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minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

ブエノスアイレスの街は大騒ぎ

2014年11月16日 | ライブとミュージシャンたち
ブラジルからブエノスまでは約5時間。機内食を食べたらあっという間に到着した感じだw。1時間の時差があるので、ブエノスは夜8時半ごろ。大きな荷物を抱え、空港をでたとたん、高野さんご夫妻がお出迎え。懐かしい!ああああ、またアルゼンチンに来れた~~~(涙)!!!

気温はやはり30度を越えていたが、夜になると風もあって少しひんやり。前回同様、ミニバスくらいのタクシーをチャーターしていてくれ、そのまま懐かしの我が家へ。2年前に来たときは1ペソが15円くらいだったが、今は1ペソ10円弱。そのかわりに物価が2,3倍にはねあがっている。スリや強盗事件が以前よりもずっと増えているので気をつけるように。とバスの中で高野さんたちに教えていただく。むむむ、気をつけねば。

タクシーの中から通りを見るといつになく、にぎやか。いろんな場所で若者たちがたむろしている。行列も。なんなの???

「今日は一日中、ブエノスアイレスの美術館、博物館などが解放されている日なんだよ。」なんと、朝の5時くらいまで解放しているので、夜行性のブエノスアイレス市民たちはお祭り騒ぎなのだそう。凄い日に到着しちゃったw。

荷物を部屋に置いて、ひとまず、いつものカフェバーへ入ろうとしたら満席だったので、向かいのひなびたバーへ。実はこのバー、経営者が変わったばかり。とてもいい感じなので、空いていてよかった~~。再会を祝してSalud!!





「実は今日このあと、12時(深夜)から郊外で『ピアソラとジェリー・マリガンbsのレコード制作40周年記念ライブ』をやるんだけれど、行かない?」

めちゃくちゃ疲れていて眠気もあったけれど、そのアルバムは私たちもお世話になっているし、ぜひとも聴きたい・・・ということで、慌てて店を出る事に。

タクシーで40分ほど行った郊外(SAAVEDRA)の歴史博物館の前にセッティングされた素敵な野外ステージですでにバンドが演奏していた。あれ?これはサンポーニャとかを使った違うバンドだ。ブラジルの凄い演奏を毎日堪能していた私たちにはちと、力が抜けた演奏だった(苦笑)。お目当てのバンドは12時スタートだったのに40分も遅れてしまって、聴けなかったらどうしよ~、と思っていた私たちがバカだった。ここはアルゼンチン!

高野さんたちの友人でもあるバンドネオン奏者が私たちより少し遅れて到着したばかり。ということで、一番前に席を確保した私たちはゆったりとセッティングから見学。



バリトン奏者 Jorge Retamoza がリーダーのSextetoだった。私たちもよく演奏している「Close your eyes and listen」も聴けた。










PAのバランスがあまり良く無くて、肝心のバリトンとバンドネオンの音がギターにかき消されていたのがとても残念だが、ブエノスアイレス初日にこんな演奏が聴けてラッキーだった!!さすが、ここも音楽の国だな。タクシーやバスでかかる音楽はブラジルではジャバン、マリ-ザ、エリスだったけれど、ここではサルサ、ロック。音楽の種類は違えど、音楽好きの南米、ばんざ~~~い。ブエノスアイレスの初日は朝の4時戻りというハードな一日となったが、これからが本番だ!!





Carlosのパーティ& Obrigada Brasil

2014年11月16日 | ライブとミュージシャンたち
カルロス・マルタの家に入ると、大きな音で壮大な音楽がかかっていた。

「ようこそ、フェアウエルパーティへ。」いつもの優しく人懐っこい笑顔で出迎えてくれたカルロス。「今、ちょうど完成したオーケストラの曲を聴いていたんだよ。」



来年、リオ・デ・ジャネイロ450周年という年にあたるので、リオのオーケストラの為に作曲を頼まれていて、3年ほどかけてオーケストラ曲を書き上げたそうだ。まだ、PCで作ったばかりの音源だ。これから来年4月に向けて譜面を作成し、リハーサルを重ねて行く・・・。カルロス自身もソプラノで参加するそうだ。

「この曲はまだ彼女にしか聴かせていないんだよ。」そう言いながら、全曲を身振り手振りで、このテーマは山、ここはインディアンたちが出てくるところ、などと説明しながら聴かせてくれた。

壮大で美しく楽しい曲だった。オーケストラで演奏されたところを想像しながら・・・楽しいブラジルの思い出も重ねつつ有り難く聴かせていただいた。

「お腹減ったかい?」
私たちを台所に案内してくれ、彼のお手製のフェジョアーダ、ポテトチップ、サラダetc....ご馳走が並んでいてオーブンで温め直す。「ええええ?これ、カルロスが作ったの?」と驚き、さらに味にびっくり。いままで食べたどのフェジョアーダよりも美味しかったのだ!!天才はなんでもできる。さすが、マルチプレイヤー。





食事を楽しんでいると、Augostというベーシストが雨の中、ミニベースを担いでやってきた。カルロスやクリフの古い仲間。来週のカパネマ無料コンサート(金曜)にクリフ・コーマントリオで出演するのだそう。



友人が特別に作ってくれた可愛いベースをトシキに見せながら、ベーシストトークが止まらない。私たちのセッション用にこのベースを持って来てくれたのだ。とりあえず、ベースをお借りして、私たちが御礼の1曲を演奏を始めたところに、ベロ・オリゾンチから戻ったばかりのクリフも登場。

カルロスもバリトンを取り出し、セッション大会が・・・。





クリフは大学の生徒たちにフリー音楽を教えていきたいそうだ。私たちと25年前にNYで知り合ったときは、フリージャズはほとんどやったことがなく、私のグループでオーネット・コールマンの曲などを演奏するときにとても戸惑ったらしい。其の時に「みんながどこにでも自由に遊びにいって、最終的にもどってくればいい」というようなアドバイスを受けて「演奏するのが自由になった」そうだ。私、そんな事言ったんだ~~w。

もうひとつびっくりした事が!カルロスは私と同じ1960年生まれ。そして、誕生日が2月25日だった!!!もしかすると、時差もあるから、ほぼ同じ頃に生まれたのかも・・・??運命的な出会いだね!とハグしあった私たちw。226ライブにいつか喚ばねば・・・。

カルロス、アゴスト、クリフ、本当にいきなりブラジルのトップミュージシャンたちと知り合えたのがまるで夢のよう。真夜中まで楽しい楽しいセッションは続いた・・・。本当にカルロスとクリフの御陰で充実した音楽旅行になった。「君たちはもう一度ここに来なくちゃだめだよ。」みんなが嬉しい言葉をかけてくれた。



翌朝はクリフの愛息子エリアスのサッカーの試合の観戦。3チームトーナメント方式だったが、みごとに優勝。メンバーが沢山いる中で、エリアスはスタメン。小さいながらもみごとな足さばきを披露してくれ、みんなでヤンヤの喝采。









昼食は近所で最初の晩に食べたステーキのお店へ。なんと、ここは「Quilo」もあったのだった!!もっと早く知ってたら・・・。お寿司まであって、とても美味しいQuiloで大満足でした。雨がざあざあ降って来て大きなバンに荷物を詰め込む作業も一苦労だったが、無事にブラジル旅は終了。Obrigada e Adeus Brasil!!!! さあ、ブエノスアイレスへ!!