細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

図太さと強かさ

2007-11-02 11:13:40 | 国会活動
11月1日。海上自衛隊の艦船がインド洋から撤退しました。この日が、日本の安全保障の歴史に負の遺産を残すになるか、プラスに評価される日となるかは、今後の国会にかかっています。

評価の鍵は、恒久法の議論にかかっています。新たな事態が生じるたびに特措法でつなぐやり方は、どう考えても限界が来ています。恒久法の議論を正面からするべきというのが、私の持論です。

恒久法の議論が、年明けから始まるのか、それとも総選挙後になるのかは定かではありませんが、今回の撤退によって、本気でそのことを議論しようと言う土壌ができる可能性は十分にあると見ています。


11月1日には、もう一つの意味があります。戦後の政治史の中で、選挙によって日本の外交・安全保障政策が転換した、珍しい(もしかしたら初めての)ケースになるということです。

戦後、自民党政権が政権が続いてきましたので、その間は、選挙の結果で外交・安保政策が転換することはありませんでした。二度の社会党政権も短期で終わりましたので、その力はありませんでした。あえて、例を挙げるとすれば、細川政権の米の輸入自由化でしょうか。国益に直結する安保では、初めてのケースかも知れません。

「国際社会からの非難」に敏感に反応するのは、わが国の特徴です。わが国は、もっと図太く生きていくべきです。民主主義という制度を採用している以上、選挙で外交が変わること自体は、決して恥じるべきことではありません。共和党、民主党と政権が変わるたびに、最も外交政策を転換してきたのが他でもない米国です。

あえて挑戦的なもの言いをすると、日米の交渉で、議会の動向を、米軍再編や思いやり予算の交渉の取引材料にするぐらいのしたたかさを、福田政権には発揮してもらいたいものです。