風立ちぬ・美しい村 (岩波文庫 緑 89-1) 価格:¥ 525(税込) 発売日:1981-02 |
昨晩、大門駅近くのバルで、大好きな兄嫁とガールズトークしながら飲んでいたら、楽しくてなんと5時間近くも経過。ワインを飲みすぎて、今日は軽い二日酔いの朝。よろよろしながら起きて水を飲み、ここで会社に行く日だったらつらかったなぁと、ベッドに倒れこんで反省。夏はことのほかお酒がおいしくて、汗で水分といっしょにアルコールも発散するせいか、いつも以上に飲める(気がする)。
ポール・ヴァレリーのすてきに美しい詩句 <Le vent se lève, il faut tenter de vivre>を「風立ちぬ、いざ生きめやも」とした抜群のセンス。重度の肺結核患者で、いつ死ぬかわからない「節子」との隔離された二人きりの短くて濃い時間。この充実した精神生活をなんと言うのか、太平洋戦争末期に予備学生の99%が愛読したというのもうなずける。爛熟さと清潔感がみごとに美しさの均衡を保ち、生き難しを生きてみようと軽くつぶやく声が聞こえるよう、熱を帯びて高く茂った草のあいだを夏の終わりの風が吹き抜けるのが、目に見えるよう。
私の酔い覚ましは熱いコーヒーかお味噌汁。午後になって本を読みながらコーヒーをカップに何杯も飲んでいたら、だんだん頭痛がおさまり、胃も落ち着き、復活してきた。