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スティーヴン・スピルバーグ監督『アミスタッド』その1

2016-09-13 07:47:00 | ノンジャンル
 スティーヴン・スピルバーグ監督の’97年作品『アミスタッド』をWOWOWシネマで見ました。
 夜の嵐。黒人の血。爪。杭から鍵を外す。鎖から逃れ、他の者たちも解放。木箱から次々と武器を取る。甲板の白人たちを襲う。銃で反撃する白人。弾の入れ替えの間に黒人のリーダーが船長の銃を奪い、銃剣で刺し殺す。“アミスタッド号”。
 “1839年”の字幕。船の上で武装する黒人たち。縛られた白人「我々に舵を」もう一人の白人「もう一人は?」「自分たちで帰れると言ってる」。踊る黒人。口論する黒人。白人「東へ太陽を追うんだ。私を信用してくれ」「アフリカへ」。夕陽を追う黒人のリーダー。
 白人「風向きで時々方向を変えるんだ」。舵を切るリーダー。「そんなに急に切ったら転覆するぞ。風呂に入れ。臭いぞ」。
 昼。
 夜。踊りと歌。怒るリーダー。「合図だ。船が近づいたら、こいつらは隠せ」「船内を捜索されたら?」「うまくやれる」。弦楽を演奏する船がそばを通り過ぎる。
 “さらに6週間”の字幕。水不足。破れた帆。陸が見え、ボートで近づき、上陸し、池の水を汲んでいると、自転車に乗った白人がやって来る。“ワシントン号”という船が近づく。武装したボートが近づいてくる。リーダーはボートから海に飛び込み、武装したボートへ泳ぐが、溺れ、武装したボートの兵隊に助けられる。
 黒人たちは再び鎖につながれ、上陸。松明の中、刑務所へ。檻の中の白人。リーダーは檻の中に入れられるのに抵抗し、扉で手を挟まれる。扉に鍵をかけられ、涙を流すリーダー。
 人形を抱いて、食事のナイフにそれを映して遊ぶ娘。“スペイン女王イザベラ2世”の字幕。「問題が発生しました」と報告する側近。
 “第8代合衆国大統領マーティン・ヴァン・ビューレン”の字幕。演説で喝采を浴びたところに報告が届く。列車の側面には“大統領の再選を!”の文字。
 列車に乗り、「疲れた。ブランデーでも」という大統領に「自ら関与すべき事件です」と側近。「なぜ44人の黒人が? 君に任せる」と大統領。
 「アミスタッドは小型船だ。大洋横断の奴隷船とは思えない。西インド諸島の脱走奴隷? 顔に儀式の傷がある」と男。
 新聞社。「多分死刑だろう。時間稼ぎだ」。“自由を求めた戦い”の新聞の見出し。
 刑務所で反抗的なリーダー。
 裁判。地方検事のホラバードは「海賊行為と殺人罪」と言うが、タバン弁護士が「人身保護令だ」と反論する。“フォーサイス国務長官”の字幕。「大統領の代役としてスペイン女王からの要求を述べさせてもらう。根拠は1795年調印の海事条例だ。“奴隷の所有者はスペイン”」。「我々のものだ」とアミスタッド号に乗っていた白人、ゲドニーとミード。アメリカ海軍の士官は「海上で保護したアミスタッド号の積み荷としての所有権があります。奴隷の購入を示す領収書です。ハバナで1839年6月26日に発行されたもので、船も依頼人のホゼ・ヨソールイズとペドロ・モンテスに返却されるべきです」と語る。
 裁判所の外。「タパンさん、弁護士のロジャー・ボールドウィンです。不動産専門で、財産を正規の持ち主に返す仕事をしています」「必要なのは、腕のいい刑事弁護士だ」。
 議会で居眠りをし、笑われるアダムズ(アンソニー・ホプキンス)
 タバンと奴隷反対協会のジョッドソン(モーガン・フリーマン)はアダムズに会いに行くと、アダムズは今までの裁判の経過は新聞で知っていると言う。「大統領の頭の中にあるのは選挙だけで、私は奴隷の廃止運動には中立の立場だ」とアダムズは言うが、タバンは「父上は建国の一人で、後継者のあなたも貢献者です。残された仕事が完成して名実ともに“合衆国”になります。それは奴隷制の廃止です」と反論する。アダムズは「あきらめろ。負け戦だ」と取り合おうとしない。
 タバンとジョッドソンは「スペインに引き渡せばキューバで死刑。海軍ならスペインに売り死刑」と話していると、ボールドウィンが入ってきて奴隷を家畜に例える。「売買できるのは生まれながらの奴隷だけ。問題は不法売買ということ。どっちでも勝訴です」とボールドウィンが言うと、ジョッドソンは「これは正義を盾にしての戦いだ。法律の隅をつつくようなそういう論争に落としたくない。クリスチャンとしての義務だ。彼らは人間だ」と答える。ボールドウィンは「1日2ドル50セントでいいです。キリスト以上の仕事をします」と言ってのける。(明日へ続きます……)

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