細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

延長国会の意義

2008-11-24 21:28:44 | 国会活動
二転三転。結局、国会は延長されそうです。これだけ経済状況が厳しい折、国会が早々に店仕舞いというのでは、国民が納得しません。経緯はさておき、私は延長を歓迎しています。

延長国会で最も議論しなければならないのは、金融・経済です。

予算案についての我々のスタンスは明確です。予算の提出権は政府にしかありません。麻生総理は、2次補正予算案を年内に国会に提出するべきです。仮に、麻生総理が断固として年内の予算案提出を拒むのであれば、民主党から「予算法案」を提出することになります。

深刻化する中小企業の金融も問題です。民主党は、いち早く中小企業の信用保証枠の拡大、不良債権分類の緩和を提案しました。すでに、与党と合意が成立し、実現にこぎ着けています。

悩ましいのが、金融機能強化法案の扱いです。政府案には、借り手である中小企業ではなく、貸し手である金融機関のみを救済する可能性が高いという問題があります。気がついたら、企業が全滅した焼け野原に、金融機関だけが残っているという姿は、まさに悪夢です。

農林中金や新東京銀行の問題を含め、政府案は大幅修正が必要です。与党との間で合意が成立すれば、良し。合意が成立しない場合、資金繰りが苦しくなる年末を挟んで、この法案を越年させるか、悩ましいところです。


もう一つ焦点となるテロ特措法については、急ぐ必要はないと考えます。麻生総理は、ブッシュ大統領に成立を急ぐ考えを伝えたようですが、すでに世界はオバマ大統領誕生後に向けて動き出しています。わが国も、腰を据えてこの問題を議論すべき時期が来ています。

インド洋での燃料補給の目的は、法案にあるテロ対策というより、シーレーン防衛そのものになっています。問題は、わが国の生命線であるシーレーン防衛を他国に依存している状況をどう考えるかです。シーレーン防衛には、わが国が正面から関与すべきであるというのが、私の考えです。

問題はまだあります。わが国の補給艦が他国の艦艇に補給する以上、その艦艇のその後の活動に、わが国は責任を持たなければなりません。インド洋でわが国によって補給された燃料が、イラク戦争に使用された可能性は濃厚です。政府はその事実から逃げいますが、とても国際的に通用する議論ではありません。イランを始めとした不安定要因を抱えるこの地域で、米軍が今後どのような展開をするか、予断を許しません。そもそも、他国の艦艇の活動を完全に制約することは、主権の面からも不可能です。

世界は、大きく動いていますソマリア沖の海賊問題は、国際問題に発展しています。わが国もこれらの議論から逃げるべきではありません。


国会が継続している今も、週末には地元に帰り、街頭演説や報告会を続けています。今こそ、国民とも国際社会とも真正面から向き合い決断できる求心力のある政権が必要です。いずれにしても、解散はそんなに遠くはありません。

結党10年目にして、民主党は最大の正念場を迎えています。ここは急がば回れ。早急な解散を求めるより、国会論戦を通じて、しっかりと存在を示すことに重点を置くべきです。