徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

ドイツ情報、ヨーロッパ旅行記、書評、その他「心にうつりゆくよしなし事」

ドイツ・アイフェルの片田舎を歩く

2016年04月10日 | 日記

今日はアイフェルの片田舎に住む友人を訪ねたついでにそのご近所を散歩してきました。

アイフェル(Eifel)とはドイツ西部からベルギー東部にかけて広がる標高の低い山地。ノルトライン・ヴェストファーレン州の南西部、ラインラント・プファルツ州の北西部、ベルギーのドイツ語共同体の南部にまたがる広範な地域を指します。私の友人が住むところはアイフェルでも北部の方になり、ヘレンタール(Hellenthal)というベルギー国境に近いところです。ボンから西へ約70㎞。アウトバーンを使わずに1時間ちょっとのところです。特に観光客が来るようなところでもなく、別荘やホテルが密集している地域から外れた片田舎で、見渡す限り森と牧草地が広がるのどかなところです。標高は300-350mくらいのところが多く、気温はボンやケルンなどの低地都市部と比べて2-3度低いことが多いです。

 

もう10年以上前のことですが、初めて自分で車を運転してヘレンタールまで地図を頼りに行った時、残念ながら友人宅にたどり着くことができず、ベルギー国境を目の前にして初めて道を間違えたことに気付き、慌てて来た道をちょっと引き返して、近くのスーパーの駐車場に車を止めて友人の旦那さんに迎えに来てもらったことがありました。当時はカーナビがなかったので大まかな方向は標識を頼りに走ることができても特定のお宅を訪問するのには随分苦労したものです。

友人宅は森林に隣接しており、裏庭を抜けるとすぐに道ならぬ道が森・牧草地へ向かっています。

 

森と牧草地に挟まれた整備されていない道を歩いていくのはなかなか骨が折れます。幅30㎝位の小流があったり、ぬかるみがあったり、はたまた鹿のふんや兎のふんなどがあったりして、油断できません。

緩やかとは言え傾斜があるので、散歩というよりはハイキングに近い感じです。

その道なき道を上り切ると、若干舗装された道に出ます。道沿いによく植えられているのが柳の一種ザールヴァイデ(Sal-Weide、学名Salix caprea)で、ちょうど花が開きかけている所でした。ザールヴァイデは別名ケツヒェンヴァイデ(Kätzchenweide、子猫柳)と言いますが、私が知っているネコヤナギとはまた違うようです。

その舗装された道から見える景色はなかなか見渡しが良く、なだらかな丘陵地帯が広がっています。発電風車も珍しく全機回っていました(いくつか止まっていることが多い)。写真では遠くてあまり分からないかもしれませんが。

てくてくと村の方に向かってまた歩いていくと十字路があり、お約束のごとく十字架が…

その数メートル先はもう村の入り口で、黄色い標識が立っています。

さて、村に入るとちょっと花が咲いていて、春を感じることができました。気温は12度くらいでしたが。

 

村のチャペル。正面から見ると正方形のように見えますが、後ろ(祭壇部分)は半円形に丸く外にせり出していました。

よく手入れされた庭が羨ましいですね。

地価が安いせいでしょうが、どこも広々とした庭があり、ゆったりとしたテラスやバルコニーやガラス張りの温室(ヴィンターガルテン、Wintergarten、「冬の庭」という)があったりして、「いいなあ」とため息が出るほどです。

こうして小一時間ほどのハイキング的散歩を終えたのでした。