細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

危機感を共有しよう

2009-01-05 22:09:01 | 国会活動
派遣村のインパクトは強烈でした。今日始まった国会でも、厳しい雇用情勢を何とかしなければならないという機運が与野党を問わず高まっています。

メディアでは、「激突国会」という言い方がされていますが、この局面に必要なのは「話し合い」と「妥協」ではないかと私は考えます。

そんな中、一切の話し合いを拒否して遮二無二に突き進んでいる自民党国対の姿勢は理解に苦しみます。

明日、民主党は他の野党と共に、補正予算の修正案を衆議院に提出します。私も提案者になります。

政府の補正予算には、山ほど問題があります。幾つか例を挙げてみましょう。

なぜ、土日、乗用車、それもETC搭載車のみ、1000円で乗り放題なのか?景気の落ち込みで崖っぷちに立っているトラック業界は一体どうなるのでしょうか。

3歳から5歳の子供のみ、しかも一年のみ手当てを支給する根拠は何か?

これらの政策は、民主党が主張してきた高速道路無料化や一律支給の子供手当てとも矛盾します。それでも、我々は未曽有の景気の落ち込みを考えて、それらの予算に賛成することを決めました。

これまでの民主党では考えられないような大きな妥協をしたのは、景気と雇用の現状を打開するために、補正予算案の成立が必要だと考えたからです。

ただ、丸呑みしようにも、どうしても呑めないのが、世紀の愚策「定額給付金」なのです。理由は明らかです。全員にお金をばら撒くなどいう所行は、政策という名に値しません。

麻生政権は、今日まで定額給付金の切り離しを拒否して来ました。ここまで来た以上、定額給付金を諦めろと言うつもりはありません。給付金を切り離して、他の予算を先に成立させる大局的判断こそが今必要とされています。

このまま突き進めば、補正予算案と関連法案の成立が3月半ばまでずれ込むことになります。そうなった時、最大の被害者となるのは国民であり、政治と国民の距離は益々乖離したものとなるでしょう。

繰り返します。我々は、景気と雇用の現状を放置することは出来ないと考え、大きな「妥協」をしました。「妥協」を完全に排除した民主主義は、数の論理そのものです。今は激突する時ではありません。与党の中から、健全な「妥協」の声が挙がるのを待ちたいと思います。