『古代史謎解き紀行 I』(ポプラ社)、第2刷、2006年6月発行。
古本屋で揃えてもらったシリーズの第1巻を読んだのは丁度2年前で、FBに「2年前。。。」というリマインダーとして当時書いた感想が現れたので、いい機会だからこちらに転載しておこうと思います。FBだと古い記事は二度と見つからないので。
まずは目次から。
第1章 神々の故郷 奈良の魅力
第2章 元興寺界隈の夕闇
第3章 法隆寺夢殿の亡霊
第4章 多武峰談山(とうのみねだんざん)神社の城壁
第5章 反骨の寺東大寺の頑固な茶店
第6章 当麻寺と中将姫伝説の秘密
第7章 日本の神・三輪山の正体
以下、FBより転載:
内容は知ってることが半分以上で、同著者の「蘇我氏の正体」と「日本を不幸にした藤原一族の正体」の内容を紀行文中の史跡描写の中に取り込んでいる感じ。
要するに日本書紀は時の実力者、藤原不比等による藤原、特に彼の父親中臣鎌足の所業の正当化の為の【正史】であるということであり、嘘、事実の沈黙及び改竄が幅を利かせているということ。蘇我氏は、いかに蘇我憎しと悪者扱いする日本書紀ですら沈黙せざるを得ないほど正統な血筋の豪族であった。対して中臣鎌足は百済から来た人質王子豊彰その人で、中大兄皇子(天智天皇)と組んで要人暗殺を行わなければ、朝廷で権力を握ることが到底できない身分であった。だから正当化の必要性がより強くあった、というのが著者の説。
以上FBからの転載。
因みに「蘇我氏の正体」は新潮文庫、2010年10月発行の第8刷。
「日本を不幸にした藤原一族の正体」はPHP文庫、2011年8月発行の第1版第2刷。
つまり、順番としては、こちらの2冊の方が後で、古代史謎解き紀行の内容をベースにそれぞれの分野を少し掘り下げたてこの文庫2冊になった、ということではないかと思います。
どれも、「古事記」や「日本書紀」を日本の真の歴史だと信じてる人たちにぜひ読んでもらいたいものです。