内閣官房に、放射性物質汚染対策室の立ち上げるべく、準備に入りました。
これまで政府は、放射性廃棄物、除染、食料品の放射能基準、健康影響などの問題に個別に対応してきました。もちろん、それぞれのテーマで複数の省庁が関わりますので、私も調整に入ってきましたし、必要に応じて会議体を立ち上げてきました。
事故発生から半年近くが経過し、長期的な視野に立って、放射性物質による汚染を封じ込める必要が出てきました。そのため、統括する司令塔機能を設けることにしました。
また、放射能を扱う8条委員会には、原子力安全委員会、食品安全委員会、放射性審議会と複数存在します。8条委員会は、専門家が独立性を持って議論するものですから、我々政務が中身に立ち入ることはしませんが、こちらも役割分担が必要です。また、政府内外の専門家の間で議論を行っていただき、見解を集約できるようであれば、政策に反映させることが可能となります。放射性物質汚染対策室には、有識者による顧問会議を設けることも考えています。
厳しいご批判を頂いた菅政権ですが、こういった複雑で判断が難しい問題に対する総理の直感と決断は、鋭いものがあると思っています。おそらくは、これが菅総理からの最後のご下命。しっかり、かたちにしたいと思います。