minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

チック・コリア&ジョン・マクラフリン

2009年02月05日 | ライブとミュージシャンたち
池袋HMVのK子ちゃんが「急にチックコリアとマクラフリンのストアライブがあるんで、来ませんか?」と誘ってくれたので、息子と行って来た。自転車で5分の距離はありがたい。到着すると結構な人だかり。サウンドチェックをしていたが全く見えない。整理番号50番だったので前列から4列目くらいだけど、椅子もなく全員が立って聴くので殆ど見えないじゃん。ああ、腰がつらい。満員電車に乗っているような気分。しかし2人が登場したらそんな気分もすっかりどこかへすっとんだ。

チックとマクラフリンが共演するのは40年ぶりだ、とライブの前にインタビューで彼らは語っていた。特にマクラフリンの方はNYでティリロックとやっていたのを観た時は渋くて格好良い神様みたいな存在だったけど、今回はぜんぜん違った印象。

「ブルーノートの唯一のお休みで、今日はCDを買いに来たんだよ。」なんて冗談も交えよく喋るおじさんだった。

チックとの出会いはマイルスのセッションだったそうだ。「このピアニストは凄いぞ!と思ったらどんどん頭角を顕した。俺が思ったとおりだったよ。」と自慢げに語っていた。そのあとは2人とも自分のプロジェクトで忙しく、一緒に演奏する機会はなかったようだ。

「いずれまた共演しておかないと・・・手遅れになる前にね(笑)。」
「俺たちは雇われている労働者と違って、お客様がいてなんぼのもんです。CD買って、ライブに来てね!」
みたいな事までフランクに喋り、横でチックはうん、うん、とうなずいていた。チック・コリアは真面目なおじさん、という印象。

いよいよデジタルピアノにチックが座る。「何やる?これはどう?」みたいな感じで「いつか王子さまが」をポロンと弾き出した。マクラフリンはまだシールドが繋がってないよw、と慌てながら・・・お互いに向き合いながら、まるで会話を楽しむかのような演奏だ。唯一のオフ日だもんね。

2曲目は「ラウンドミッドナイト」
これもチックコリアがイントロをひき始め、おおおお~と鳥肌がたった。こんな巨匠と同じ空間で彼らの演奏を聴けるなんて!ジャズファンには本当にたまらないひととき。(すっかり私もジャズファンと化している。)

3曲目に「Blue Monk」
遊びの極地。チックコリアがテーマに戻ろうとするのに、マクラフリンはまだまだ~、という感じで終わらせない。笑いながらふざけあってじゃれあって、完璧リラックスしている姿にこちらもニヤニヤしてしまった。

いやはや、めったに聴けない巨匠2人のスタンダードが聴けて本当に幸せな一時でした。演奏ってみごとに人柄が出るんだなー、とつくづく感心。「すごいな、あの早弾き。」と驚きつつもサッカーが気になる息子が早く帰ろうとするので、ゆっくり新ちゃんと話もできず、忍者の如く帰ってしまってすいませんでした(汗)。サイン貰いたかったし、お話したかったのにな・・・。