昨日の続きです。
“木曽・上松”の字幕。“上松陸送”の看板。ジョナサン「打撲で済んだ。ただ車が壊れて借金ができた」「一番星もガシャンだ。借金のカタは俺がつけてやる。送配の責任者は?」。ナツが現れる。「メス猫が山ザルの送配か」男「メス猫じゃねえぞ。山猫だ」「ノサップ、仕事休んだのか?」「もう3往復したぜ」「陽がまだ高い」。顔に被っていた新聞をどけてノサップ(地井武男)「松下の荷が3日分たまってるんだろ。あさってまでの荷が」桃次郎「ケガ人の分なら俺が。トラックを貸せ」ノサップ「やめとけ。国道をぶっとばすのとは訳が違う」「てめえの指図は受けねえ。たまった分は日暮れまで」「俺に付いてこれるか?」。
山道を行くノサップと桃次郎のトラック。落石。次々に運ばれる材木。
夜。全部運び終わる2人。桃次郎「ノサップ、勝負はお預けだ」「てめえもなかなかやるな」ナツ「ご苦労さん」。(中略)
酒盛りをする一同。社長のジュンゾウ、娘のナツに「今日、材木運びの認可が下りた。材木商に乗り出す。皆、頑張ってくれ」ノサップ「さすがゴリ押しのジュンゾウだ。面の皮が突っ張ってやがる」「何だと? 誰のおかげで飯を食えてるんだ?」「俺の腕だ。(中略)魚屋、まだいたのか。おめえの役は済んだはずだ。とっとと失せろ」桃次郎「てめえの指図は受けねえ」。2人、喧嘩を始める。ナツ「やめな。ここでの勝負は私が承知しない。先に手を出した桃さんが悪い。ノサップ、あんたもその嫌味な口に蓋をしときな。さあ、みんな宴会だ」。
ジュンゾウ「あの男は誰だ?」ナツ「松下の友達。ノサップと松下の荷を運んだ」「なかなかやるじゃねえか」ナツ「一番星、これからどんどん人手が要る。うちで働く気はないか?」「俺はスケにこき使われるほどヤワじゃねえ」ジュンゾウ「ナツ、やめとけ。こっちから頼むことない」「送配は私の仕事よ。じゃあ飲み比べで勝負しよう。私が勝ったら、ここで働く」「よーし、俺が勝ったらお前のケツにズブリと突っ込むそ」「品がないねえ」。
ドライバー(笑福亭鶴光)「では、勝負!」。どぶろくをドンブリに注いで飲む二人。拍手して盛り上げるドライバーら。桃次郎、上半身裸に。ジョナサン「桃さん、負けろ。負けて一緒に働こう」「うるせえ」野次馬たち「新記録だ!」。桃次郎、余裕がなくなり、ふらふらになり、最後はナツの周りに星々が見えて、仰向けに倒れる。「山猫おナツの勝ち!」(中略)。
朝。ナツが小屋に入るのを追う桃次郎。小屋からはナツの声。「ダメ、もっと優しく揉んで」ノサップ「もっと足を拡げて」桃次郎「ノサップの野郎!」「乳首が固くなってきた」「ノサップ、もっと揉みほぐして」「手触りが何とも言えない」。牛の搾乳をするノサップ。「どうだ、気分は?」「手つきがいいわ」「年季が入ってるからな」「じゃあ、明日もやってちょうだい。明日から毎日ね」。ノサップ去る。桃次郎「畜生! おい、おナツ」「あれ? 休みなのに外出しなかったの?」「俺にもやらせろ」「あんたもやりたいの? 今日はノサップにしてもらったから、もう終わり」「ノサップにさせて俺にはさせねえってのか?」「困ったねえ。そんなにしたいの?」「あれが好きじゃない男がこの世にいるってか?」「じゃあ明日頼むわ。ノサップとどっちが上手かしら」「どっちが上手? この尻軽女。このまま引き下がらないぞ」。ナツを押し倒す桃次郎。「やらせろ、やらせろ」「何しやがるんだ」。ノサップ現われ「魚屋、何してる?」「卑怯者。お前ばかりやりやがって」「何?」「この落とし前つけてやる」。殴り合い。やがて筏の上へ。筏、流れ始める。そして急流へ。桃次郎「俺、泳げないんだ」。激流。ナツはスクラングラーで追いかける。お経をあげる桃次郎。ナツ「竿よ。竿を使って。岩にぶつかったらお終いよ」ノサップ「もっと腰を使え!」必至に竿を使う桃次郎。やっと流れが緩やかに。仰向けに倒れる2人。
材木の伐採作業。積んであった材木が崩れ、元映画技師だった男は下敷きになり、「ヨーコを」と言いながら死ぬ。
木曽御岳のふもとで葬式。ジョナサン「みんな、集まってくれ」。
ジョナサン、遺影に「今日はいくらでも飲んでいいんだぞ」。女装して踊る桃次郎。焚火を囲み、踊るドライバーたち。ナツも加わる。ジョナサン「ヨーコちゃんも踊ろう」。ノサップも加わる。
“安曇野”の字幕。(中略)「ヨーコちゃんの母は死んでなんかいない。ハルエと言う人で、今は富山県の魚津でサロメというスナックで働いている」。(また明日へ続きます……)
“木曽・上松”の字幕。“上松陸送”の看板。ジョナサン「打撲で済んだ。ただ車が壊れて借金ができた」「一番星もガシャンだ。借金のカタは俺がつけてやる。送配の責任者は?」。ナツが現れる。「メス猫が山ザルの送配か」男「メス猫じゃねえぞ。山猫だ」「ノサップ、仕事休んだのか?」「もう3往復したぜ」「陽がまだ高い」。顔に被っていた新聞をどけてノサップ(地井武男)「松下の荷が3日分たまってるんだろ。あさってまでの荷が」桃次郎「ケガ人の分なら俺が。トラックを貸せ」ノサップ「やめとけ。国道をぶっとばすのとは訳が違う」「てめえの指図は受けねえ。たまった分は日暮れまで」「俺に付いてこれるか?」。
山道を行くノサップと桃次郎のトラック。落石。次々に運ばれる材木。
夜。全部運び終わる2人。桃次郎「ノサップ、勝負はお預けだ」「てめえもなかなかやるな」ナツ「ご苦労さん」。(中略)
酒盛りをする一同。社長のジュンゾウ、娘のナツに「今日、材木運びの認可が下りた。材木商に乗り出す。皆、頑張ってくれ」ノサップ「さすがゴリ押しのジュンゾウだ。面の皮が突っ張ってやがる」「何だと? 誰のおかげで飯を食えてるんだ?」「俺の腕だ。(中略)魚屋、まだいたのか。おめえの役は済んだはずだ。とっとと失せろ」桃次郎「てめえの指図は受けねえ」。2人、喧嘩を始める。ナツ「やめな。ここでの勝負は私が承知しない。先に手を出した桃さんが悪い。ノサップ、あんたもその嫌味な口に蓋をしときな。さあ、みんな宴会だ」。
ジュンゾウ「あの男は誰だ?」ナツ「松下の友達。ノサップと松下の荷を運んだ」「なかなかやるじゃねえか」ナツ「一番星、これからどんどん人手が要る。うちで働く気はないか?」「俺はスケにこき使われるほどヤワじゃねえ」ジュンゾウ「ナツ、やめとけ。こっちから頼むことない」「送配は私の仕事よ。じゃあ飲み比べで勝負しよう。私が勝ったら、ここで働く」「よーし、俺が勝ったらお前のケツにズブリと突っ込むそ」「品がないねえ」。
ドライバー(笑福亭鶴光)「では、勝負!」。どぶろくをドンブリに注いで飲む二人。拍手して盛り上げるドライバーら。桃次郎、上半身裸に。ジョナサン「桃さん、負けろ。負けて一緒に働こう」「うるせえ」野次馬たち「新記録だ!」。桃次郎、余裕がなくなり、ふらふらになり、最後はナツの周りに星々が見えて、仰向けに倒れる。「山猫おナツの勝ち!」(中略)。
朝。ナツが小屋に入るのを追う桃次郎。小屋からはナツの声。「ダメ、もっと優しく揉んで」ノサップ「もっと足を拡げて」桃次郎「ノサップの野郎!」「乳首が固くなってきた」「ノサップ、もっと揉みほぐして」「手触りが何とも言えない」。牛の搾乳をするノサップ。「どうだ、気分は?」「手つきがいいわ」「年季が入ってるからな」「じゃあ、明日もやってちょうだい。明日から毎日ね」。ノサップ去る。桃次郎「畜生! おい、おナツ」「あれ? 休みなのに外出しなかったの?」「俺にもやらせろ」「あんたもやりたいの? 今日はノサップにしてもらったから、もう終わり」「ノサップにさせて俺にはさせねえってのか?」「困ったねえ。そんなにしたいの?」「あれが好きじゃない男がこの世にいるってか?」「じゃあ明日頼むわ。ノサップとどっちが上手かしら」「どっちが上手? この尻軽女。このまま引き下がらないぞ」。ナツを押し倒す桃次郎。「やらせろ、やらせろ」「何しやがるんだ」。ノサップ現われ「魚屋、何してる?」「卑怯者。お前ばかりやりやがって」「何?」「この落とし前つけてやる」。殴り合い。やがて筏の上へ。筏、流れ始める。そして急流へ。桃次郎「俺、泳げないんだ」。激流。ナツはスクラングラーで追いかける。お経をあげる桃次郎。ナツ「竿よ。竿を使って。岩にぶつかったらお終いよ」ノサップ「もっと腰を使え!」必至に竿を使う桃次郎。やっと流れが緩やかに。仰向けに倒れる2人。
材木の伐採作業。積んであった材木が崩れ、元映画技師だった男は下敷きになり、「ヨーコを」と言いながら死ぬ。
木曽御岳のふもとで葬式。ジョナサン「みんな、集まってくれ」。
ジョナサン、遺影に「今日はいくらでも飲んでいいんだぞ」。女装して踊る桃次郎。焚火を囲み、踊るドライバーたち。ナツも加わる。ジョナサン「ヨーコちゃんも踊ろう」。ノサップも加わる。
“安曇野”の字幕。(中略)「ヨーコちゃんの母は死んでなんかいない。ハルエと言う人で、今は富山県の魚津でサロメというスナックで働いている」。(また明日へ続きます……)