平成28年12月15日(木)角田市果樹振興協議会梅部会は,普及センター職員を講師に梅樹の剪定講習会を開催しました。当日は冷たい北風が吹き荒れる中10名余りが参加し,「白加賀」と「越の梅」の2品種について剪定方法を検討しました。
参加者は,花芽と葉芽の違いや枝先端の切り方,受光態勢を考慮した枝の配置などの基本から,高木樹の低樹高化や,収量を毎年確保するために徒長枝を利用する剪定方法について学習しました。
角田市で行われる「梅まつり」は,毎年6月に開催されています。来場者が年々増えており,求められる販売量も増加しています。消費者が求める高品質な梅を安定的に生産するために,生産者の剪定作業にも熱が入ります。
〈連絡先〉宮城県大河原農業改良普及センター 先進技術第二班
TEL:0224-53-3431 FAX:0224-53-3138
仙台東部地区で震災後にいち早く農業生産法人を立ち上げた(農)井土生産組合では,人が集まるコミュニティの再生と復興支援への感謝を目的に,12月4日(日)に「第二回仙台井土ねぎまつり」を開催しました。
昨年に引き続きの開催となり,500円のワンコインで1升瓶2本が入るほどの袋いっぱいの「ねぎ詰め放題」ができるとあって,午前10時の開始時間前には約800人が並ぶ長蛇の列となりました。約3000人の仙台井土ねぎファンに,用意した約60aの畑は超満員となり,1時間足らずで掘り取り体験は終了となってしまいました。
会場では,「仙台井土ねぎのホワイトポタージュ」が無料で振る舞われ,甘くて美味しいと大好評,提供された400食も1時間あまりで無くなりました。
また,今回新たな取組として,近隣の3つの農業法人にも参加を呼びかけ,白菜,サニーレタス等の旬の新鮮野菜や新米おにぎり,豚汁等の販売コーナーも設置され,こちらも大盛況でした。
参加者は,なかなか体験できない「ねぎ」の掘り取りを楽しみながら,袋いっぱいに「仙台井土ねぎ」を詰め込んでいました。震災後人気が少なくなった集落に,多くの笑顔と賑わいが戻ってきた一日となりました。
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第二班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8374
FAX:022-275-0296
E-mail sdnokai@pref.miyagi.jp
11月24日に「あ・ら・伊達な道の駅農産部会」が仙台・名取方面への視察研修を行いました。視察研修には地元で野菜等を生産出荷している農産部31名が出席しました。
1ヶ所目の視察先は宮城県農業・園芸総合研究所(名取市)で,今後注目される野菜の機能性や,春から作付けできる特徴ある野菜について紹介していただきました。特にホウレンソウについては,機能性成分「ルテイン」が注目されており,成分の含有量を多く含むようにする栽培方法について試験検討していることを説明していただきました。また,売れ筋野菜「コスレタス」に関連して「晩抽」という言葉の意味や品種選定の仕方について野菜チームの鹿野上席主任研究員より講話をいただきました。大崎普及センターからは,現在課題として取り組んでいる「春まきたまねぎ」の紹介を行いました。その後,野菜ほ場にていちごの新品種選抜や水稲育苗箱を利用した葉菜類の栽培を視察しました。普段は見る機会の少ない養液栽培の施設や栽培方法等に,参加した生産者は関心を寄せていました。
視察地2ヶ所目は,名取市下余田の三浦隆弘さんの「せり」栽培を視察しました。三浦さんは隣接する仙台市で名取産のせりを食べられるように「せり鍋」をすすめているとのこと。地元の強いつながりがこれからの産地維持に必要だという話を聞いてきました。当日は時々雪が舞う寒い一日でしたが,せり田のせりをつんで香りを確かめたり,暖かい卵とじにしたスープを味わったりして,見るだけでなく,今後の野菜生産の取組に参考になる視察研修になったようでした。