神奈川県厚木市長選。組織をバックにもたず、実績を上げていた小林さんが4選を果たしました。やったー!
さて、また昨日の続きです。
・「そこで、なにかの参考になることもあろうと考え、わたしならまずこの(美空ひばり)映画を見たいというものを記しておこう。エノケンが素晴らしい『東京キッド』(斎藤寅次郎監督)。錦之助が初々しい『ひよどり草紙』(内田好吉監督)。やはり『伊豆の踊子』と『たけくらべ』。錦之助と共作した傑作『おしどり駕籠』(マキノ雅弘監督)。シリーズ第一作『ひばり捕物帖・かんざし小判』(沢島忠監督)。千恵蔵と共演した『江戸っ子判官とふり袖小僧』(沢島忠監督)。『べらんめえ芸者』シリーズ(小石栄一監督)の高倉健と共演したもの……。」
・「そんなふうに多様な作品群のなか、わたしがもっとも興奮したのは、フリッツ・ラングの『Fighting Hearts』(英語題名、1920---21、香港題名「陣陣疑雲」)である。むろんサイレントで、妻の貞操を疑った男の行動が美しいモノクロ画面で描き出され、ハラハラドキドキさせる。」
・「1970年代に、そんな神代辰巳の映画姿勢と“日活ロマン・ポルノ”路線がうまく合致して、みごとな花を咲かせた。まさに傑作秀作の連続で、どれもが素晴らしく、なかでも突出しているのが『四畳半襖の裏張り』(1973年)と『赫い髪の女』(79年)である。」
次に、縦横無尽に映画と対決し、「ほめる」「けなす」があいまみれて書かれた「1980年代から90年代にかけての160本余の作品評を並べたくだり」の中から、この本を読んで初めて見たいという欲望にかられた映画のリストを記しておくと(★印は特に見たいと思ったもの)、
・大森一樹『すかんぴんウォーク』(105分)
・大林宣彦『少年ケニア』(110分)
・和泉聖治『魔女卵』(91分)
・サモ・ハン・キンポー『スパルタンX』(108分)
・ユルマズ・ギュネイ『路(みち)』(115分)
・澤井信一郎『早春物語』(96分)
・黒沢直輔『夢犯』/加藤文彦『オーガズム真理子』(69分、69分)
・澤井信一郎『めぞん一刻』(97分)
・★大森一樹『恋する女たち』(98分、斉藤由貴主演!)
・★須川栄三『蛍川』(115分)
・澤井信一郎『恋人たちの時刻』(99分、ただしこれは以前見たとき、見るのが恥ずかしくなるほどの“凡作”だった記憶があるのですが……)
・中原俊『メイク・アップ』(105分)
・★大森一樹『「さよなら」の女たち』(92分、これも斉藤由貴主演!!)
・伊藤俊也『花園の迷宮』(118分)
・長崎俊一『ロックよ、静かに流れよ』(100分)
・澤井信一郎『ラブ・ストーリーを君に』(104分、これも以前見たときに“気恥ずかしい”思いをした記憶があるのですが……)
・石井隆『天使のはらわた・赤い眩暈』(74分)
・榎戸耕史『・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・』(90分)
・村川透『行き止まりの挽歌 ブレイクアウト』(111分)
・利重剛『ZAZIE』(95分)
・★瀬川昌治『Mr.レディ・夜明けのシンデレラ』(110分)
・★瀬川昌治『瀬戸はよいとこ・花嫁観光船』(1978年、長さは分からず)
・小水一男『ほしをつぐもの』(105分)
・岡本喜八『ああ爆弾』(1964年、長さは分からず)
・大川俊道『サニー・ゲッツ・ブルー 迫撃のキーウエスト』(70分)
・深作欣二『いつかギラギラする日』(108分)
・真喜屋力・中江裕司・當間早志『パイナップル・ツアーズ』(118分)
・石井隆『死んでもいい』(117分)
・柄本明『空がこんなに青いわけがない』(94分)
・水谷俊之『ひき逃げファミリー』(100分)
・川尻善昭『獣兵衛忍風帖』(92分)
・市川準『病院で死ぬということ』(100分)
・大塚汎、セミョーン・アラノヴィッチ『アイランズ/島々』(95分)
・石井隆『ヌードの夜』(110分)
・杉田成道『ラストソング』(119分)
・ケン・ローチ『リフ・ラフ』『レイニング・ストーンズ』(94分、90分)
・★キラ・ムラートワ『長い見送り』(95分)
・大林宣彦『女ざかり』(118分)
・金子修介『ガメラ/大怪獣空中決戦』(95分)
・松岡錠司『トイレの花子さん』/平山秀幸『学校の怪談』(100分、100分)
・蔡明亮『青春神話』(106分)
・蔡明亮『愛情萬歳』(117分)
このように書いてみてまず気づくのは、映画の長さです。長さが100分以内とそれ以上ではかなりのハードルがあり、110分とかになると、途端に見たくなくなるといったことが言えるような気がします。しかし逆の場合というのも確かに存在していて、「もっと長く見ていたい」という気持ちにならせる、例えばフレデリック・ワイズマンのドキュメンタリーのような映画もあります。(また明日へ続きます……)
さて、また昨日の続きです。
・「そこで、なにかの参考になることもあろうと考え、わたしならまずこの(美空ひばり)映画を見たいというものを記しておこう。エノケンが素晴らしい『東京キッド』(斎藤寅次郎監督)。錦之助が初々しい『ひよどり草紙』(内田好吉監督)。やはり『伊豆の踊子』と『たけくらべ』。錦之助と共作した傑作『おしどり駕籠』(マキノ雅弘監督)。シリーズ第一作『ひばり捕物帖・かんざし小判』(沢島忠監督)。千恵蔵と共演した『江戸っ子判官とふり袖小僧』(沢島忠監督)。『べらんめえ芸者』シリーズ(小石栄一監督)の高倉健と共演したもの……。」
・「そんなふうに多様な作品群のなか、わたしがもっとも興奮したのは、フリッツ・ラングの『Fighting Hearts』(英語題名、1920---21、香港題名「陣陣疑雲」)である。むろんサイレントで、妻の貞操を疑った男の行動が美しいモノクロ画面で描き出され、ハラハラドキドキさせる。」
・「1970年代に、そんな神代辰巳の映画姿勢と“日活ロマン・ポルノ”路線がうまく合致して、みごとな花を咲かせた。まさに傑作秀作の連続で、どれもが素晴らしく、なかでも突出しているのが『四畳半襖の裏張り』(1973年)と『赫い髪の女』(79年)である。」
次に、縦横無尽に映画と対決し、「ほめる」「けなす」があいまみれて書かれた「1980年代から90年代にかけての160本余の作品評を並べたくだり」の中から、この本を読んで初めて見たいという欲望にかられた映画のリストを記しておくと(★印は特に見たいと思ったもの)、
・大森一樹『すかんぴんウォーク』(105分)
・大林宣彦『少年ケニア』(110分)
・和泉聖治『魔女卵』(91分)
・サモ・ハン・キンポー『スパルタンX』(108分)
・ユルマズ・ギュネイ『路(みち)』(115分)
・澤井信一郎『早春物語』(96分)
・黒沢直輔『夢犯』/加藤文彦『オーガズム真理子』(69分、69分)
・澤井信一郎『めぞん一刻』(97分)
・★大森一樹『恋する女たち』(98分、斉藤由貴主演!)
・★須川栄三『蛍川』(115分)
・澤井信一郎『恋人たちの時刻』(99分、ただしこれは以前見たとき、見るのが恥ずかしくなるほどの“凡作”だった記憶があるのですが……)
・中原俊『メイク・アップ』(105分)
・★大森一樹『「さよなら」の女たち』(92分、これも斉藤由貴主演!!)
・伊藤俊也『花園の迷宮』(118分)
・長崎俊一『ロックよ、静かに流れよ』(100分)
・澤井信一郎『ラブ・ストーリーを君に』(104分、これも以前見たときに“気恥ずかしい”思いをした記憶があるのですが……)
・石井隆『天使のはらわた・赤い眩暈』(74分)
・榎戸耕史『・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・』(90分)
・村川透『行き止まりの挽歌 ブレイクアウト』(111分)
・利重剛『ZAZIE』(95分)
・★瀬川昌治『Mr.レディ・夜明けのシンデレラ』(110分)
・★瀬川昌治『瀬戸はよいとこ・花嫁観光船』(1978年、長さは分からず)
・小水一男『ほしをつぐもの』(105分)
・岡本喜八『ああ爆弾』(1964年、長さは分からず)
・大川俊道『サニー・ゲッツ・ブルー 迫撃のキーウエスト』(70分)
・深作欣二『いつかギラギラする日』(108分)
・真喜屋力・中江裕司・當間早志『パイナップル・ツアーズ』(118分)
・石井隆『死んでもいい』(117分)
・柄本明『空がこんなに青いわけがない』(94分)
・水谷俊之『ひき逃げファミリー』(100分)
・川尻善昭『獣兵衛忍風帖』(92分)
・市川準『病院で死ぬということ』(100分)
・大塚汎、セミョーン・アラノヴィッチ『アイランズ/島々』(95分)
・石井隆『ヌードの夜』(110分)
・杉田成道『ラストソング』(119分)
・ケン・ローチ『リフ・ラフ』『レイニング・ストーンズ』(94分、90分)
・★キラ・ムラートワ『長い見送り』(95分)
・大林宣彦『女ざかり』(118分)
・金子修介『ガメラ/大怪獣空中決戦』(95分)
・松岡錠司『トイレの花子さん』/平山秀幸『学校の怪談』(100分、100分)
・蔡明亮『青春神話』(106分)
・蔡明亮『愛情萬歳』(117分)
このように書いてみてまず気づくのは、映画の長さです。長さが100分以内とそれ以上ではかなりのハードルがあり、110分とかになると、途端に見たくなくなるといったことが言えるような気がします。しかし逆の場合というのも確かに存在していて、「もっと長く見ていたい」という気持ちにならせる、例えばフレデリック・ワイズマンのドキュメンタリーのような映画もあります。(また明日へ続きます……)