また昨日の続きです。
(中略)ナイトクラブで出番を待っていたユカだが、司会者からは民謡歌手が紹介され、ステージが始まってしまう。楽屋に行ったユカは、「土佐周りをする歌手など、掃いて捨てるほどいる」とオーナーの岩瀬(安部徹)に言われる。そこへリュウジが現われ、岩瀬に「6年前の闘犬大会のケリをつけよう」と言う。ユカの件で先に暴れていた桃次郎に「俺の仇だから横から手を出すな」と言うリュウジは、殴り合いを始める。客席へとなだれ込み、クリスマスツリーを倒す2人。鳴るベル。サンタクロース姿の2人は大きなケーキを運び込むと、また殴り合いを始め、次第に岩瀬の手下対桃次郎・リュウジとの間の乱闘となる。(中略)
夜の砂浜でも殴り合いをする2人。それを見詰めるユカ。
風呂に入っている2人。桃次郎「土佐犬、明日は頑張れよ」リュウジ「6年間待ったからな」。
“よさこい祭り”の字幕。“闘犬桂浜大会”の垂れ幕。闘犬の様子。司会者(名和広)「決勝戦は岩瀬号と龍馬号。勝った方に横綱の称号を与えます」。始まる闘犬。余裕しゃくしゃくで見る岩瀬。必死に応援するリュウジ。勝負はなかなかつかなかったが、最後には岩瀬号が「キャンキャン」という鳴き声を上げ、負けになる。大喜びするリュウジと桃次郎。勝負の様子を密かに見に来ていたリュウジの父はリュウジの傍に歩み寄り、2人は手を取り合う。もらい泣きする風美子。
乾杯をしようとする桃次郎たちだったが、肝心のリュウジがいないのに気づく。
リュウジと風美子。「これでやっと元の自分に戻れる」「もうどこにも行かんといてね」「ふみちゃん、ええんか? 俺みたいな男で」。キスする二人。それを陰から見ていた桃次郎はへなへなと座り込む。
腹巻を顔に巻いて歩く桃次郎。ジョナサン「まただな。でも人口の半分は女だぞ」「そうだな。まだユカがいたんだ。彼女と結婚することに決めた」。
ディレクター(山城新伍)「大阪の梅田コマなんですが、エンパイヤレコードのバーナードさんがあなたの歌をとても気に入ってくださって。明日の夕方6時まで来てくれますか?」とユカに電話がかかってくる。(中略)
ユカ「いい人と巡りあったわ。ついに願いが叶った。バラ色の人生に」薔薇の花束を持った桃次郎「俺が幸せにしてやる。プロポーズの手間も省けた」。表情を雲らすユカ。
茶屋で将来作る子どもの話をする桃次郎。話は結婚式に及ぶが、ユカは梅田コマのことはなかなか言い出せない。
ユカ「私きっといい奥さんになる」駆けつけたユカの同僚「こんなところで何やってんの? 大阪行きは?」「いいの」「梅田コマ劇場で歌えるのよ」桃次郎「ホントか?」「歌手なんかより平凡な奥さんになるわ」「あなたは土佐周り仲間の希望なのよ。レコード歌手としてスポットライトを浴びたいって言ってたじゃない」「だってフェリーが出る高松まで3時間半はかかるわ。もう2時間もない」桃次郎「さっきお願いしたのはどっちだったんだ? 歌手になりたいと願ったか、それとも平凡な奥さんになりたいと願ったか?」。返答に困るユカ。「分かった。俺の女房になるっていうなら言うことを聞け」。
トラックを爆走させる桃次郎。追跡してくるパトカーはリュウジが引き受けてくれる。雨。山道。泥にタイヤがはまる。タイヤの下に布を敷いてアクセルを踏むが、なかなか脱出できない。「これは一人じゃ無理だ」「じゃあ私がやるわ」。桃次郎がタイヤに板をかませ、ユカはアクセルを一杯に踏み、やっと泥から脱出する。(この辺は、爆走するトラックの全景、桃次郎のアップ、時計などのクロス・カッティング)。
“高松駅”の看板。「間に合ってくれたのね」「レコードが出たら、俺が何百枚も買ってスターにしてやる」「私、あなたのことを忘れない」「早く行け」。
フェリーのタラップの上でユカは桃次郎のライターを落とす。それを拾い上げて、桃次郎を見つめる。タラップを降り、「私やっぱりダメ。行けない」。桃次郎、トラックの運転席に登り、ドアを閉める。「開けて。あなたの奥さんになる」「迷惑だぜ。他にも女はたくさんいる。星の数ほど」。立ち去るトラック。汽笛が鳴り、トラックを呆然と見送るユカ。
満員の梅田コマ劇場。司会者に紹介されるユカ。ユカ「こんなに多くの方に集まっていただき、すばらしいことだと思います。皆さまに感謝申し上げます。ある人と出会うまで、私は本当の意味での歌手ではありませんでした。今夜は私に本当の歌を教えてくれた曲を歌いたいと思います。『南国土佐を後にして』」。歌をバックに漁に出るリュウジの親子とそれを見送る風美子。
主題歌を歌いながらトラックを運転する桃次郎とジョナサン。長いトラックの車列をすごい俯瞰で捉えて、映画は終わる。
シリーズの中で桃次郎の方が女をフる唯一の作品なのではないでしょうか?
(中略)ナイトクラブで出番を待っていたユカだが、司会者からは民謡歌手が紹介され、ステージが始まってしまう。楽屋に行ったユカは、「土佐周りをする歌手など、掃いて捨てるほどいる」とオーナーの岩瀬(安部徹)に言われる。そこへリュウジが現われ、岩瀬に「6年前の闘犬大会のケリをつけよう」と言う。ユカの件で先に暴れていた桃次郎に「俺の仇だから横から手を出すな」と言うリュウジは、殴り合いを始める。客席へとなだれ込み、クリスマスツリーを倒す2人。鳴るベル。サンタクロース姿の2人は大きなケーキを運び込むと、また殴り合いを始め、次第に岩瀬の手下対桃次郎・リュウジとの間の乱闘となる。(中略)
夜の砂浜でも殴り合いをする2人。それを見詰めるユカ。
風呂に入っている2人。桃次郎「土佐犬、明日は頑張れよ」リュウジ「6年間待ったからな」。
“よさこい祭り”の字幕。“闘犬桂浜大会”の垂れ幕。闘犬の様子。司会者(名和広)「決勝戦は岩瀬号と龍馬号。勝った方に横綱の称号を与えます」。始まる闘犬。余裕しゃくしゃくで見る岩瀬。必死に応援するリュウジ。勝負はなかなかつかなかったが、最後には岩瀬号が「キャンキャン」という鳴き声を上げ、負けになる。大喜びするリュウジと桃次郎。勝負の様子を密かに見に来ていたリュウジの父はリュウジの傍に歩み寄り、2人は手を取り合う。もらい泣きする風美子。
乾杯をしようとする桃次郎たちだったが、肝心のリュウジがいないのに気づく。
リュウジと風美子。「これでやっと元の自分に戻れる」「もうどこにも行かんといてね」「ふみちゃん、ええんか? 俺みたいな男で」。キスする二人。それを陰から見ていた桃次郎はへなへなと座り込む。
腹巻を顔に巻いて歩く桃次郎。ジョナサン「まただな。でも人口の半分は女だぞ」「そうだな。まだユカがいたんだ。彼女と結婚することに決めた」。
ディレクター(山城新伍)「大阪の梅田コマなんですが、エンパイヤレコードのバーナードさんがあなたの歌をとても気に入ってくださって。明日の夕方6時まで来てくれますか?」とユカに電話がかかってくる。(中略)
ユカ「いい人と巡りあったわ。ついに願いが叶った。バラ色の人生に」薔薇の花束を持った桃次郎「俺が幸せにしてやる。プロポーズの手間も省けた」。表情を雲らすユカ。
茶屋で将来作る子どもの話をする桃次郎。話は結婚式に及ぶが、ユカは梅田コマのことはなかなか言い出せない。
ユカ「私きっといい奥さんになる」駆けつけたユカの同僚「こんなところで何やってんの? 大阪行きは?」「いいの」「梅田コマ劇場で歌えるのよ」桃次郎「ホントか?」「歌手なんかより平凡な奥さんになるわ」「あなたは土佐周り仲間の希望なのよ。レコード歌手としてスポットライトを浴びたいって言ってたじゃない」「だってフェリーが出る高松まで3時間半はかかるわ。もう2時間もない」桃次郎「さっきお願いしたのはどっちだったんだ? 歌手になりたいと願ったか、それとも平凡な奥さんになりたいと願ったか?」。返答に困るユカ。「分かった。俺の女房になるっていうなら言うことを聞け」。
トラックを爆走させる桃次郎。追跡してくるパトカーはリュウジが引き受けてくれる。雨。山道。泥にタイヤがはまる。タイヤの下に布を敷いてアクセルを踏むが、なかなか脱出できない。「これは一人じゃ無理だ」「じゃあ私がやるわ」。桃次郎がタイヤに板をかませ、ユカはアクセルを一杯に踏み、やっと泥から脱出する。(この辺は、爆走するトラックの全景、桃次郎のアップ、時計などのクロス・カッティング)。
“高松駅”の看板。「間に合ってくれたのね」「レコードが出たら、俺が何百枚も買ってスターにしてやる」「私、あなたのことを忘れない」「早く行け」。
フェリーのタラップの上でユカは桃次郎のライターを落とす。それを拾い上げて、桃次郎を見つめる。タラップを降り、「私やっぱりダメ。行けない」。桃次郎、トラックの運転席に登り、ドアを閉める。「開けて。あなたの奥さんになる」「迷惑だぜ。他にも女はたくさんいる。星の数ほど」。立ち去るトラック。汽笛が鳴り、トラックを呆然と見送るユカ。
満員の梅田コマ劇場。司会者に紹介されるユカ。ユカ「こんなに多くの方に集まっていただき、すばらしいことだと思います。皆さまに感謝申し上げます。ある人と出会うまで、私は本当の意味での歌手ではありませんでした。今夜は私に本当の歌を教えてくれた曲を歌いたいと思います。『南国土佐を後にして』」。歌をバックに漁に出るリュウジの親子とそれを見送る風美子。
主題歌を歌いながらトラックを運転する桃次郎とジョナサン。長いトラックの車列をすごい俯瞰で捉えて、映画は終わる。
シリーズの中で桃次郎の方が女をフる唯一の作品なのではないでしょうか?