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スティーヴン・スピルバーグ監督『アミスタッド』その2

2016-09-14 05:25:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 刑務所の外で祈る人々は、やがて聖歌を歌いだす。「しょぼくれた奴らだ」とリーダー。ボールドウィンは机を刑務所内の房に持ち込むが、黒人たちは自分たちの種族の縄張りをそれぞれ主張し、座ろうとさせずに騒動に。言語学者のギブス教授が現れ、リーダーとジョッドソンは会話を始めるが、ギブスはいいかげんな翻訳をする。疑心暗鬼になったリーダーは「こいつら皆バカだ」と言って、房からジョッドソンらを追い出す。
 裁判所に連行される黒人らは、クリスチャンに触られて怒る。スペイン側の弁護士に対し、ボールドウィンは「黒人たちはスペイン語を解しない」と言う。ルイズとモンテスの弁護士は、ハバナで発行された領収書を示す。判事から「物的証拠は?」と問われ、「彼らだ」と黒人を指さすボールドウィン。
 裁判後、タパンに「よくやった」と褒められるボールドウィン。ボールドウィンに何かを訴えるリーダー。
 ボールドウィンは黒人のリーダーのシンケに「どこから来たのか」と尋ねると、シンケは去り、「このくらい遠くから来た」と答える。
 帆と青空。「船を捜索、押収していいという令状だ」とジョッドソンとボールドウィンは「令状なしに乗船もさせろ」と言い、強引にアミスタッド号に乗り込む。海図を次々と見るボールドウィン。
 船底で血のついた傷だらけの柱や円錐形の小さなもの、無数の垂れ下がる鎖を見たジョッドソンはショックで倒れ込む。
 ボールドウィンは積荷目録の一部の余白にスペイン名が書いてあり、それが悪名高いポルトガルの奴隷船テコラ号を示しているのを発見する。
裁判で、そのことを述べたボールドウィンは、シェラ・レオーネがイギリス領で奴隷は禁止され、不法であると述べると、法廷は沈黙に包まれる。
 裁判後、喜ぶジョッドソンら。しかしボールドウィンは何者かに殴られ、殴った者はあっという間に姿を消す。
 「両国の問題になる前に適切な処置を。奴隷売買あってこその友好関係」というイザベラ2世からの手紙。
 手紙のことを報告された大統領は怒り、「これは南部と北部の問題で、黒人たちが処刑されたら奴隷廃止論に火がつき、釈放されたら南部諸州が批難し再選が消える。カルフーン議員は内戦もありうると言っている。陪審員を罷免する手がある。判事を更迭する手も。青年判事を起用しよう。彼はカトリックの家系であることを隠している」と側近に言う。
新たに選ばれたコグリン判事。
ボールドウィンは怒る。
ジョッドソンはアダムズを訪ねると、「もう1度同じことを」と言われる。ジョッドソンが「無理だ」と答えると、アダムズは「法廷ではよい物語を語る者が勝つ。彼はどういう人間なんだ?」とアドバイスする。
メンデ語の教室。ジョッドソンとボールドウィンは街頭の人々にメンデ語で話しかけると、一人の黒人が反応する。
刑務所の房の中で一人の黒人が死に、黒人たちは儀式通りに埋葬させてくれないと怒る。彼らを囲む銃剣とクリスチャンたち。
房の中。机とボールドウィンとジョッドソンと町中で探し当てた新たな通訳コヴィ。コヴィは自分はイギリス海軍に救われた奴隷だと自己紹介する。判事が更迭され、陪審員がいなくなったとシンケに伝えるボールドウィンら。シンケは自分の物語を語り始める。村人がライオンに殺され、石を当ててそのライオンを殺したことで、村人たちから自分が尊敬されていると。しかしそれはツイていただけ。「アミスタッド号での反乱は」と問われると、「家族のもとに誰だって帰りたいだろう」とシンケは言い、円錐兼の小さなものは妻から贈られたお守りだと言い、アフリカで捕らえられ、ここに来るまでの話もする。
“ロンボコ奴隷砦”、“テコラ号”の字幕。鞭の音。銃声。船底にひざまずくシンケら。嵐。子ども。死人。
甲板。鞭。絶叫。「病人には食べ物をやるな」の声。重しで海に次々に沈められる黒人。
“キューバ ハバナ港”の字幕。奴隷の売買。体を洗い、油を塗る。セリ。“アミスタッド号”。嵐の中の殺人。ここまでが回想で、シンケは裁判で証言する。ホラバードは「アフリカにも奴隷はいる。自分の奴隷を殺しますか? 理屈に合いません。作り話です」と言う。
 イギリス海軍の将校が話し、「象牙海岸での奴隷船を摘発していますが、残念ながら大勢の奴隷が取引されています。奴隷砦も実在します。監視船に見つかると、彼らは奴隷を捨てます」。ホラバードが「そんな儲からない商売に誰が手を出すんですか?」と問うと、将校は「儲かる商売です。食料が足りなくなると、50人の奴隷を捨てた例もあります」と答えた。シンケは将校の制服に反応し、「俺たちに自由を」と英語で叫ぶ。やがて立って大声でその言葉を繰り返すシンケ。見つめる人々。(また明日へ続きます……)

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/