雪景色のなか茅葺民家の脇に柿の木が植えてある。
農家で柿木のない家はまずない。家の周りに植えて無くても畑の際や田圃の法面にうえてある。
持山の麓に植えている家もある。これは熊や猿の餌になるので熟れる前に収穫するか木を切り倒す家が多い。
地域によっては嫁入に柿の苗を持って行かせ片隅に植えた。子供が生まれ果物として食べ、年老いて死んだら柿の枝で箸を作りそれで骨を拾う風習がある。
柿の木は100年200年と、その家の歴史以上に生きる。
冬寒の中に葉を落とした老柿、枯れ木のようにも見える。老いぼれた爺と同じだ。
死に体かと思いきや、春になると葉が伸び枝が伸び花が咲き実をたわわけにつける。
爺さんも死に体かとおもいきや貯金通帳に5000万円も持っている。大事にせにゃあ。