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03アルコール性肝障害 生活習慣から来る肝臓病

2008年01月10日 | 日常生活について 元気で長生きへ

アルコール性肝障害は、そのまま、アルコールの飲み過ぎでなる病気。しかし、日本人は、欧米とくらべて、飲む量は少ないのになるんです。アメリカではウイスキーボトル1本なんて、へでも無い人がたくさんいるのに、日本人は4人に一人は飲めない体質なんです。日本酒3合10年でなると言ってたりもしました。

アルコール性肝障害で、問題となるのは依存症となる場合、社会的にも問題となっている場合が多く、まじめな人ほどなりやすいと言われたりもします。アルコール依存症は、アル中といわれたりもしていましたが、中毒というより依存があるという意味で慢性的な病気です。自分の意思でお酒がやめられるとか、仕事ができるからということで依存症でないという診断にはならず、体をこわす状態であるのに、休むことができないということで診断がされます。専門医にかかり、少しでもあるコールから遠ざかる生活を心がけなければ、命に関わることが多い病気です。

眠れないからと、アルコールを飲むことはアルコール依存症への第一歩となることも多いため、寝る前の寝酒はやめるべきで、どうしても眠れないときは、睡眠剤を飲む方が体にはいいとも言えるのです。
アルコールを用いて寝るクセをつけていくと、最初は眠れるようでも夜中に目が覚めるようになってきます。この症状がある時は、アルコールの量を増やすことでさらに途中で目が覚めるようになり、眠れなくなっていきますので、きちんと受診して睡眠薬をもらうことをお勧めします。

たばこと同様、アルコールも体に害のある食品として認識されてきています。

写真は、アルコール性肝硬変の患者さんの腹腔鏡写真です。肝臓がでこぼこが強くなり、壊れては治りを繰り返している肝臓です。肝表面に白く見える線状の変化は線維化といって肝臓が硬くなる変化を起こしている部分です。

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