師走の京都は、クリスマスを飛び越えて、各所で、新年を迎える準備が急ピッチで進んでいます。
ミモロが住む東山の氏神様の「粟田神社」でも、新年のためのしめ縄づくりが行われていました。
この神社は、粟田口という京都の入り口に位置し、交通安全や旅の安全にご利益があると評判の神社です。その歴史も長い友書ある神社なのです。ミモロは、ここの神事には、必ずといっていいほど参加。宮司さんや崇敬会のみなさんにもかわいがってもらっています。
すでに紅葉が終わった神社。南天の赤い実が、冬を感じさせます。
「今、しめ縄づくりをやってるって…」という情報をゲットしたミモロ。さっそく見学に出かけました。
山の中腹にある神社まで、階段を上がります。
「着いた~あれ?やってないのかな?」とキョロキョロ境内を見回します。ひっそり静まり返った境内。
「あ、あそこ…」
社務所の縁側で、佐々貴宮司さんが、ひとりで作業している姿を発見。
「こんにちは~しめ縄づくり見せてください」とミモロは挨拶。「あ、ミモロちゃんいらっしゃ…」と宮司さん。
ミモロは、そばでじっと作業を見学します。
サッササー
約1メートルほどのまっすぐな藁を、数本とると、手をこすり合わせながら、あっという間に縄がなえてゆきます。「すごい~さすが慣れてる…」と、ミモロは、感心しながら見つめます。
ここで使う藁は、亀岡から毎年取り寄せるのだそう。縄をなうには、まず藁を木槌などで打つのが一般できですが、ここでは、打つことなく、まっすぐな藁を直接綯ってゆきます。
綯え終わったしめ縄は、はみ出した藁をカットして、垂が傷まないようにまとめられます。
毎年12月に入ると、始めるしめ縄づくり。本殿をはじめ、摂社など、大小約40本ほどを作るそう。掛ける場所によって、しめ縄の長さや太さ、垂(たれ)の間隔、本数などが異なります。
なっている途中で時々手をとめて、そばの藁を何本か継ぎ足し、再びない始めます。「長さ足りないのかな?」と興味津々で見つめるミモロ。「これは、垂というしめ縄に下がる部分をつくってるんですよ」と佐々貴宮司さん。
しめ縄の細い先端から太い根元にかけて等間隔にさげられた垂。
「よく見てください…下がっている藁の本数が違うでしょ。端から3本、5本、7本となっています。しめ縄を七五三縄と書くことがあるでしょ。それはこれから来てるんですよ」と。「え~まったく知らなかった~。そうなんだ~。しめ縄の垂って、みんなおんなじ本数だと思ってた~」と、目を丸くするミモロ。今度、もっとよく神社のしめ縄を観察しなければ…。
「京都では、しめ縄の太い部分を右に、先端の細い部分を向かって左になるように飾ります。ほかの地域では、反対のところもあるようですけど…」と。「そうなんだ~なんにも知らなかった…」とミモロ。
このしめ縄は、12月の中旬から1年にわたって飾られます。
こっちは、建物の門口に飾るもの。クルクルと細い部分をまるめて、形を作ります。
「わ~次々にできちゃう…すごい…」とミモロは、ただ感心するばかり。
しめ縄をなう技術は、代々受け継がれてゆくもの。「父親がやってましたから…」と、佐々貴宮司さん。
「粟田神社」は、宮司さんがひとつひとつ丁寧に作ってゆくしめ縄ですが、多くの神社は、外に頼むそう。
「ミモロちゃん、ちょっとこっち来てごらん…」と、大祭のとき、神楽などを奉納する舞台へ。
そこには、大きなしめ縄がすでに完成していました。
本殿に掛ける大きなもので、親戚の宮司さんたちと3人がかりで作ったもの。
「なんか、お正月が近いって感じしてきた~」とミモロ。
新年になると、京都ではえびす祭りが行われます。
ここ「粟田神社」には、古くから伝わる「出世えびす様」がいらっしゃり、そのご利益はなかなかと評判。1月9日から11日は、「出世えびす祭」が行われます。
「ぜひ参拝にいらしてください」
ミモロも毎年、必ずお詣りするお祭りです。
「今日は、ありがとうございました。また来ま~す」と、ミモロは、神社から家に急ぎます。
社務所では、再び作業にもどった宮司さんの姿が…。しめ縄づくりも、この日でおしまい…。
「わ~なんにもお正月の準備してない…」とミモロ。気づいたら、もう今年も2週間しかありません。
「まだ、お掃除も年賀状もやってない…どうしよう…」先生も慌てて走るという師走。ミモロも転がるように三条通を走ります。
*「粟田神社」の詳しい情報は、ホームページからどうぞ…。
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