大分単身赴任日誌

前期高齢者の考えたことを、単身赴任状況だからこそ言えるものとして言ってみます。

小泉進次郎環境大臣の育休

2020-01-17 20:53:28 | 日記
重いテーマについては書けないので、比較的軽い(?)話題から。

滝川クリステルさんが出産し、それに伴って小泉進次郎環境大臣が「育休を取得する」ということが報道されています。
本人いわく「賛否両論」の中での「決断」だそうですので、私も「賛否」を言わせていただこうと思います。「否」です!
この「閣僚初の育休取得」は「波及効果」があるものとして、概ね好意的に受け止められているようです。
しかし!この「育休取得」に、どんな意味があり、どんな「波及効果」があるのか?・・・私には疑問です。
小泉氏によると、育休取得にあたっても「公務最優先」なのだそうです。そのようなものとして、コマ切れの「育休」をとりつつ、「テレワーク」などで「公務」を行うので、支障はない、ということだそうです。
このような形が「育休取得」のロールモデルになるのだとしたら、どうなるのでしょう?
ある会社員が育休取得を申請したとします。上司は、「なに!?業務に支障が出るから困るじゃないか!」と言います。ここで、「じゃぁ、撤回します」・・・となってしまうのが、これまでの姿だったのかもしれません。これは、克服すべき「現実」です。
小泉氏は、このような上司への対応方法、克服方法を教えてくれているのかもしれません。このような上司に対しては、「いえ!育休を取得したとしても業務には支障を生じさせません。業務最優先です!必要な時には必ず出てきますし、それ以外でもテレワークなどでいつでも業務をできますから。」と答えればいいんだよ、と。
そもそも、育休にしろ、産休にしろ、「業務よりも大切なものがある」というところから、それを認めるべきだとされているものなのだと思います。それなのに「公務最優先」と言ってしまうのでは、「育休」の意味がありません。それでは、困難な現実雄を何ら克服することになりません。
小泉さんが「育休」を取得するのであれば、「職務代理」を置くなどして(そういうことが認められているのかどうか知りませんが)本当に「育児」に専念できるようにして(「育児最優先!」)正々堂々と育休をとるようにするべきです。
そうすることによって、はじめて「出産」「育児」を抱える人も責任のある職務につける、という状況を切り拓いていける、ということなのでしょう。
それをせずに、アリバイ的に「育休をとる」という「宣言」だけをして、その実「公務最優先」「危機管理万全」だとするのは、ごまかしにすぎません。
さらに言えば、「テレワーク」でも「育休」になるのだというモデルを作ってしまうと(ただでさえ「勤務形態の多様化」が言われ、テレワーク等での勤務形態もとられるべきだとされている中で)、単なる勤務形態の変更も「育休」だとされるようになってしまうかもしれません。このようなことは、たしかに形式的な「育休取得率」を高めるためには役立つのかもしれませんが、本質的な問題解決には何ら役立たず、かえって弊害になるものなのだと思います。
そのような意味で、私はやっぱり「否」です。