山も少数有るが、

一般的にはそれら高山以外の低山丘陵を指している。その標高は200~700m程度だ。
北は青森県の西部(白神山地)から、南は山形県の北西部まで及ぶとされるが、
低山丘陵は秋田県側に圧倒的に多く、その呼び名も秋田でしか通じない。

例年ならば、春はスプリングエフェメラルの群生を見る関係で奥羽山系の山麓を巡ることが多いが、
今年(2014年)の五月連休は遠出せず、近くの出羽丘陵に連日のように足を向けてみた。
すると意外にもこの山域にはとても豊かな自然(と言っても、 (´π`; 私の場合は植物しかわからない)
が残っていることに気づいたような次第。

まずはスミレ類から・・・
5月3日、秋田市郊外の雑木林で見つけたスミレ類の群生。 



このスミレ、距が長いので、タチツボスミレとナガハシスミレの雑種との意見も有ったが、
ひとまずタチツボスミレの変異の範囲としておく。


2014/05/03 タチツボスミレ                        
こちらはオオバキスミレ。2014/05/05
 



出羽丘陵はオオバキスミレが矢鱈と多いところ。

2014/05/05 高尾山にて。

 


場所によっては山の斜面が全てこのスミレ・・・と言うところも数多く有った。
このスミレ、雪崩が起きるような急斜面に大群生する傾向が有る。


2014/05/05 オオバキスミレのアップ。                  2014/05/05 スミレサイシン
 



オオバキスミレの花は2センチ程度と大きめだが、それ以上に葉がでかい。 

もっと大型の花をつけるスミレサイシンも此処では豊富だ。場所によってはオオバキスミレと混生していた。

5月初め、丘陵の木々が萌え上がる。
新緑とは言っても、いろいろな緑が有り、赤味を帯びたものや黄色、白っぽいもの、
それに山桜の薄ピンクが加わり、バラエティーに富んだ色合いになる。

このような状況を「春紅葉」とも呼ぶ。

2014/05/05 高尾山にて。









深山の女王とも位置づけられるシラネアオイが此処では道路端で無造作に咲いている。
今回、見つけた中で一番、でかかったのは12センチくらいあった。
道路のすぐそばなので盗られないかと心配する。




2014/05/05 シラネアオイとバックはオオバキスミレ              2014/05/05 キバナイカリソウ

 



キバナイカリソウも咲き出していた。根元には先ほどのスミレ類。

メギ科繋がりで、次はサンカヨウ。

2014/05/07 サンカヨウ
 

右上写真からもお分かりの通り、車道から近い場所なのでこちらも盗掘が心配。
しかしシラネアオイのように花は目立たない(かわりに葉がでかい)のでその点は心配無用か。
近くで食い千切られた株が多数有った。これはカモシカかツキノワグマの仕業だろうか。 
この花、深山性、高地性なので、出羽丘陵のような低いところでは見られないものと思っていたが、
有るところには有るものだ。

今度はケシ科。

2014/05/05 ミヤマキケマン。


ミヤマキケマンは
土砂崩れあとの急斜面や伐採跡地に一面群生することもあり、野草としてはパイオニア的性格を持っている。

大柄だが、生活史がスプエフェ的で、花が終わると地上部は枯れる。
花は綺麗だが、毒草で臭いことから好んで植えられることはない。
 

2014/05/06 ムラサキケマン。


ムラサキケマンは
ミヤマキケマンよりももっと人臭いところ、人家の屋敷内や道端でも普通に見かける。
 

エゾエンゴサクが咲き残っていた。よく見るとアズマシロカネソウも一緒だった。

2014/05/07 エゾエンゴサクとアズマシロカネソウ。
 



今年の春は晴天が続いているが、靄っとしていて遠くの山は見えないことが多い。

5月6日は珍しく鳥海山が見えた。

2014/05/06 竜馬山付近から鳥海山を望む。



鳥海山は雪で真っ白だが、標高の低い出羽丘陵の山々は今ちょうど新緑&春紅葉だった。

2014/05/06 日住山方面を望む。



まだ明るい雑木林の下に何やら青い花が咲いていた。

2014/05/06
 


2014/05/06 ルリソウ






近づいてみるとそれはルリソウ Omphalodes krameri だった。

手餅の古い図鑑をみると、ヤマルリソウ Omphalodes japonica は必ずと言っていいほど載っているのに
ルリソウは載ってないことが多い。

分布域が北国や裏日本に偏っているせいだろうか。
私の住まう秋田ではルリソウしかないのだが、これが意外と綺麗だ(しかし話題にはならない)。

こんなに綺麗な青の野花はそうはないと思う。ラピスラズリ (lapis lazuli)そのものの花だ。

 


ただし花の色は、青以外にピンクも有る。
これは同じムラサキ科のホタルカズラやワスレナグサでも経験している。

咲き始めは青くて古くなるとピンクに変わるものと思っていたが、この花の場合、必ずしもそうでないようだ。
色違いが出るメカニズムはまだよくわからない。

 

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高尾山の春コレクション(2017年5月1,2日)

2021-05-03 | 出羽丘陵

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイク、更に内容を少し改め、再アップしたものである。)

毎日が日曜の身分なので、大型連休だからといって、どこか遠くへ出かけるわけでもなし。

今年は5月1日、2日と続けてごく近場の高尾山に春の花を見に行くことにした。

高尾山に向かう道と愛車・柿の種号
 


高尾山と言っても東京八王子ではなく
、秋田市の南の方にある低山。

山麓までは自宅からクルマで20分程度。 

雄物川と高尾山(左のピークが太平薬師424m、鉄塔の右の方が高尾山383m) 


高尾山の主要ピークは二つあり、
最高点の太平薬師が424m、もうひとつのピーク、高尾山が383m(どちらも4月23日に登頂済み。⇒ こちら )。
ふたつのピークの間を国道341号線が貫いており、それをフル活用すれば、労せずして花見の出来る山だが、
今年は何故か連休最終の5月7日まで冬期通行止めとのこと。
私が行った1日と2日は通行再開のための作業(倒木の撤去や落ち葉の清掃)真っただ中だったが、
そこは (´π`;)うま~く通り抜ける。
そうしないと今年のカタクリの開花には間に合わないのだ。
 

      カツラの芽吹き                            カエデの仲間 
 


まだ明るい雑木林の林床を見ると、何やら紅紫の草花が咲いてる。

 


林に踏み込んでみたら、カタクリがうじゃーっだった。 

しばしカタクリのワンマンショーを。

 




 


オトメエンゴサク(エゾエンゴサク)?も参戦。




エンゴサクとカタクリの重ね咲き                        ピンクの
エンゴサク
 


更にキクザキイチゲも参戦。




キクザキイチゲonly




エンレイソウ

 


最高点の太平薬師に向かう道を辿る(山頂は林で何も見えないので途中まで)。




オオバキスミレの群生。花は咲き出したばかり。




更に進むと

 



ニリンソウの緑のカーペットが素晴らしい。後でカーペットの色は白に変わる。
                                                                                                                                                                             ニリンソウとカタクリ
 


近くではシラネアオイも咲き出していた。

季節の進行を感じる。

 

 


5月2日は中腹の広場から遠くの山々も見渡せた。 

秋田駒ヶ岳。左側に岩手山のアタマも見えた。




雄物川の蛇行と遠く奥羽脊梁の山々、真昼岳や女神山など。




この日は宮城との県境、栗駒山まで見えた。



 

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初めて?の高尾山登山(2017/04/23)

2021-04-24 | 出羽丘陵

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)

地味な低山のそれも「初めて」ばかり続き、恐縮。
4月23日は高尾山、と言っても東京近郊の高尾山ではなく、秋田市の南の方にある高尾山に登ってみた。

雄物川の河畔から望んだ高尾山(撮影は2015年4月17日)



この山はピークが二つあり、最高点の太平薬師で424m、高尾山の名のある山頂で383m。

しかもこのお山、二つのピークの間を国道341号線が走り、
他にも東側山麓の温泉から標高270mくらいの広場(駐車場)まで細い舗装道路が伸びているので、
広場まで車で行けば、どちらのピークに登っても標高差は100m、150m程度なので、登山したという気がしない山だ。
そのためこの山には何度も来ていたが、まだどちらのピークにも登っていなかった。
今回は一応、両方のピークを極めてみようかなと思い、やって来た。
したがって高尾山の登山そのものは初めてということになる。

参考マップ



広場から雄物川を見下ろす。



山頂近くの広場より先、国道は通行止めだったので、そこから太平薬師をめざして南に歩く。

高尾神社の鳥居を過ぎると、ほどなく下写真のような倒木に出くわした。通行止めの理由が判明。

 



例年ならば今頃はいろいろな種類の花が道端にいっぱい咲いてる筈なのだが、
今年は春の進行が遅く、まだ咲いていないようだ。

太平薬師への登山道は雪が消えたばかりだった。


 


それでも日当たりの良い斜面では、
カタクリが咲き出していた。

カタクリ。隣の葉っぱはトリカブト。                   左のカタクリをアップで。
 


キクザキイチゲ                             エゾエンゴサク(オトメエンゴサク?)
 


エゾエンゴサク(オトメエンゴサク?)


  


この山の名物、オオバキスミレはほんの数個、咲いたばかりだった。

オオバキスミレ                             スミレサイシン
 



太平薬師の山頂は濃いスギ林で展望は皆無だった。

ついで電波塔を掠め、北側にある高尾神社に向かう。
あぅぅ(つдi)こちらも山頂はスギ林で何も見えなかった。
結局、高尾山山頂は展望が全くダメであることが判明した。
しかし高尾山はもう少し季節が進むと、花が豊富になる。その詳細については後日、稿を変えて報告してみる。

帰り道、山麓で紅白の桜に遭遇。 










どちらも桜かと思ったが、
近寄ってみると、左の白い方はコブシ(タウチザクラとも言う)、
右のピンクがかったのはヤマザクラだった。

逆光気味で発色はイマイチだったが、なんか得したような気分。来年はここで花見をしたいものだ。


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出羽丘陵で春の花探し。(2017年4月17日)

2021-04-17 | 出羽丘陵

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)

北国・秋田市も昨日あたり、ついに桜が開花したが、まだ花見が出来るほどのものではない。

今日(4月17日)は秋田市浜田の梅園に立ち寄ってみた。そこは秋田県の南半分を広く覆う出羽丘陵の北端にあたる。




梅はちょうど見頃だったが、

ここを訪ねた本当の理由は少女袴じゃなくて猩々袴(ショウジョウバカマ)。
どこにでもある山野草のひとつだが、秋田市では何故かこの梅園の下に多く、わざわざ見学に来る人も多い。
(´π`;)ワタシもその一人だった。 


ショウジョウバカマの群生

 


ショウジョウバカマ 




他に咲いてた野花。

出羽丘陵に多いオオバキスミレは咲き出したばかり。

 

                                          ナガハシスミレ


春になると、マンサクやウメ、ソメイヨシノのように葉よりも先に花を咲かせる樹木がけっこう多い。

ここではオオバクロモジが春の日差しを浴びて綺麗だった。

オオバクロモジ



次いでアブラチャンとキブシ。
どちらも春の低山でよく見かける木。
アブラチャンはオオバクロモジ同様、クスノキ科。咲き始めは奇麗だが、あっという間に地味な緑色になってしまう。

アブラチャン



キブシ



木の花に釣られて出羽丘陵を南下していく。

格別珍しいものではないが、小さな草花も。

カタクリ                                  キバナノアマナ
 



キクザキイチゲは秋田の春の山では最もありふれた草花のひとつだろう。

花の色は白や薄青紫が一般的だが、中にはドキッとするほど青紫が濃いものもある。
今年はそれに出羽丘陵で遭遇した。


 

キクザキイチゲ 
 

                                   アキタブキ。これは頭花の直径が20センチくらいとでかかった。

この日は午後から出羽丘陵の深部まで入ってみた。

深部とは言っても、標高はたかだか200m程度。
しかし傾斜がとても急で転落したらただでは済まされない場所もある。

 



何故そんな場所に行ったのか。

雪割草の原種のひとつ、オオミスミソウに出会うためだ。
この花は秋田県が北限と言われるが、新潟や山形(高館山など)のように遊歩道脇で簡単に見られる花ではない。
道など全くない。しかも限られた急傾斜地にだけ生えている。
今日はその自生地のひとつを約20年ぶりに訪ねてみた。
ここは以前から盗掘がひどく、存続が危ぶまれていた処だが、急傾斜地にはまだ少しだけ残っていた。 

                             オオミスミソウ
 



オオミスミソウの疎らな群生



花はもうすぐ終わるところ。

色の濃いものや大きな株はとても少なかった。

 



近くの稜線ではオオイワウチワが少し咲いていた。 

オオイワウチワ



アラゲヒョウタンボク



あとシライトソウのロゼットも見つけた。オオミスミソウ同様、こちらも分布の北限だったと思う。

シライトソウ
 

                                          トウゴクサイシン


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初冬の大曲姫神山と田沢湖。(2018年12月2日)

2020-12-04 | 出羽丘陵

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)

例年冬場は山に登っていない。
2018年は11月18日の太平山(こちら)で山納めしたつもりだったが、

何故か12月になってから、大曲の大平山(姫神山)に登ってしまった。
実はこの山、11月14日にも登っているが、その日はあてにしていた展望がイマイチだったので、
よく晴れた12月2日に再挑戦したような次第。

花火大会で有名な大曲の花火会場のすぐ西に聳えており、
国土地理院地図を見ると、「大平山(姫神山) 387.3m」と標記されている。

秋田市の太平山や岩手の姫神山と紛らわしい山名だが、個人的には姫神山がなじみ深いので、それで通そうと思う。

下界から見た姫神山

 



今回の非合法マップ




休憩地の登り。                              姫神山山頂
 



休憩地の登りはきついけれども眺めは素晴らしい。 

山頂部にはテレビ局のアンテナが林立しており、無粋な感じは否めないが、それは眺めがいいことの証しのようなもの。
秋田の低山としてはおそらく一番ではないかと思う。

北は男鹿半島や太平山から南は焼石や栗駒まで、県北を除く秋田や県境の主だった山が丸見えだ。
今回の目的は、前回、雲に隠れて見えなかった鳥海山と秋田駒ヶ岳、岩手山を眺めること。
さいわいにも12月2日は(男鹿半島以外)全て見ることが出来た。

山頂から久しぶりの鳥海山。



 

鳥海山は登る前、下界からは霞みでよく見えなかったが、姫神山頂に上がったら、よく見えた。
個人的には、10月21日、和賀岳(こちら)に登って以来だから、約40日ぶりの鳥海山になる。
あと当然だが、和賀岳、真昼岳、女神山、焼石岳と奥羽の脊梁もよく見えた。
みんな今年の夏秋に登った山ばかりだ。


休憩地から。
奥羽脊梁の山々(和賀岳、真昼岳など)。



和賀岳と小杉山、薬師岳の重なり。



真昼岳、女神山と大曲の市街地。 



焼石岳




休憩地から秋田駒ヶ岳と岩手山(右奥)


 

秋田なのに鳥海山と岩手山の両名山が見える低山はたぶん此処、大曲姫神だけだろう
(岩手の姫神山からも一応両方が見える(⇒こちら))。

11月14日の登った時はこれらの山に雲が懸かってよく見えず、かわりに北の秋田市方面がよく見えた。

11月14日に見た秋田市方面の眺め




11月14日に見た雄物川と男鹿半島の眺め。



帰りはスギの木を見ながら下山する。

山頂近くのスギ林                             ばっけ杉
 



この日(12月2日)は天気が好かったので、下山後、近くの田沢湖を廻って帰った。

田沢湖から秋田駒ヶ岳を望む(左側には乳頭山も)。 






湖畔から見る秋田駒ヶ岳はとても優美な姿だ。
この日は湖面にもその姿を映していたが、
個人的には、中腹のスキー場が傷かツギをあてがったように見えて残念に思う。

湖畔から見える他の山々

荷葉山。秋田駒ヶ岳の北西に聳える古い火山。



羽後朝日岳



和賀岳



和賀岳には同じ年の10月21日に初登頂しており、山頂付近から田沢湖を見下ろしている(⇒こちら)。
よって田沢湖から和賀岳が見えることは当然とも言える。


湖面の二風景




 



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